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第30話 【初めてのダンジョン・2】

 ゲーム時代は特に気にしていなかったが、こうして自分の眼で実際に見ると風景の変わりように少し驚いてしまうな……。


「一気にまた今度は変わったな」


「なんか、これぞダンジョンって感じがするよね? 今までのが逆に不自然すぎて」


 クロエの言葉に俺は頷き、ダンジョンの壁に寄り壁の質感などを確かめた。


「完全に壁で感触も洞窟のそれだな……って事は、このエリアからようやく〝鉱物〟が採取可能だな」


「そうだね! どうする少しとってみる?」


「いや、今回は止めておこう。採取用の道具を準備してないから、掘れないからな」


「珍しいねジン君が道具が無いって、いつもなら何でもそろってるのに」


 まあ、そうだろう実際に俺はパーティーのお金から色々といつも準備をしている。

 普段使ってる薬品から、装備の手入れ用の道具なども俺がクロエに言って準備をしている。

 収納スキルがあるし、俺にはゲームでの知識があるから何処で買えば良いのかも頭に入ってる。

 だがこの採取用の道具だけは、今直ぐに揃える事は出来ない。


「ちょっとな、買いたい店があるんだが今は休業していて買えないんだ。その店が再開したら、採取用の道具も揃えるつもりだ」


「そうなの? まあ、直ぐに必要じゃないし、準備はジン君に任せてるから」


 そう言ってクロエは鉱物の採取を諦め、俺達はダンジョンの先に進む事にした。

 八層ともなると、出て来る魔物のバリエーションもあるかと最初思っていた。

 しかし出てくる魔物の種類は相も変わらず〝ゴブリン・スライム・オーク〟の三種類だけだった。


「これって私達が強いのか、このダンジョンがレベルが低いのかどっちなんだろ……」


「俺達が強いからだろうな、このダンジョンは銅級冒険者でも苦労する奴は苦労するらしいからな」


 実際、俺達は役割を完全に分かれていて且つ、その分担してる役割を普通の人以上に出来てるからこんなにも早く攻略が進んでいる。

 しかし、普通の冒険者はそれまで外の魔物だけしか戦った事しかないから、ダンジョンに慣れる事から始めると言っていた。

 そんな感じで俺達は他の人達が苦労しているダンジョンを簡単だなと感じながら、奥へ奥へと進み最深部へと到着した。


「確かこのダンジョンのボスは、ゴブリン三体とゴブリンメイジが二体、ゴブリンリーダーが一体の計六体の魔物だった筈だ」


「意外と数が居るね」


「ああ、数だけは居るが能力はダンジョンの魔物と大差ないらしいから、数にだけ気を付けて立ち回れば楽勝だと思うぞ」


「了解、ジン君」


 そう返事をしたクロエは武器を取り出して、俺も戦闘に直ぐに出来る様に武器を取り出してボス部屋の中へと侵入した。


「「ギギッ!」」


 部屋に俺達が入ると、部屋の奥に立っていたゴブリン達は一斉に俺達の方へと視線を向け、同時にそう叫んだ。

 前衛であろうゴブリンは武器を掲げると、俺達に向かって走って来た。

 向かってくるとゴブリンを俺は魔法で倒し、更に奥で魔法を使おうとしているメイジに向かっても魔法を放った。

 たった数秒で仲間をやられたゴブリンリーダーは、辺りを見渡すしワナワナと震えると魔力が集まり体が巨大化した。


「ギーッ!」


「【狂化】状態に入ったみたいだな」


 【狂化】——理性を忘れ、力を底上げする主に魔物が使用する技。

 その状態に入ったゴブリンは一瞬にして、俺の前に現れると手に持っている棍棒を大きく掲げ俺に向かって振り下ろし来た。


「馬鹿だろ、魔法が使える相手にこんな至近距離に馬鹿みたいに近寄っちゃ」


 俺はゴブリンを馬鹿にするようにそう言うと、ゴブリンの頭部に向かって火属性魔法を放ち顔を焼いた。


「ギーギー!」


「じ、ジン君! 大丈夫!?」


「大丈夫。攻撃はくらってないよ。それより、最後のとどめは予定通りクロエがやっていいぞ」


「うん、分かった!」


 クロエは俺からトドメを刺していいと言われると、顔が焼けて苦しんでるゴブリンに近づき魔法を放ち殺した。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] この話まで読んで思ったことはコミカライズ版とは全然流れが違うということですね。
[気になる点] 自分が飛び道具持ってなくて相手が飛び道具持ってるなら詰めるしかないのでは……
[良い点] 楽しく読ませて頂いています [気になる点] 前話の 銅級冒険者でも四層からはきつい 本話の このダンジョンは銅級冒険者でも苦労する奴は苦労する と銅級冒険者は強いという扱いで記述されてい…
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