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第153話 【魔女の弟子・3】


 弟子になった翌日、俺は早速師匠に修行場所へと連れて来てもらった。

 その場所には師匠の転移でしか移動は出来ないらしく、クロエ達も行ってみたいと言ったので皆と一緒にその場所に向かった。


「ようこそ、ここは私とあなた達しかいない特別な場所よ。すきに使って良いわよ」


 ババンと手を広げる師匠、そんな師匠に反応せず俺達は周りの光景に言葉を失っていた。

 ここ、もしかしなくも空島だよな……えっ、マジで?


「し、師匠。ここってもしかして、空島ですか?」


「ええ、そうよ。人が全く居ないから、ジンも気兼ねなく修行に集中出来るわよ」


「いや、まあ確かに空島は人類が未だに探してる段階の所ですから人が居る事はないと思いますけど……ええ、いやえっと……」


 頭の中が色々と混乱して、上手く言葉を発する事が出来なかった。

 それから俺達は、この空島にある師匠の家へと連れて行ってもらった。

 道中、他に浮かぶ空島からドラゴンが飛び立つのが見え、俺達は更に驚いた。

 ドラゴンが住んでる浮いてる島、完全にここは伝説の空島だ。


 ゲームではこの空島は登場せず、その実態は不明のままだった。

 ただ設定資料には空島に関する事が少しだけ書かれていて、空島区域にはいくつもの島が浮かんでいて空の覇者ドラゴンが住んでいると書かれていた。


「師匠、どうやってここ見つけたのか聞いてもいいですか?」


「んっ? どうやってって、普通に旅してて見つけたのよ。眺めも良かったし、水とかもちゃんとあるから慣れたら住みやすいわよ? ただまあ、偶にお馬鹿ちゃんが来るのが迷惑だけど」


 そう師匠が言うのと同時に、家が揺れ、地震か!? と俺達は近くの家具に掴まった。


「はぁ~、また来たのね。ちょっと、相手してくるから待ってて」


「えっ?」


 師匠はそう俺達に言い残すと、転移で目の前から消えた。

 そしてそれと同時に外から戦闘音が聞こえ、俺達は急いで外を見に行った。


「「ええ……」」


 そこにはドラゴンをボコボコにして、倒れてるドラゴンの上で師匠がなにやらドラゴンに文句を言ってる姿が目に入った。

 あんな事が出来るのこの世界では、成長した勇者か闇堕ち後のジンくらいだと思っていた。

 だけど俺の師匠は勇者や裏ボスとなるジンと同等以上、いやそれ以上の力の持ち主だという事が目の前の光景で分からされた。

 いやまあ、確かに師匠が仲間になった時とならない時とのゲームの進み具合が異常な程に変わってたけど、目の前の光景を見たら納得する。


「ジン、あの人が師匠ってやばいな……」


「うん、俺も思ってた。ユリウスさんとかレーヴィンさんから教わってた時も、滅茶苦茶運がいいなって感じてたけど、師匠の弟子になれた事はこの人生の運を殆ど使い果たした可能性すらあるな……」


 そもそも、なんでこの人がメインキャラじゃないんだ? ゲーム時代とこの世界だと、人の強さも変わってる点はいくつもあるけど、師匠のは次元が違い過ぎる。

 多分、あの強さはゲーム時代とそんな変わらない筈だろう。

 もしかして、俺が知らないだけで魔女を仲間にする条件とかあって、その条件が勇者の能力が低い時のお助けとしてマリアンナが用意されていたとかなのか?


 いやでも、何度かやり方を変えてこのゲームをプレイしてて、その中には最低レベルでのクリアに挑戦した事がある。

 しかし、その時は仲間にならなかったから、もしかしてかなり絞られた条件で仲間になるみたいな設定されてたのか?

 そんな事を考えていると、ドラゴンの上から師匠は飛び降りて俺達の前に降り立った。


「ごめんね~、お馬鹿ちゃんが予定を間違えて来たみたいだったから説教してたわ」


「……師匠。あのドラゴンと知り合いなんですか?」


「うん、ずっと前から相手してあげてるのよ。確か、竜王の子とか言ってたかしら? 強くなる為に、私に修行相手になってくれって頼まれたのよ。なる代わりに珍しい物をくれるっていうから、相手してあげてるのよ」


 師匠はなんて事はないといった感じでそう説明すると、倒れたままのドラゴンを放置して、俺達を連れて師匠はこの空島の案内を始めた。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] いつもおかしな日本語も気になるが、 「もしかしなくも空島」 なんて時には読み仮名位つけようよ。 「カラシマ」と読むのか「ソラシマ」と読むのか? 第一声の時くらいはね。
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