初めての街&冒険者登録
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空間魔法でベレッタをしまい街へ再度歩き出して30分、4mほどの壁がぐるりと周りを囲む一つの街が見えてきた。
外見は思った以上にしっかりとした街並みだった。
「おぉ。予想以上にデカいな」俺は門番が2人立つ門を進もうとすると声をかけられる。
「見ない顔だね、ここミローは初めてかい?」
「ええ、冒険者になろうと南の森外れの村から出てきました」
「なるほど!冒険者ギルドはここを真っ直ぐ行けば着くよ、街の真ん中だから直ぐ分かるさ。頑張ってな」
「親切にありがとう」頭を下げながら歩き出す。
(親切な人だな)何だか全体的にほっこりするのどかな街だ。
「あれだよな、、、酒場も一緒なのか」入り口にかかった看板には剣と靴が重なった物とジョッキが描かれた物の二つがかかっていた。
「おっと」入ろうと扉に手をかけようとしたがやめて横に避ける。
ドガンと扉が中から叩き破られ人が飛び出してきた、ガタイのいいスキンヘッドが道に転がる。続けてこれまたガタイのいい男が出てきてスキンヘッドを殴りつける、どうやら匂いからして2人とも相当酔っているようだ。
「ありゃりゃ、どこの世界も喧嘩は一緒だな」その様子を横目に中へ入る。
中は広く一階の手前は4人掛けのテーブルが幾つも列んでいてまだ昼間なのに結構テーブルは埋まっていた。
奥にはカウンターがあってどうやらあそこが冒険者ギルドの受付のようでポニテのお姉さんがニコニコこちらを見ている、俺はそこへ近寄る。
「ようこそ、冒険者ギルドミロー支部へ。本日はどのような用件でしょう?」
「冒険者登録したいんですが」
「初めてですか?でしたらこちらのクリスタルに手を触れて下さい」ゴトッとカウンターの下からクリスタルを取り出すお姉さん、ちなみに素朴な感じだがかなりの美人だ。
(地球ではまともに女性とは付き合えなかった、、、今回こそは!今回こそは!)
「あ、あの?大丈夫です?」心配そうに俺の顔を覗きこむお姉さん、いかんいかん。
「すいません、じゃあいきます」
クリスタルに手を乗せると淡い光が身体を包みそして収まる。
「はい、登録できました♪では手に意識を集中してみてください」
言われた通りにすると手の甲に白く文字が浮かび上がる。
ーーーーー
[エイジ・ナリミヤ] ヒューマン17歳
GHR [1]
所属クラン[なし]
ーーーーー
「おー、すごい」
「エイジさんですね。GHRは1から始まり最大10まで上がります、それに伴い浮かび上がる色も変わります。白(1)、銅(2〜3)、銀(4〜5)、金(6〜7)、白金(8〜9)、黒(10)になりましてクエストをこなす事で上がっていきます」
「なるほど」
「下のクランと言うのはパーティーの上位の様な物でGHRが金の方なら誰でも立ち上げる事ができ色々な恩恵があります。優先的にクエストを回したり街一つと護衛契約を結んだりと」
「うーん、僕には縁がなさそうですね」
「そんな事無いですよ、何時かはきっと立ち上げられますし最初は何処かのクランに所属してランクを上げるのも定石です」
「ソロでやって行きたいんです、とりあえず」
「冒険者を舐めてはいけませんよ!そういう方は大抵痛い目に会うんですから」目を大きくして怒られた、、、
「、、、気をつけます」たっぷり5分は怒られてようやく解放された。
初クエストは明日受けるつもりでとりあえずは腹ごしらえをしよう。酒場のようだがしっかり食事も取れると聞いたから空いてるテーブルを探して席につく。
「いらっしゃい、新人さん。ミリアにこってりしぼられてたね」
その声に上を向くと壁で顔が見えない、、、いや!巨大な山、爆乳だ!
「おぉう」と声を出すとお盆で叩かれる。
「慣れたもんだけどいきなりその反応はよろしくないよ」と笑ってくれる。
「いや、すいません」と素直に頭を下げると気にしないでと手をヒラヒラさせてくれた。
「で、何を注文するんだい?」
「正直何も分からないんでオススメで」
「そうだね、、、ミロー牛のステーキランチがボリュームも量もいい感じかな」
「それでお願いします」と頷く。
あいよっとキッチンへ消えていく爆乳お姉さん。受付嬢、、、ミリアさんが近所のお姉さんならまた違う感じで姉御肌だ。
違う世界でいきなり美人を2人見て幸先いいなと内心ホクホクしながら料理を待ってると嫌な気配が近づくのを感じる、、、(めんどくせぇ)大概こういう気配はろくな事にはならない。
そいつらは俺が座った席のテーブルをダンと叩いて見下ろしてくる、5人組の冒険者のようだ。
「よう、兄ちゃん。新人みてぇだから俺達”暴巨人”が色々教えてやるよ。だから有り金とは言わねぇ、、、メシを奢れや」
「ちっちゃ!」
ちなみに桜児はかなりのフツメンですがこの世界では珍しく逆にイケメンになります。
黒髪黒目も+ポイントですなw