旅の始まり
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俺は今草原の真ん中に立っている。
アドグリスには2つの大陸があり俺はそのうちの大きな大陸の国外れに降り立った。
「いやぁ、本当に来たんだ、、、とりあえず街はこっちだな」
俺は学んだ知識で歩き出す。
トリアーデとの勉強会はとても分かりやすくまるで最初から頭にその知識があったかの様に全てが理解できた。
魔法の理論もとても面白かった。魔法の元になるのは火、水、土、風、光、闇の6つの属性で成り立っている。
普通の魔法はやはり呪文を唱えてイメージを固めて放つらしいが俺は多少特殊になった。
アタマで理解する事で無詠唱が出来るようになった事。そしてもう一つ、トリアーデからのプレゼントが創成魔法と空間魔法をつくって貰った事。
創成魔法はその名の通り”創り出す”魔法で魔力と素材を消費して頭に浮かべた物を創り出す。
空間魔法は簡単に言うと無限アイテムBOXのような感じでそれ以上の事は出来ない。
俺の魔力は莫大な量になるらしいが基本以外の知識は自分で学ぶ事を選んだ、だから創成と空間以外の魔法は正直まだまだ上手く使えない。単純に火や水、風を出したりは出来るけどな。
その他に俺が頼んで準備して貰ったのは今着ているこの世界の基本的な服装と少しの路銀と周辺地図、後は日本の刀。この刀はトリアーデが気を使ってくれたのか爺ちゃんが大切にしていた刀だった、、、名は知られていないが手にするととてもしっくり馴染む気がする。
俺はこの世界で冒険者として生きて行こうと考えていた、誰にも縛られず自分が思ったまま楽しんでいくんだ。
先ずはこの先の街(確かミローの街だったかな)へ向かう、徒歩で1時間程の筈だ。
まっさらな草原を歩いていると視界に魔物が見えた、、、。
10匹程、身長は130ぐらいで緑色、日本の餓鬼のような身体つき、ゴブリンだ。
普通に歩く俺に向こうも気づいたようだ、武器を振りかざし我先に走り寄ってくる。
「ギギィ!」「キィキィ」「グフゥ」
「唯の武器をもった子供だな」真っ直ぐゴブリン共に歩いていく。
先頭のゴブリンと接触、その瞬間にそのゴブリンは宙を舞い頭から地面へ叩きつけられる。
その光景に後ろのゴブリン数体は歩を止めるが2体はそのまま突貫してきた。俺は向かって左のゴブリンの手を取りそのまま右のゴブリンへ、ゴブリンの持った錆びついたナイフが突き刺さる。「ギャギ?!」ナイフを持った奴は驚いて声をあげるが次には顎を撃ち抜かれ崩れ落ちた。
そこからは殺戮ショーの始まりだ。
恐慌状態に陥ったゴブリン達は後ろを見せ逃げ出して行く。俺はゴブリンのナイフを2本拾い上げ魔力を込めて念じる、するとナイフは10cm程の投げナイフ6本に姿を変えた。
俺はゆったりと1本1本ゴブリンの頭に突き立てていく、正味2分程で俺の初戦闘は幕を閉じた。
「さほど何も感じないな」生き物を殺したのは初めてだったが心に動揺はない、むしろ技術がしっかり出せて嬉しい。
「確か魔物の死体はちゃんと処分しなきゃ行けないって言ってたな」
俺はゴブリンの死体を魔法で掘った穴に投げ入れて火をつける、魔法は便利だ。
俺は再び歩き出す。手にはゴブリンが持っていたデカめのナイフ、、、俺は頭の中であるものをイメージして魔力を込める。
「出来た!」
俺の手の中には武骨に光る鉄の固まり”ベレッタ90two”が握られていた。
本来この銃はポリマーグリップやアルミニウム合金を使った物だがこれは全てが鉄で出来ている。マガジンスイッチを押してマガジンを取り出すが中に弾は入っていない。
「弾は火薬が無いと作れないか、、、知識は溜め込んだからそこは火薬の入手を楽しみに待とう」
実は創成魔法が授かると聞いた時に俺はトリアーデに頼んで地球の銃火器の知識も教えてもらったのだ。
「早く色々試したいなぁ」俺はウキウキしながら足取りを速めたー
のちにアドグリスで”歩く火薬庫” ”武神” ”爆神” ”全てを極めし者” ”男の敵” などと呼ばれる男の物語が始まる、、、
ベレッタ90-Two登場です。本文に書いてある通り本来ならポリマーグリップだったりアルミニウム合金だったり色々使われてるハンドガンですがall鉄で出来てますw
剛性などの問題は恐らく無いと思いますが単純に重いです。
如何せんそこはフィクションパワーでいきますw