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2.私が校長なのだ

こ、この可愛い女の子が校長先生だと!?


 『本当ですよ、名前はリリエル・アストルム、もうかれこれ400年は生きてますね』


 400年!?400年っていうとエルフとかそこら辺の種族とかなのか?


『いえ、リリエル先生は天使ですよ』


 天使!?もうなんでもありだな…驚くのもつかれるほどここに来てから驚かされまくりだ。

とりあえず謝らなければ話も進まなそうなので謝っておこう。


「あのっ、申し訳ありません、まさか校長先生だとは思わず…しかも天使だったなんて」

「む?私が天使だとは言ってないが?」

「案内人が教えてくれましたよ?」

「案内人か、そういえば在校生には案内人が憑くのだったな」


「コホン、まぁいい、君は今日から入学してくるフィーネちゃんだね?」


 リリエル先生は空中に指を走らせる、するとそこから青く光るタッチパネルのようなものが現れる。

それで俺の名前を調べたのだろう、中身が男だとバレてるかもしれん、そう思うとなんだか恥ずかしい。


「入学おめでとう!今日から君はここで2週間魔法や剣術の基礎を学んでもらうよ、まぁ試験に合格できなければまた2週間学び直しだけどね」


 そこまでならさっき案内人から聞いている


「えと、俺はどこのクラスなんですか?」

「俺?まぁいっか、お恥ずかしながらまだクラスは2つしかなくてね、それでフィーネちゃんのクラスはBクラスだね」


 しまった、今は外見は女だったんだ、声も変わってるのに気づかないなんて…


「ひゃい、わかりました…」


 思わず声が上ずってしまった。


「ふふ、まぁリラックスしなよ、といっても校長の前だし仕方ないのかな」


 たはは、と笑いながらリリエル先生が頭をかく

そこへ、トントンとドアがノックされた。


「はいはい、どうぞどうぞ」


 リリエル先生は先程と同じように気の抜けたような声で答える


「あ、あの!失礼します!」


 声とともに入ってきたのは黒い髪を肩口で切りそろえた少女だった。


 そういえばこのゲーム、最初は幼児体型から始まるんだったな。

 にしてもあの娘、絶対コミュ障だな。

 同族の勘がビンビンしてやがる、あの娘の場合は庇護浴をくすぐられるタイプのコミュ障だな。

 自分でも何を言ってるかわからないがとにかく守ってあげたくなるって感じ。あのオドオドしてる姿がたまらない。

 リリエル先生がツインテールをぴょこぴよこさせながら少女に近づいていく。


「あのっ、ここは校長室だから子供が勝手に入ってはいけないよ?」


 この光景、傍から見ると少女が少女に対して迷子の心配をしているというシュールな光景になるんだな。ほほえましすぎる。

 にしても清々しいほど一瞬にして地雷を踏み抜いた。

案の定リリエル先生も怒りでプルプルしているようだ。


「…ぷはは、あはははは!こうも同じことを立て続けに言われると怒る気もなくなってくるよ!」


 黒髪の娘は状況が理解出来ていないらしくいきなり大笑いを始めたリリエル先生を前にオロオロしてる。


 余談だがリリエル先生は来る生徒全員に子供扱いされたようだ。

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