表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
346/583

第346話 【噂の迷宮・3】


 それから暫くしてから、クロエ達は宿に戻って来てのでフィーネさんが気を利かせて予約してくれていた事を伝えた。


「予約してくれてたの? フィーネさん流石だね」


「それも第一探索者って、最初に迷宮に入れるんだよね? フィーネさんには感謝しないとね」


 クロエ達は迷宮が予約されていた事を知ると、嬉しそうにそう言った。

 レンに関してはまだ拠点で薬の調合中だと思うから、レンにはまた後で報告する事にした。


「まあ、そう言う訳で俺達の迷宮探索はほぼ決まったという事になるから、本格的に予約日まで入念に準備の確認をしながら、体調管理もしっかりして万全の状態で挑もうと思う」


「そうだね。折角の神様が作った迷宮なのに、失敗とかしたくないもんね」


「今まで以上に体調管理に気を付けないとね。これでいけないとかなったら、もう悲しくて暫く動けないと思うし」


 レイは絶対に体調は崩さないぞ、と謎のやる気に満ちていた。


「風邪とかちょっとした体調不良なら、レンの薬でどうにかなると思うけどそれ以外だと厳しくなってくるからな、迷宮の為に体作りをするつもりでは居るけど怪我とか体調不良には気を付けような」


「そうだね。体調不良もそうだけど、今怪我をして後遺症が残ったりしたら大変だからね」


「薬で怪我とかは治せるけど、大きな事故で怪我とかしたら精神的に崩れちゃうかもだからね。体作りはしても良いけど、そういった所には気を付けてないとね」


 その後、迷宮探索までの数日間は体作りはしても良いけど、あまり無理をしないようにと決めて解散した。

 解散後、再び資料に目を通していると、部屋の扉をノックする音が聞こえて出ると、珍しく師匠が居た。


「珍しいですね。師匠から俺の所に来るなんて」


「ええ、弟子ちゃん達が神の迷宮に挑む準備をしてるって聞いて、ちょっとお願いしたい事があって来たのよ。それで、噂通り弟子ちゃん達は迷宮に挑むようね」


「はい。無事に予約もされていて、第一探索者として迷宮に挑むつもりです」


 そう言うと、師匠は笑みを浮かべて「それは良かったわ」と言いながら、異空間から箱を取り出した。

 そして師匠はその箱を開けると、中から悪魔を封印する時に使っていた宝石のようなものが出て来た。


「師匠、これは何ですか? 悪魔を封印する時に使ってる玉に似てますけど」


「それで合ってるわよ。でも、これはその封印する時に使ってる玉のモデルとなった物なのよ。実はこれって、前の遊戯神の迷宮から取れた物らしいんだけど、今までは外から見て色々と研究していたのだけど中も確認したいから、もしこれと同じ物を見つけたら取って来て欲しいってお願いなのよ」


「成程、分かりました。いいですよ。これと同じ物を見つけてくれば良いんですよね?」


「ええ、お願い。それでただ頼むのもアレだし、何かお礼をしたいのだけど何か必要な物はあるかしら?」


 師匠は俺がお願いを聞くと言うと、報酬について話を始めた。

 俺はそんな師匠に対して、「報酬はいりませんよ」と言った。


「今まで沢山お世話になってますから、そのお礼として探してきます。なので報酬はいりません」


「……ふふっ、弟子ちゃんらしいわね」


 真剣な表情でそう言うと、師匠は俺が絶対に折れないと察したのか笑みを浮かべながら言った。


「それじゃあ、弟子ちゃん頼んだわね。もし見つからなくても、そこまで困らないから無理はしなくていいからね。聞いた話だと、かなり下の方で見つけたとは言ってたわ」


「わかりました。一応、俺達の目標は迷宮踏破なので頑張ってみますね」


 師匠は俺の言葉を聞くと、「応援しているわ」と言って師匠は部屋を出て行った。

 その後、夕食の時間にレンが宿に戻って来たので予約されていた事を伝え、迷宮に挑む日も一緒に伝えた。

 それから数日間、俺達は迷宮に挑む日まで拠点で体作りに勤しみ、遂に迷宮に挑む日となって、俺達は迷宮へと挑戦しに向かった。


【作者からのお願い】

 作品を読んで面白い・続きが気になると思われましたら

 下記の評価・ブックマークをお願いします。

 作者の励みとなり、作品作りへのモチベーションに繋がります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ