表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
257/583

第257話 【聖女の力・3】


 それから一週間、クロエとレイは【祝福】の力の中でも最強の技である【聖なる祝福】の超回復になれる為、毎日使うように指示をした。

 クロエ達は最初こそ、その超回復に驚いていたが三日を過ぎると大分慣れた様子だった。


「どう。クロエとレイの様子は?」


「二人共いい感じに慣れて来てますよ。それと、超回復を使う為に始めた兵士との模擬戦闘訓練もいい感じに兵士達のいい訓練になってます」


 レイが兵士達相手に一人で戦っていると、久しぶりに訓練の様子を見に姫様が来て、【祝福】を貰った二人の様子を聞きに来た。

 そんな姫様に俺はこの一週間、順調に力に慣れて来てると二人の事を伝えた。


「それにしても、よく国のお偉いさん方も認めましたね」


「まあ、私の力だからどう使おうと私の勝手だしね。それにジン達なら、今までの功績もあるから逆にジン達に渡せたのかってお父様達に驚かれたわ。皆も、ジン達なら断るだろうなって予想してたみたいだし」


「そうなんですか?」


 そんな風に思われていたとは知らなかった俺は、姫様の言葉を聞いて少し驚きそう言葉を返した。

 その後、姫様はレイ達の戦ってる姿を見終わると、用事があるからと言って訓練場から去った。


「姫様何しに来てたのか?」


 模擬戦闘が終わり、休憩しに来たレイから何で姫様が居たのか聞かれた俺は、祝福に慣れたのか聞きに来た事を伝えた。


「あ~、成程ね。この力本当に便利だよね。今まで、特に鍛えてこなかった耐性系も全部貰ったし、一日に一回って制限されてるけど全回復も出来て本当に凄い力だよ。本当にジン君が貰わなくても良かったの?」


「ああ、俺にはあまり必要無いしな。だってほら、それを使ったユリウスさんに俺は勝ってるだろ?」


「うん、そうだけどだからこそジン君が貰って更に強化した方が良かったんじゃない?」


「いや、これ以上俺一人を強くしても意味無いからな、それならクロエとレイを強化した方がいいと思ったんだよ。そうする事で、もっと個々の力が伸びて戦いやすくなると思ったからな」


 そう俺が言うと、レイは「ん~、まあ難しい事は分からないけどもっと頑張るね」と言って再び兵士達との訓練へと戻った。

 それから一日の訓練が終わると、皆で汗を流して宿に戻り夕食を食べていると、珍しい人が宿に食事へとやって来た。


「あれ、グロレさんじゃないですか、久しぶりですね」


 宿の食堂に入って来たグロレさんに対してそう俺が声を掛けると、グロレさんは嬉しそうな顔をして「久しぶり」と言葉を返してきた。

 そして久しぶりに会ったグロレさんと一緒に食事をしようと、一つ席を持ってきて一緒に食事をする事にした。


「ジン達の噂は依頼先でもよく聞いてたぞ、俺が試験をした冒険者がまさか四天王の一匹を倒したなんてマジで驚いたぞ」


「そう言えば、グロレさんずっと見なかったですね。何処か遠くに行ってたんですか?」


「ああ、依頼兼修行という事で暫く王都を離れていたんだ。ジン達に負けて、自分の弱さに気付いてたな。それで依頼先で久しぶりに街に寄ったら、ジン達の噂を聞いて王都に戻ったら一度会おうかなと思っていたんだ」


 そうグロレさんは言うと、俺達に対して「本当に凄い奴らだな」と笑みを浮かべてそう言った。


「あれ、グロレ? グロレじゃないか、久しぶりだな!」


 グロレさんと久しぶりに会い食事をしていると、食堂へと降りて来たルークさんが俺と一緒に食事をしているグロレさんを見てそう嬉しそうに言いながら寄って来た。


「そういや、この宿にはお前達も居たんだな。久しぶり、ルーク」


「本当に久しぶりだな、最後に会ったのはいつだっけ? 結構前だよな?」


「最後に会ったのは4ヵ月前、丁度王都に戻って来たタイミングだったわよ。それからはお互いに依頼があって、中々会う事は無かったわね」


 ルークさんがいつだったか思いだしていると、後から来たエリスさんがその問いに対して答えた。


「そう言えばそんな前だったな、お前達も元気にしていたか?」


「元気だよ。それにしても、グロレとジン達が知り合いとは思わなかったな。どういう繋がり何だ?」


「グロレさんとは、金級冒険者の昇格試験で会ったんです」


 そう俺が答えるとルークさんは「成程、試験であったのか」と言って、久しぶりにあったグロレさんと話そうと机を寄せて大人数で一緒に食事をする事になった。

 そうしてその日の夕食は、久しぶりにあったグロレさんとの話に盛り上がり、普段よりも遅い時間まで食堂で皆と楽しい時間を過ごした。

【作者からのお願い】

 作品を読んで面白い・続きが気になると思われましたら

 下記の評価・ブックマークをお願いします。

 作者の励みとなり、作品作りへのモチベーションに繋がります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ