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第408話 【英雄達の弟子・1】


 イリスの装備をリーザの店に頼んだ翌日、俺達はイリスと別れて迷宮へとやって来ていた。

 別に冒険者に抜かれる心配はしてないが、神様から折角作ってもらったのに何日も来ないとなると、神様に対して悪い気がした。

 なのでイリスの育成論を考えながら、俺達は迷宮の攻略をする事にした。


「取り合えず、イリスの近接戦闘に関しては俺の刀を教えようと思うけど、それは良いかな?」


「うん。戦斧はイリスちゃんには合って無さそうだったし、良いと思うよ」


 そうして戦闘技術は俺の刀を教え、戦闘の基本はレイが教える事になった。


「魔法はそのままクロエに任せるよ」


「わかった。任せて! イリスちゃん、魔法の腕かなり上達してたから教えるの楽しみ」


 クロエはそう言うと、レイと楽しそうにどんな魔法を教えようか話し始めた。


「レンに関しては、助手にしたわけだし無理だけはさせないようにね。多分、イリスの事だから張り切ると思うからそこはちゃんと見てあげてね」


「分かってる。最初は悪魔達を付けて、無理をしてないか監視させるつもりだ。昔、村にいた時も頑張りすぎて怪我しそうになったからな」


「あったな、そんな事も」


 イリスは当時から自分を変えたいと思っていて、俺達と出会って張り切って教えた事を直ぐに覚えようと頑張っていた。

 そのせいで疲労が溜まり、剣を持っている状態で倒れかけて助けるのが間に合わなかったら大怪我をする所だった。


「でも、その辺は昔から成長してるんじゃない? イリスちゃんもかなり大人になってたし」


「確かに、当時から比べたら落ち着いた感じもするからな……まあ、用心しておいて損は無いからね」


 クロエの言葉にそう返した俺達は、レンが探索は満足したと言ったので11層のボス部屋へと向かった。

 そして11層、12層のボスを難なく討伐した俺達は今日の迷宮攻略は終わりにして、宿に帰宅した。


「お兄さま達、2層分のボスを一日で討伐してきたんですか!?」


 ボスの討伐を終えた俺達は迷宮から宿に戻ってくると、留守番をしていたイリスに今日の事を話した。

 イリスは俺達が一日で、迷宮を2層も攻略した事を驚いていた。


「俺達にとっては普通だよ。そもそも、抑えてこれだからな早く終わらす事も出来るけど、そうなると楽しみがなくなるからな」


「……お兄さま達の噂は沢山聞いて凄い人達になってると思ってましたけど、想像以上です」


 イリスはそう尊敬した目で俺達の事を見て来た。


「所で話は変わるがイリス。イリスのステータスを見せてくれないか? あれから、どう成長したのか確認したい。別にいやなら——」


「わかりました。どうぞ」


 いやなら見せなくてもいいと言い終わる前に、イリスはスッと自分のステータスを俺達に見せて来た。

 信用してくれてる証なんだろうけど、少しは躊躇ってくれてもと思いながら俺達はイリスのステータスを確認した。


名 前:イリス

年 齢:13

種 族:ヒューマン

身 分:平民

性 別:女

属 性:火・水・土 


レベル:29

筋 力:545

魔 力:718

 運 :96


スキル:【剣術:2】   【身体強化:3】 【火属性魔法:3】

    【水属性魔法:2】【土属性魔法:2】【信仰心:3】

    【魔力探知:2】 【体術:2】   【瞑想:2】

    【集中:3】

固 有:【運命のサイコロ】

能 力

称 号:加護持ち 豪運の持ち主 鉄級冒険者

    英雄の弟子 稀代の錬金術師の助手

加 護:運命神の加護 武神の加護 


「相変わらず、イリスの運の数値は高いよな……」


「はい。神様には毎日感謝のお祈りをしてます」


 イリスのステータスは昔から大分変っているが、それよりもイリスの〝運〟の数値に俺の目は行った。

 そして次に俺が目にいったのは、やはり成長が一番分かるレベルと能力値だ。


「前は10も無かったけど、このもう直ぐ30レベルまで上げたんだね。凄く頑張ったねイリスちゃん」


「お兄さま達に戦い方を教えて貰ったおかげです。私一人じゃ、ここまで成長できませんでした」


「ううん。私達は少し教えただけだよ。それをちゃんとやって成長したのは、イリスちゃん自身の力だよ」


「そうだよ~、だからイリスちゃんは自分を褒めなきゃ」


 謙遜するイリスだが、本人の努力あっての結果だとクロエ達は言った。

 そしてクロエ達の後に、俺とレンもイリスの事を褒めまくると、イリスは段々恥ずかしくなり顔を赤くして俯いてしまった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 斧とかそういうのは教えないにしても対策は教えた方がいいんじゃない?
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