表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/27

夜の街での出会い

ご意見ご感想ありましたらよろしくお願いします。

商業区には料理屋や酒場も多くさっきよりも人が多く賑わっていて冒険者風や商人、町人など色々な人が行き交ってる。


「思ったより冒険者が多いな〜、確か近くにダンジョンがあるんだっけな」トリアーデの授業で聞いた情報を思い出しながら何処に行く当てがあるでもない桜児は街の中心にとりあえず歩きだす。


ギルドを過ぎ商業区の真逆方面に歩いて行くとやや雰囲気が悪くなってきた気がする。露店のような酒場、道でたむろする厳つい男達、いかにもな18禁な妖しいお店。


「行く方向を間違えたな。まぁこれも社会勉強だ」キョロキョロ周りを見ながら歩いて行くと見たことある集団が目につく、、、「あれは暴巨人(ギガンテス)とか言ってた連中だな」


どうやらまた懲りずに誰かに絡んでる、遠目に様子を見てると相手は女の子2人で見た感じ彼女達も冒険者の様で言い合いをしているようだ。



気付かれないように話しが聞こえるくらいの距離迄近づく。


「おめぇらみたいな小娘冒険者に優しく色々教えてやろうって言うんじゃねーか!」


「ふざけないでよ!何が(安くていい装備が売ってる)よ、こんなスラムまで連れてきといてあたし達に何するつもり!」


勝気そうなショートボブの女の子が声をあげ連れの方はその後ろにちっちゃく隠れてる。


「別にどうもしねーよ、抵抗しなけりゃな」ペロッと舌なめずりするリーダーらしき男。


ジリジリと包囲を縮めるギガンテスの面々に勝気な女の子が素早く金的に蹴りを放つ。


(おぉ、なかなか動きだな)


見事に金的蹴りは1人にヒット、情けない悲鳴と共に崩れ落ちる。


「野郎!やりやがったな」リーダーが腰の剣を抜きそれに準じて残りの3人もそれぞれが得物を抜く。


「抜いたわね、、、死んでも知らないわよ」勝気な女の子も剣を抜く、どうやらエストックのようだ。


(技量的には女の子の方が上、無理に助けてもいちゃもんつけられそうだからとりあえず静観するか)考えながらも腰から投げナイフを数本手にしとく。


予測通り女の子は3人を同時に相手にしていたが流石に余裕はなさそうで防戦で手一杯になっている。


(んー、3人ばっか見てると、、、)


「剣を捨てろ!」 (ってなるよな)


リーダーが気の弱そうな女の子の手を掴んで剣を向けてる。


それを見た女の子は頭に手を当てあちゃーって顔をしながら「あんた、知らないよ。お気の毒様」


「あぁん、何を訳のわかんねぇ事をぉぉぇえ」リーダーの腹に気弱ちゃんのボディブローが突き刺さってる。


気弱ちゃんはきゃあきゃあ言いながらもそのままリーダーをボコボコにしていく。


「リカリカは男に触られると凶暴になるのよ、、、さてあたしの方もとっとと何とかしなきゃね」


再び3人に向き直るが1人が裏道に逃げ込んでいた。


「あら、1人減ったけどまだやる?」


「調子にのんな!」「いくぞ!」2対1になるが今度は男達が防戦一方になっていく。


(なんだかんだ無事終わるかな、、、ん?)さっきの逃げた男が一際ガタイのいい男を連れて戻ってきた。


「頭!あいつらです」


(かしら)と呼ばれた男は首を鳴らしながら勝気な女の子前に飛び出しデカい片刃の斧をいきなり横一文字に振り回す。


勝気女の子は反応してエストックの横腹で受け止めるがそのまま真横に吹っ飛ばされて悲鳴をあげる。


「ざまぁみやがれ!頭はクラン長で金の冒険者だぜ、調子にのった罰だ」


手下達が倒れた女の子を引き起こす、女の子は何とか受け止めた様だがどうやらその代償に腕は折れ肋骨も数本イっているようだ。無理やり引き起こされ痛みに小さく呻くが目は死んでない。


リカリカと呼ばれた子は頭に対峙され動くに動けなくなっている。


(そろそろ洒落じゃすまなくなってきたな)俺は介入を決断し素早く雑魚3人の股に投げナイフを放つ。


「ぎゃ?!」「イテェ!」吸い込まれるようにナイフは命中、3人は急な痛みに大地に転がる。


「大の大人が数の暴力は格好悪いでしょ」俺は無造作に再びナイフを放つ、無理に立とうとした1人の逆の股に再びナイフが刺さる。


頭は俺の方を向き直る「、、、何だ、お前は?」


「普通の1冒険者だけど。ていうかおっさん、酒飲み過ぎだろ」ここまで酒の匂いがとんでくる。


「最近は生意気な奴が増えていけねぇ、お前もついで、、、だ!」


技術も糞もないタダの力任せに振り上げた斧を振り下ろす頭。凄まじい土ぼこりが上がるが頭の顔には驚きの表情の後にぐにゃっと歪む。


「これが金のレベルならガッカリだな」


斧は確かに地面に刺さっているが頭の手には無い、正確には手が斧を”持てなく”なっていた。何故なら斧を持っていた手の親指以外の指が逆を向いていた。



桜児は頭が斧を振り下ろした瞬間に握った手に打突を繰り出していたのだ。


「ぐぐぅ、ありえねぇ」脂汗を流しながら後退る頭。


「まだやるか?やるなら手だけじゃすませないぜ」


「いや、勘弁してくれ。ウチらが悪かった」


俺はそれを聞いて勝気娘の方に歩み寄り「腕と肋骨は平気?」と聞くと「あんたは?」と聞き返されるがそこはスルーして「今から体に触るけど蹴ったりしないでな」と返す。


女の子の折れた箇所に触れて魔力を込める。光の魔法は癒しの力を持つ、眩い光が収束すると女の子の骨折は無事治ったようだ。


「光の魔法?!あんた神官なの?」


「さっき言った通り1冒険者だよ。悪目立ちしてるからとりあえずここを離れた方がいいよ」もう1人の子にも手招きして俺はさっさと元来た道を引き返し始めると彼女達もそそくさついて来る。


歩いてる間にもあんたは?だのどこの人?だの質問責めにあったが全部スルーする。悪気はない、ただ単に女の子には慣れてないし説明もめんどくさい。


ギルドの前まで戻った所で俺は「じゃあね」と言って一気に走り出す。



「ちょ、ちょっと!」「あっ」2人はあっという間に離れていく桜児を見送るしか出来なかった。



「ふぅ」大葉亭までフルダッシュしてしまった。もっとコミュニケーションを取れたらよかったかな、、、




とりあえず明日のクエストに備えて今日はもう休もうー



回復の魔法に上位(ホ○ミ→ベホ○ミ)はありません。無詠唱の場合はいかに身体の構造を知っているかと魔力の量があるかが大事になります。詳しくは後々のお話で、、、。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ