第2話 イレギュラー
「だから本当にこれらの出来事は全てがイレギュラーなんだ。それと隕石が地表に落ちる時、普通に地球の大気圏外から降って来るのではなく、地球の大気圏内に別の場所からいきなり転送されて来たんだ」
だからあの時気付かなかったかったのか、それなら避難勧告なんかもあるわけがない。
「だから普通に隕石が落ちただけなら、私は助けない。それは自然現象だから、地震が起きようと竜巻が起きようとそれに関して起きた事故には触れない。だけどなぜ私は今回助けたかというと、その隕石は『人類を滅ぼす物』だったんだ」
確かに自然災害でも人的災害でも今回の僕達みたいに人が急に消えたみたいな事は聞いた事が無い。それに隕石にしたって地球に落ちているけど別に消えたなんて事例は無い。
「私達神々には人類を滅ぼしてはならないという義務があるんだ。神は信仰によって出来ているからね、人類がいないと成り立たないものなんだ」
神とはそういうものなのか。
「そしてその隕石が地表に落ちると中から能力者になる病原体が発生するんだ。火を操ったり、水を浮かせたり、一瞬にして凍らせれたり、この能力は魔法という」
どうゆう事だ?急に話がわかんなくなったぞ?
「その魔法と人類滅亡になんの関係があるんですか?」
「戦争だよ」
……聞こう。
それから冥王ハーデスは声に魂を込め、さらに語り始めた。