黒龍騎士の俺は秘めたる力に気づいてもらえずパーティ追放を甘んじて受け入れた訳だが、魔王もこの世から追放したら良いんじゃねって思ったんでとりあえず討伐してみたら国家騎士になっちゃた件~黒魔龍無双伝~
回想(?)編です。
いつもと違う雰囲気っす。
「この役立たず!!」
もう聞きなれた罵り声、ひび割れた迷宮の壁が崩壊してしまうのではないかと身震いする。
「だって仕方ないじゃないか。」
俺には黒龍の血が混ざっており、元々純正な人間ではなかったためか奴隷として今まで扱われいた。そんで貴族に買われたのが2か月ほど前。そして男ということで髭ずらのおっさん貴族に捨てられたのが6週間前。そっから貧乏冒険者に無理やりパーティーに入れられたのが1週間前。当時はこれで虫が主食の生活から解放されると思っていたが食料はろくに与えられず、水が安定して手に入るようになった程度だった。武器も石で出来た切れ味の悪い剣を持たされ、とてもじゃないが攻撃はたいして敵に効かない。そんな境遇のせいから僅か1週間足らずで苛立ちがつい爆発してしまった。
「なんだとぉ、人間もどきのくせに!!」
石が俺の頬にめり込む。痛い。
「何泣きそうな面してんだ、化け物ってのはそんなもんかよ。はぁ、楽に稼げると思ったのによ、そんな都合のいい話ある訳なかったか。けっもういいよ抜けろよ、いらねぇようちのパーティーにお前。」
飽きれ顔で彼はそっぽ向く。
「まあまあそんなに怒んなって。確かにこいついらねとは思うけど、失踪したソルトの穴埋めだった訳じゃんか、我慢しろって。」
ニヤニヤ俺を見ながら黒縁眼鏡の男はリーダーを説得する。はぁ、何が楽しいんだか。
「でもこいつ治癒魔法使えないじゃんかよ。前衛が増えりゃ何とかなると思ったんだが、ゴブリン1体も倒せない骨なし野郎だぜ。いるだけ資材の無駄だ。」
「でも、こうやっていじめるの楽しいだろ?」
「そりゃお前の性格が悪いだけだ。俺はただ生きるために冒険者やってんだよ。」
攻略に石の剣1つで挑む奴がどこにいる。魔法石を素材にしたやつじゃない限りろくに戦えない。そこまで混合種に期待してんのかよ。
「ちぇつまんなくなるなぁ。次、どういうの勧誘するの?」
「治癒魔法使えるやつなら何でもいい。」
「なら美人でお願いね。」
俺がパーティーを抜ける方向に話が進んでゆく。クソが。
「寒い」
例の事件から数日が経過した。あれからというものの俺は食料を探しに迷宮の北西に位置するメリアナの森へ向かった。元々街はずれにあった迷宮から出たため、1日も経たずに到着したのだった。クズパーティーから供給されていた水はさっき一飲みしたら空になっている。
「どうすればいいんだよ、これから…。」
そんな時だった。泥水が跳ねた油のように頬にかかった。
「そこで何をしている。」
鋭く冷ややかな一声。俺はこの時死を覚悟した。
異世界ファンタジーって難しい。何書いたらいいのか分からんです。それと1週間以内に続き出せませんでした、読んでる人いないんでどうでもいいっすけど、誰かが見つけて読んでくれたらそれだけで嬉しいです。
ここはあくまで私の空想の破棄捨て場なんです。それが光ろうと闇に沈もうとどうでもいいんです。
ただ楽しまれようと楽しまれまいとそこには意味なんて無く、あるのはただの自己満足の夢想でしかないのだから。




