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忘れてしまいたい・・・  作者: naomitiara-tica
9/15

第2の女にしてやられる

この作品は、全て妄想であり、創作です。

私が腹がたったのは清美-テレアポの女-の成績に対しての、男の支援だった。


私は正直、今まで自分の力で這い上がってきた。もちろん、退社した先輩にかわいがられて良いお客様紹介されたり、代々のマネージャーに信頼されて良いエリアを回されたり、とラッキーな事もあったが、それらのマネージャーと寝て情報を貰ったり、まして契約者と深い関係になって仕事を取った事はただの一度も無い。まあ、仕事に関係の無い恋愛は多少、経験したが。


だから、男とそう言う関係になっても新な情報や取れそうな契約を回して貰った事は一度も無かった。佐藤はそんな事しなくても成績上がるだろう?と言うのが男の口癖でもっぱら嫁の愚痴と会社組織の愚痴聞き担当だった。


嫁の話など、こんな内容まで、例えば体があまりにもギスギスと細過ぎて裸は棒切れのようだ、女を全く感じないとか他人の私に話していいのか?と言うような事までペラペラ喋った。私は私で妙な優越感でそれらを聞いていた。プライドの高い私を手中に納める術をよ〜く把握しているではないか?馬鹿な私。


清美はテレアポの情報も、マネージャーから取れそうなエリアを回して貰ってるんじゃないか?またはアポが保留になってる家庭にマネージャーが後から電話をかけ直してアポを取り直し、清美の成績にしてるんじゃないか?という噂が前から営業所に流れてはいた。

まぁ、私達営業も、テレアポチームから資料を貰って、かけ直しアポを取って営業に行く事はよくやる手なので、珍しくはないのだが。


そんなこんなで、清美が営業チームに推薦されて入ってきたので、-まぁ、私の担当地区ではないのだが- 新人同行と言う事で男が清美の支援に張り付き始め、生意気にも私の成績に追い付いて来たある日の事だった。


清美がオドオドするフリをしながら、それでいて女丸出しの挑戦的な目で、私に話かけて来た。

『佐藤チーム長、すいません。Aさんの契約なんですけど。Aさんは佐藤チーム長で契約したいとのお話だったと思うんですけど、昨日の締め切り、佐藤チーム長、別件の契約で遠方に行かれてたじゃないですか?なのでマネージャーがAさんにご連絡して、私の契約で頂く事になったんです。本当に出過ぎた真似をしてすいません。そして、ありがとうございました』


私は清美をその場でぶたないよう、必死に自分を抑えた。


気難しい金持ちのAとの関係を築くのにどれだけ、金と手間暇かかったと思ってるんだ?マネージャーは全部知ってるはずだ。

まさに契約書貰うだけになっていた。そもそもAの子供達は進学に悩んでなどいない。全員大学まで持ち上がりなのだから。高額教材を買って形だけ家庭教師を付け、親が自己満足するパターンだ。いつでもいいと言われていた。だから私は来月に回して、今月別件に勝負をかけていた。

締め切りを盾にしてそのすきに、男が清美に契約を回したのだ。多分、その後のフォローは佐藤が全部やりますので問題ありません、ご安心下さいとでも言ったに違いない。金持ちの客ほど契約した後に、うるさい事を言わないものだ。


私がマネージャーに文句を言っても『じゃ、さっさと契約して来れば良かったじゃないか。一件でも多く締め切り前に上げるのが常識だろう』と言われるのは目に見えていた。口では男に絶対敵わない。


私は清美を潰す事にした。

さて、佐藤チーム長、契約取られちゃいましたね!どうしましょう?

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