怠惰には天使を
短いです。
やっぱり文章を書くのは苦手です。
そっと刃先を喉ぼとけに向ける。
さよなら、ありがとう、グット・バイ。意識は空想の彼方へ向かうのか、それとも残留か。どちらにせよ、死んでしまへば変わらない。
「そんなことしても無駄ですよ」
後ろから聖母のような底知れない声が聞こえる。
「君、人間ではないね」
振り向くとそこには白ワンピースの少女が立っていた。コンクリート色の髪はボサボサで、しかし可憐で、幼い顔つきは可愛らしい。
少女は不満げな表情を浮かべ、ボサボサ髪をかきむしる。何か変なことでも言っただろうか?
「あなたも人間ではないのですが…、そんなことよりそんなのじゃ死ねませんよ?」
少し二ヤけながら無邪気に語りかけてくる。そんな彼女はなんだか信頼できる雰囲気を放っていた。きっと良い子なのだろう、人ではないが。
「俺は死ねないのか?それに俺が、人間じゃないだと」
スッと彼女を睨み付けるとすると途端、表情を暗くして俯いた。怖かったのだろうか。
「この世界はね、ここにいる生命はね、人間の断片でしかないの。その、事情を深くは知らないけどでもそうらしいの。」
彼女はゆっくりと頭をあげる。
「それにここにいる人たちって普通の生き物じゃないの。少なくとも出血とか、呼吸困難とかでは死ねないの」
きっと彼女の言ってることは正しいのだろう。何か考えながら騙そうとする語り口調ではないし、それに俺より長くこの世界にいるようだし。
「理解してもらえたかな?」
「まぁ信用するしかないな。それよりさ、君のことなんて呼べばいいのかな。もうちょっと話も聞きたいから。」
そういうと、驚いた表情の色を見せた。
「飾音っていいます」
カザネ?変な名前だな。
「ほんとはね、正確には、名前は無いんだけどね。でも強いてばその名前が相応しいかなって」
「ん、どういうことだ?」
「もうこれ以上未来へ進めなくなった人への案内役。暗闇の中に光を飾って、正しい未来を奏でさせる、なんかそんな使命感があるの。」
カザネはそう恥ずかしそうに語った。
不気味な程に明るく、素晴らしい志だな。きっと彼女は正しい強欲の持ち主なんだろうとそう思えた。
もっと飾音ちゃんを可愛く描写できるよう頑張りたいです。
1週間以内に次の話を更新出来るよう努力します。




