第231話 【成長した姿・1】
ユリウス達との模擬戦闘をした翌日、俺はクロエ達と一緒に空島へと来ていた。
今日は久しぶりに三人の魔女が揃うという事で、強くなった自分達を見てもらう為に普段、依頼に出掛ける以外は研究をしてるレンも今日は居る。
「ナシャリーさんは随分と久しぶりな気がしますね」
「ジン達の修行が終わった、自分の家に帰ってた。ジン、久しぶりにリウス撫でさせて」
「はい、いいですよ。リウス、出てこい」
「きゅ~」
リウスは俺の声に反応して姿を現すと、そのままナシャリーの腕の中にスポッと収まると、ナシャリーはリウスの頭を撫でて嬉しそうにしていた。
本当にナシャリーはリウスの事が好きだな、師匠のペスには一切見向きもしないのに……俺としてはペスも可愛いと思うんだけどな。
「それじゃあ、まずは皆のステータスの確認からしましょうか。まずは弟子ちゃんのからみましょう」
「はい、分かりました」
一番成長の確認がしやすいステータスを確認すると言った師匠の言葉に俺はそう返事をして、自分のステータスを皆に見せた。
✤
名 前:ジン
年 齢:15
種 族:ヒューマン
身 分:平民
性 別:男
属 性:火・水・風・土・光
レベル:87
筋 力:8746
魔 力:19147
運 :76
スキル:【鑑定:5】 【状態異常耐性:5】【剣術:5】
【魔力強化:5】 【火属性魔法:5】 【水属性魔法:5】
【風属性魔法:5】【土属性魔法:5】 【光属性魔法:5】
【魔力探知:5】 【身体強化:5】 【瞑想:5】
【体術:5】 【気配察知:5】 【刀術:5】
【魔力視:5】 【剣気:5】 【空間魔法:5】
【空間把握:5】 【魔力強化:5】 【使役:5】
【調理:3】 【挫けぬ心:5】
固 有:【成長促進】【異空間ボックス】
能 力
称 号:神童 加護持ち 金級冒険者
魔女マリアンナの弟子 リウスの主 救世主
加 護:魔法神の加護 武神の加護 剣神の加護
✤
この期間、特に新しいスキルの習得はせずに能力値の強化と技術の強化を熱心に取り組んでいた。
魔王軍との戦いを続けていたおかげか、経験値もかなり稼ぐことが出来てレベルもかなり上がっている。
【調理】に関しても最近は熱心に取り込んでるおかげで、大分スキルレベルが上がって来ている。
「弟子ちゃんの魔力の数値は凄いわね……スキルに関しては、特に新しい物は覚えてないのね」
「はい、師匠からも今のスキル構成でも十分だと言われたのでこの期間は兎に角、今の俺の戦闘技術の向上に時間を費やしました。師匠から頂いた課題の件についても、この期間に身に付ける事が出来たので後ほどお見せします」
「あら、そうなのね。それは楽しみだわ」
師匠はそう言いながら俺のステータスを見終えると、クロエ達は俺のステータスを見て驚いた顔をして固まっていた。
「ジンが強いのは知ってたけど、ここまで化け物みたいなステータスになってるとは知らなかった……」
「魔力が二万って、それこそ魔女さん達並みじゃないの……」
「力だけは負けないって思ってたのに、能力を使った私よりも強いんじゃない……」
クロエ達はそれぞれ俺のステータスを見て、そう各々感想を口にした。
「まあ、化け物染みたなステータスは俺自身もそう思ってるよ。それと師匠と比べたら、俺の魔力はまだまだだと思うぞ? 後、レイに関しては能力の力をもっと伸ばせるから直ぐにまた追い抜けると思うから頑張ってくれ」
そう俺はクロエ達の言葉に返すと、その言葉を聞いていた師匠から「魔力に関しては、ほぼ私達並みよ」と言葉を挟んできた。
「えっ、そうなんですか?」
師匠達のステータスに関して、俺は全く知らないけど師匠達の魔法を見る限りまだまだ差はあると思ってたんだけど?
「うん、私達三人の中で魔力が一番多い私とはまだまだ差はあるけど、ヘレナーザとはもう殆ど差が無いわよ。そうよね?」
「ええ、ジンとはもう殆ど魔力の差無いわよ」
「そうだったんですか、というか師匠達でもステータスの差とかあったんですね。全員、並んでるのかと思ってました」
そう俺が言うと、師匠は自分達の能力について教えてくれた。
三人の中で魔力が一番高いのが師匠で、筋力が高いのがヘレナーザ。
そして魔力と筋力がほぼ同じくらいで、二人には及ばないけど高い数値なのがナシャリーという感じだと教えてくれた。
「師匠達でも結構な差があるんですね。知りませんでした」
「まあ、でも私達の魔力は普通の人からしたらかなり高いのは違いないわ。その魔力に近いジンは、もうほぼ私達と同格の存在って事になるわね」
「魔女と同格の魔力、ジンが凄い奴だってことは前から気付いてたけど改めて凄い奴なんだなって思わされたよ」
師匠との会話を聞いていたレンがそう改めて言うと、クロエとレイはウンウンと頷いた。
まあ、俺もクロエ達の立場ならそう思うよな、というか悪魔と対抗できる時点で人間の領域から出てる気は自分でもしていた。
「まあ、俺が化け物染みたステータスという事が改めて分かった所で、次は誰がステータスを見せる?」
「それなら次は俺が行きたい。正直、皆の中で俺が一番普通のステータスだと思うから、早いうちに見て欲しい」
「……レンもかなり変だとは思うけど、本人がそういうなら師匠良いですか?」
「ええ、それじゃあ次はレン君がステータスを見せてくれるかしら?」
そう師匠が言うと、レンは自分のステータスを出して皆に見せた。
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