case.3
オレの名前は・・・いや、そんな細かい事はどうでも良いか。
先に断っておくが。決して金が無い訳じゃない。
配管工なんて仕事をやっているがテニスとボクシングの審判の資格も持っているし。医師免許だって持っている。
おもちゃ屋の社長だった時だってある。
配管工って仕事が性に合っているんだ。
何でわざわざ金があるか何てしみったれた事を言うかと言うと。俺の趣味について聞いて欲しいからだ。
この趣味の話をすると。食うに困ってるのか?だの、要らない心配をされて面倒臭いからなんだ。
オレの趣味は世界中の色んな所を回って、色んなキノコを食べる事だ。
あぁ、そうだ。
この話をすると皆そんな顔をする。
今じゃネットで世界中の物を簡単に取り寄せる事が出来る。
言われなくたって、そんな事は十二分に理解している。
現地に行かなければ手に入らないキノコだってあれば、鮮度の問題だってある。
それで、あちこちを飛び回った結果。冒険家って呼ばれてた時期もあるな。
まぁ、それは良い。
俺のオススメは、だ。
まぁ、そう言わずもうちょっと話を聞いてくれ。
お前もきっと興味を持つはずだ。
これなんだが。
この毒々しいまでの赤が食欲を唆るだろ?
まぁ、そう言わず一口試してみろよ。
あぁ、分かったよ。
俺が先に一口食ってやる。それなら安心だろ?
パクッ───。
ほら?何とも無いだろ?
あぁ・・・気分が良い・・・。
どんどんと身体が大きくなっていく様だ・・・。
「ただいまー。あれ?兄さん居ないの?」
「あっーーー!!!僕のトコトコがーーー!!!」
「隠しておいたのに・・・またベニテングタケ食べたんだね・・・」
「ハッハッハー。ケッパ城は目前だっ。お姫様を助け出すぞー」
「あぁ・・・完全にトんじゃってるね・・・」
お読み頂きありがとうございます。
ネタ切れなのでこれで完結となります。
ネタが浮かんだら再開する可能性もありますが(*'ω'*)
新作は3月から投稿予定です。
またそちらでお会い出来ればと思います┌○