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キミに決めた!(1人目





「お帰りリコーリア。どうしたの?」


「今日の私の噂を聞きたくて。」


「オッケー!今日のリコーリアの噂はねぇ…」



どうやらこれは1日の終わりに聞く、攻略対象たちとの好感度の事らしい。キリーちゃんに聞く事で、攻略対象が自分に対してどの位好感度が上がっているかを確認できるという事だ。うん、まさにこのゲームは『真実愛物語』のシステムだな。




攻略対象達と、その日に出会った分だけ、好印象というか、好感度?がUPしていくので、スチルが貰えなくてもとりあえずは攻略対象達とちらっとでも出会って話をするだけでいいというもの。


ただ、やはり。


目的とする相手を狙って行った方が、攻略は早い。なのでここはさっさと女神様に攻略対象を1人に決めて頂きたい。ので。





「女神様、最初の攻略対象は誰にしますか?私の記憶からこのゲームを作ったのでしたら、攻略対象を1人ずつ。確実に。仕留め…いや、射止める為にも、ここで誰にするか決めた方がいいのでは?」



攻略対象さえ側にいなければ、私は自由。姿はリコーリアのままだけど、中身は佐藤リコ。 天界?にいた時の様に女神様に話しかけます。




《…そうですね。やはり王子様は最後に残しておきたいので、サクラ王子は最後にしましょう。…それですと…。人懐こいタイプの、リュウが初めは良いのではないでしょうか?》





ほほう。暗殺科のリュウ・シュヴァルツを初めに選びますか。人懐こいとかどうかは置いといて、彼もまあクセのありそうなキャラではありますが。


とりあえず、出会いで1番マトモなのはサクラ王子様だったので(女神様のあのオープニングムービーに邪魔されただけかもしれないけれども) 最後に残すのはいいかもしれないな、と恋愛シュミレーションゲームを少しではあったけど、プレイした事がある自分でもその方が無難ではないかと思ったのでした。






そして、キリーちゃんが見せてくれた噂ノートには、本日のウワサ♡と書かれたグラフがあり。


左上には私の名前。そして、3人の攻略対象達の名前が、右下にほぼ同じ位置に並んでおりました。


おそらく、私との親密度が上がってくると、彼らの名前が私の名前に近付いてくるというシステムなのでしょう。



《わたくしの方には、攻略対象を誰にするかの選択肢の画面がでております。この3人の中から誰を選ぶかをここで決められるようなので、先程のリュウを選択しましょう。》



私には見えないけれど、選択肢とやらを押した途端。



私の目の前に、多分女神様と同じ画面が現れました。

そこには。





ー 攻略対象にリュウ・シュヴァルツが選択されました。イベントその1。『失くしたリボン』が発動します。明日は攻略対象のリュウが現れそうな場所へ行きましょう。授業はなるべく運動系を選ぶと、リュウとの好感度と出会う率が高くなりやすいよ!昼休みと放課後も出会いイベントの狙い目!全てのスチルを手に入れて、リュウを攻略しよう! ー





説明、ありがとうございます。てか、このリュウを攻略するためには運動系の授業を受けるのが効果的なのはわかったけど、なんだか淑女科としてはそれだけではあかんよなぁ。それによる選択肢の幅も広がっちゃうんだろうか?そうならないといいな。できるならば、決まってるお話し一直線で!選択肢はなるべくイエスorはいでよろしくお願いします!


いいえがあると女神様の選択肢でいくつものお話が広がっちゃって、いつ終わるかわからないもんね。そんなのは嫌だし。



というか、次にやるイベントが表示されるんだ。これだと楽ちんかも。目的がわかりやすいし。



と、そう思っていると。




「あら?リコーリア、あなたリボンどうしたの?」

「え?」



ー キリーちゃんがふと気付いた様に問いかけた。私は左側だけ、髪をほんの少し結い上げている。それは母がくれた手作りのリボンで結っていて、学園生活を頑張って卒業できますようにとのお守りとしてくれたものでもある。 ー



どうやらイベントが発生したようだ。なるほど、こんな風になにかしらわかりやすくイベントは発生するんだな。なぜなら、女神様が攻略対象を選択するまでは、リボンは確かに付いていたのだから。



「あっ…今日はあちこち見学に行って色々あったから…その時に落としたのかも。」



攻略対象は決まったけれど、ゲームとしての世界だということを置いといたとして、それでも1番考えられるのはやはり暗殺科の釣り上げられ事件だろう。あんな乱暴な目に遭っていれば、リボンを落としてもおかしくない。


二つ目に考えられるとしたら薬学科の姫いばらの毒だろうけど。たかだか1分40秒寝ているハメになったからって、リボンが落ちるかと言われればちと弱いだろうし。



「暗殺科…かなぁ。多分」


「暗殺科っ⁈ そんな所へ何しに…」


「や、なんとなく。どんなふうになってるのかなーとか思って行ってみただけなんだけど、罠にかかっちゃって…」



暗殺科のリュウには、迷ったと言っていたけど、ぶっちゃけ迷うほど入り組んだ学園ではない。まあ女神様が私を攻略対象と出会わせるための動きだから、なんとなく迷ったと言う事にしただけだろう。

何にしても、攻略対象と行動を共にしている時はゲームヒロインのリコーリアの…まぁ正しくは女神様の選択肢で動く事になってるしね。



「罠って…」


一体何があったのかと、本気で心配してくれるキリーちゃんに、リコーリアはきちんと報告して安心してもらうのであった。だがしかし、その後はもっと気をつけろと説教されましたとさ。






では、おやすみなさい。





書こうと思っていたセリフが、逆になっていたりと。お話しを思いついたままに書いてると、面白いです(^◇^)

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