表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
402/583

第402話 【おしかけ弟子候補・1】


 遊戯施設に行った翌日、俺達は迷宮に潜りに来ていた。

 現在の階層は追加迷宮9層で、出て来たボスを討伐した所だ。


「これの次が確か、探索エリアって神様は言ってたよね? どんな所なんだろう」


「ここまで9体のボスを倒してきたけど、前よりも強くされてたから、探索エリアの魔物も強化されてそうだな」


「ボスよりもとは言わないけど、楽しめそうだったらいいな~」


「俺は素材が気になるな、この追加迷宮に入ってから魔力の感じが更に上がってたから、ここで取れる素材がどんな物なのか早くみたい」


 そうして俺達は10階層の探索エリアへとやって来た。

 10層の雰囲気は森で、木々が生い茂った感じとなっていた。


「森か、中々いい素材が出てきそうだな……」


 10層に降りて回りを確認すると、レンは嬉しそうにそう言った。


「レン君、嬉しそうだね?」


「まあな、ここまで我慢してたから早くどんな素材があるのか確認したい。ジン、十分待ったからこの階層は素材優先で良いよな?」


「勿論、約束してたからね」


 追加迷宮の攻略だが、これまでボスしか出てこない仕様になっている為、レンの楽しみは殆どなかった。

 やろうと思えば少し戻って90層代を探索も出来たのだが、レンから10層目の迷宮を存分に探索していいなら我慢すると言われた。

 そうして俺達は10層目の探索を存分にする代わりに、これまで追加迷宮の攻略を優先してきた。


「本当に俺が満足するまで探索していいたんだよな?」


「ああ、だけど流石に数日間籠るのは無しだぞ? そうなると、レイを止める事が出来ないから」


「分かってる。ただ二日は絶対に掛ると思う。今日一日でこのエリアの探索を終える気はしないからな」


 そうレンが言い、俺達は早速追加迷宮10層の探索を始めた。

 10層は神様から聞いていた通り、かなりこのエリアは広く作られていた。

 神様曰く、これまでの探索エリアの2倍程の広さとなっていて、それだけ沢山探索が楽しめるよって嬉しそうに言っていた。


「出てくる魔物も予想していた通り、かなり強い魔物が居たな」


「うん! ポスと戦えないの少し残念に思ってたけど、遊戯施設の魔物より強いから楽しいね!」


「レイちゃん、なんだかんだここの魔物が強くて機嫌が悪くなる事はなさそうだね」


 嬉しそうにしてるレイの事を見て、クロエは小声でそう俺に言ってきた。

 このエリアに出てくる魔物の平均的強さから見て、大体70~80レベルだと俺は推測してる。

 本来であれば、パーティーが相手取って勝つような相手だ。

 しかし、俺達の場合は一人で戦ったり連携技を試したくて、二人で倒したりと練習相手として活用してる。

 ただしこれらも真剣にやってるからこそ成り立っているが、気を抜けば怪我をする可能性もある為、俺達は真剣に探索をしていた。


「さてと、そろそろ今日の所はここまでするか? レンも素材の回収をしながらだったし、疲れただろ?」


「久しぶりの探索だったから少し疲れたな、今日はこの辺にして帰るか」


 探索担当であるレンがそう言ったので、俺達は今日の迷宮攻略は終えて迷宮の家に帰宅する事にした。

 帰宅後、俺達はそれぞれ風呂に入り汚れと疲れを落として、夕食を食べる為にリビングに集まった。


「ジン様方がお留守の間に、お手紙が届いております」


 そう執事に言われて、俺は手紙を受け取った。

 ユリウスか、神様か? そう思いながら手紙を開けると、そこにはつたない文章である文章が書かれていた。


「これは俺達というより、レン宛みたいだな」


「俺?」


 俺の言葉にレンは首を傾げて、手紙を受け取り中身を確認すると「またこういうのか……」と少し面倒そうな顔を浮かべてそう言った。

 先程の手紙の内容は、レンに弟子入りをしたいという者の手紙だった。

 既にこの家に俺達が住んでる事は知られているみたいで、レンがここにいる事を見越して手紙を送って来たのだろう。


「レン君。弟子入りって、沢山来てるの?」


「まあ、王都で俺の名前が売れ出した頃からちょくちょく来るようになった。後は、他にも冒険者から引き抜きだったり、いい給与をやるから働かないかとか貴族に言われたこともあるな」


「え~、レン君。そんな事があってたの? 私、知らなかった!」


 レイはレンの言葉を聞くと、驚いたようにそう言いクロエも「知らなかった」という顔をした。


「レイが知ったら暴れるだろ? クロエもレイと常に行動してたから、伝わるかもと思ってジンにだけ相談していたんだ。悪かったな」


「俺からもすまん、仲間に内緒にするのは気が引けたけどレイが暴れそうだって言われたらな……」


「まあ、それは仕方ないよね……」


「ちょ、ちょっと待ってよ! 私がレン君を引き抜かれるから暴れるって、皆の共通認識なの!?」


 そうレイが叫ぶと俺達は同時に頷くと、レイは「酷い!」と叫んだ。

【作者からのお願い】

 作品を読んで面白い・続きが気になると思われましたら

 下記の評価・ブックマークをお願いします。

 作者の励みとなり、作品作りへのモチベーションに繋がります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 更新お疲れ様です。 [一言] >「ちょ、ちょっと待ってよ! 私がレン君を引き抜かれるから暴れるって、皆の共通認識なの!?」 うん。(AA略)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ