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第164話 【フィオロとこれから・2】


 それから魔力の話についてはまた今度詳しく聞く事にして、今後についての話に話題を戻した。

 悪魔についての問題が解決したと思ったが、どうやらフィオロの話を聞いた感じだと俺の魔力は悪魔にとって絶品という事になる。


「だとしたら、変に目立つと他の悪魔に興味を抱かれる可能性があるって事ですよね」


「まあ、そうなるわね。ただ〝げーむ〟の中で弟子ちゃんの闇落ちの原因のフィオロはそんな風になってるし、他の悪魔が介入した所でそうなるとは限らないんじゃない?」


「……私がいうのもあれだけど、私以外の最上位種の悪魔もジンの魔力に興味を抱くと思うわよ。現に私がそうだったから、私と同じ最上位種の悪魔って事は同じ事が起こる可能性もあると思うわよ」


 師匠の言葉に対して、ムッとした表情のままフィオロはそう話をした。

 ふむ、原因の一匹であるフィオロはもうそう簡単に勝手に動く事は無いけど、他の悪魔。

 特にフィオロと同レベルの悪魔に、俺という存在がバレるのは面倒事が増えそうだから阻止した方が良いだろう。

 だとしてもどうやって阻止したら良いんだ? フィオロへの対策として色々としていたけど、それらは全て無駄だったわけだしな。


「師匠。どうしたらいいですかね……」


「そうね。一匹ずつだったら、フィオロに任せたら良いけど、複数で来られると面倒よね……」


「私をぶつけるのは前提なのが気に食わないわね……」


 師匠はそう悩むと、文句を言ったフィオロを見るとニコリと笑みを浮かべた。

 そうして師匠は「良い案を思いついたわ」と言って、その思い浮かんだ内容を俺に伝えてくれた。

 その内容とは、簡単な事で悪魔以上の力を手に入れるという凄くシンプルな提案だった。


「悪魔以上の力って、人間がそんな簡単に悪魔を超える事はできないわよ?」


 師匠の提案話に対して、すぐさま文句を言うフィオロ。

 正直、これに関しては俺もフィオロの意見に同意見だな、悪魔を超える力ってそれこそ師匠くらいしかもってないんじゃないのか?


「子供はちょっと黙ってて頂戴ね」


「うぐっ!」


 文句を言ったフィオロに対して師匠は、魔法で口を塞いでその提案について更に詳しく話をした。


「そもそも、弟子ちゃんが悪魔に魅入られて力を渡されそうになっても力でねじ伏せたらいいのよ。そうすれば、変な力に弟子ちゃんが目覚める事は無いだろうし、悪魔も強すぎる弟子ちゃんに近づこうとはしないと思うの」


「……確かに、師匠を見ていたら力を付けるのは一つの提案として有りだと思いますけど、そんな力を付けられると思いますか?」


「大丈夫よ。だって、師匠は私なのよ? 不可能な事は無いわ。それにフィオロも居るし、この子にも手伝わせたら直ぐに力も身に着くと思うわ」


 師匠は、大人しく話を聞いていたフィオロを指を指してそう言った。

 突然の指名に対してフィオロは「えっ?」と驚くと、なんで私がそんな事しないといけないのよ! と反論した。


「私と弟子ちゃんのペットの癖に反抗するのかしら? 私が許可しないと食事も出来ない状況なのに?」


「食事で脅す何て、酷い! 鬼! 悪魔!」


 師匠の言葉にフィオロはそう反抗して、食事の自由権を訴えた。


「自由権とは別だけど、弟子ちゃんの修行に付き合うなら、弟子ちゃんの魔力を少し食べても良いわよ。その位はいいわよね弟子ちゃん?」


「まあ、そのくらいなら?」


 魔力を与えるは別に俺にとってそんなに苦ではない為、俺は特に深く考えずにそう答えた。


「ッ! その言葉、嘘じゃないわよね!? 手伝った後に、本当は嘘でした~とかは駄目よ!?」


 俺の魔力を食べてもいいと聞いたフィオロは、それまでの反抗的な様子はなくなり、師匠に詰め寄ってそう言った。

 あれだけ反抗的だったのが、一瞬でそう態度が変わる程、俺の魔力って悪魔にとって凄い良い物なのだろうか? 自分ではよく分からないな。


「嘘は言わないわよ。ちゃんと、手伝ったらその報酬として確実にあげるわ」


「絶対だからね! そうじゃなかったら、一生マリアンナとジンを呪うから!」


 そう言うと、フィオロは協力すると師匠に伝えて、具体的にどんな事をすればいいのかを聞いた。

 



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