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第414話 【弟子試験・1】


 あれから一週間後、国とハンゾウの協力おかげで多くの弟子志願の者達は、試験会場として借りた王都の学園に沢山集まっていた。

 ざっと見ても大体数百人近くはおり、俺達それぞれの弟子になりたいものとして分けても100人以上は集まっていた。


「凄い数が集まっていたわよ。本当に、あの中から弟子を選ぶの?」


 今回の件でかなり手を貸してくれた姫様は、待機してる人達の様子を見て来たようでそう俺に言ってきた。


「本当に才能を感じたり、弟子にしたいと思ったらですけどね。正直、パッみた感じ半分以上は俺達の弟子に相応しくない人達でしたから」


「あら、流石王国の英雄様ね」


 姫様は揶揄うようにそう言うと、試験楽しみにしてるわと言って部屋から出て行った。


「姫様、凄く楽しそうだったね」


「最近は事務的な作業続きで面白い事が無いって、よく愚痴ってたからな。俺達の弟子試験でその鬱憤を晴らすつもりなんだろう」


 姫様はこの日の為に態々、抱えていた仕事も全て終わらせて今日一日休みを取るくらい、今日の弟子試験を楽しみにしていた。

 それに加え、準備段階の時からも国に掛け合いかなり協力してくれていた。


「ジン君、試験って今日一日で終わらすって言ってたけど、本当に出来るかな?」


「数は予想していたよりも多かったけど、特に問題は無いと思うよ。一応、各自の試験の前に全体でふるい落としをする予定だから」


 才能や現時点での能力も大事だが、俺達は弟子となる相手の性格も大事だと考えている。

 それらを見る試験を俺は用意して、数百人集まった試験者達をふるい落として選抜する予定だ。

 それから試験の開始時間前になったので、俺達は準備を済ませて試験者達の前に姿を現した。


「え~、長い話とかは無し。早速だけど、試験を始める」


 正直、これまで色々と迷惑を掛けられてる側の俺達は、集まった者達を労う気は一切なく、そう俺は集まった者達にそう言って試験を始めた。

 しかし、その俺の対応にむかついた者が何人か居た。


「英雄だが、なんだか知らないけど、散々待たせてその態度はなんだよ? こっちは一時間も待ってるんだぞ?」


 種族は獣人族の中でも巨体を持つ熊人族の男は、俺の言葉にそう反論すると、それにつられて何人か文句を垂れていた。

 俺はその文句を言った者達を確認して、そいつらを一か所に集めた。


「な、なんだよ?」


「いやさ、ここに集まったのって俺達の誰かの弟子になる為に来たんだよね? それなのに、師事してもらおうと思う相手に対してその態度ってどうなの?」


 男の前に立ち、俺はそう相手に聞くと、聞かれた男は俺の雰囲気に怖気付いたのか何も言えず俯いた。


「何か勘違いしてると思うけど、俺達は弟子を取りたくて今回のコレを開始した訳じゃないから、今まで散々煩くて知り合いにも迷惑を掛け始めたから、こうして一度弟子入りのチャンスを与えただけだから、そこの所は頭によく入れて試験を受けてね」


 最初から雰囲気が嫌な感じになったが、俺はそう最後に笑顔を見せながらそう言って試験について説明をした。

 まず最初にやってもらう試験は、まずは現時点での能力を見る為に〝近接戦闘、魔法戦闘、錬金術〟三つのグループに分かれて貰った。


「レンの試験に関してだけど、俺達はそこまで分からないからイリスとレンの二人で対応する事になるけどそこは大丈夫か?」


「知識の確認位だから、そこまで人手は必要ないから大丈夫だ。俺一人でも大丈夫だから、もしイリスが他で必要ならそっちに向かわせても大丈夫だぞ」


「いや、こっちは協力者もいるし、イリスはレンの所で頼むよ。今日のはイリスの勉強も兼ねてるからな」


 そう言って俺はレンに言い〝錬金術〟に関しては、イリスとレンの二人に任せる事にした。

 そしてグループに別れた後、レン達は学園の教室へと向かい、俺達はその場でそれぞれの試験を始めた。

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