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第152話 【魔女の弟子・2】


 その後、俺は師匠に昨日自分に【空間魔法】を教えてくれる人を探す為、姫様に手紙送った事とギルドで人探しをしてもらってる事を言った。

 なので既に師匠が出来た事を、説明に言ってもいいか尋ねた。


「そうね。私は弟子ちゃんを他の人と一緒に育てる意味は無いと思ってるし、その方が良いわね。それじゃ、善は急げって昔知り合いが言ってたし、早速ギルドに行きましょうか」


 師匠はそう言うと、俺の肩に手を置くと次に目を開けると、そこはギルド近くの路地裏だった。


「私は姿を消しておくから、もし何か困ったら呼んでね」


「分かりました。それでは、行ってきます」


 そう言って俺は路地裏から出て、ギルドへと向かった。

 受付でフィーネさんに大事な話があると言って、相談室に移動した俺は今日の出来事を話す事にした。

 師匠には話してもいいという許可を取っていたので、俺が放浪の魔女マリアンナの弟子になった事も説明した。


「……放浪の魔女マリアンナ様の弟子にですか?」


「信じられないと思いますけど、これ一応師匠からギルドが信じない時の為にと一筆書いてもらいました」


 そう言って俺は、師匠から渡された紙をフィーネさんに見せた。

 フィーネさんはその紙を見ると、驚いた顔をして「マリアンナ様の字です」と言った。


「という事は、本当に弟子になったのですね……」


「偶然、師匠の弟子になる為の試練に合格して、そのまま弟子になりました。なので昨日話した師匠探しの件なんですが」


「分かりました。そちらに関しては調査は終わっておきますね。こちらから姫様の方へご連絡しておきましょうか? 今は城の方に勇者様が滞在してるみたいなので、ジンさんご自身が行くのは嫌ですよね?」


「そうして頂けると助かります。姫様から、詳しい事が聞きたいと言われましたら勇者が居なくなったら話に行くと伝えておいてください」


 そうお願いをしてから俺はギルドを出ると、タイミング良く師匠が現れ来た時同様に路地裏で転移して宿に戻って来た。


「それにしても……魔力の痕跡すら残さない、完璧な転移ですね。ノルフェン家の人達でも、ここまで完璧な転移は出来ないと思いますよ」


「ノルフェン家って、たしかレーヴィンって子供の家だったかしら? あそこの家は確かに【空間魔法】が得意だけど、私には劣るわよ~」


「……師匠。一応年齢について聞かないようにという約束しましたけど、レーヴィンさんはもう立派なお爺ちゃんで孫もいる状態ですよ」


 年齢については聞かない、それが師匠と弟子との間に決められた最初のルールだった。

 だが今、師匠が言った言葉でレーヴィンさんが子供の時には、既に師匠は生きてるという事が確定された。


「あ、あら? そんなにもう経ってたの?」


「俺も注意しますけど、師匠も注意してくださいよ」


「はい……」


 師匠は自分が悪かった事を自覚したのか、シュンッと落ち込んだ様子でそう返事をした。

 それから俺は師匠を仲間達に紹介する為、皆の部屋に行き俺の部屋に集まって貰った。


「え~、俺の師匠になった。放浪の魔女こと、マリアンナさんです。これから皆ともよく会うと思うから、よろしく」


「よろしくね~、弟子ちゃんの師匠になったマリアンナよ。弟子ちゃんの仲間なら、悩み事があったら聞いてあげるからいつでも聞きに来ていいわよ。こうみえて、私色々と知ってるから」


「「……え?」」


 俺と師匠の言葉を聞いた皆は、交互に俺と師匠の顔を見て驚いた顔をした。

 その後、皆から詰め寄られた俺は何がどうなって、師匠の弟子になったのか詳しく説明を求められた。

 なので俺はフィーネさんにも話したように、師匠との出会いから全部皆に話をした。


「……ジンの近くに居たら驚く事が沢山起こるけど、今回のは今までで一番の驚きだよ」


「うん、まさか魔女さんに会うなんて思わなかったよ……」


「ジン君、どんどん凄くなるね。悔しいな~」


 レン、レイ、クロエの順にそう言うと、師匠は皆に「これからよろしくね」と笑顔を浮かべてそう言った。

 それから俺達は、これからは師匠もこの宿で暮らすと言ったので親睦会を兼ねてロブの店に行き一緒に食事をする事にした。

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[気になる点] >フィーネさんはその紙を見ると、驚いた顔をして「マリアンナ様の字です」と言った。 何故知ってる… フィーネは謎キャラだし、実はマリアンナと面識あるっていう裏設定を匂わせてるのかな…?…
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