夢への一歩
1夢への一歩
「僕はカーレーサーになる!」・・・・
そう言って友達のユウタと絶交した。
それから17年が経った、僕は今父さんとカーレースのための車を探していた。
そんなある日父が「おいユウタこんなのどうだ」と自慢げに駐車場に持ってきたのは、ニッサンフェアレディZだった。資金もたまっていた僕は、即買いしてしまった。
それから、週に5回は近くの全面アスファルトの広い広場に行った。そこで練習をしていたのだ。
そんなある日、友達の小枝から「サーキットに行って見ないか」と誘ってきた。もちろん僕はOKした。
父さんのトラックで高速で45分のサーキットに行った。そこにはマシン自慢の輩もいれば、僕みたいなカーレーサーを目指している奴もたくさんいた。カーレース関係の人もいてスカウトするかもしれない。
そして始まった。
僕は遅い後続車にどんどん抜かされる。
決してマシンが悪いわけではない、僕の運転が悪いのだ。
終了後小枝は飽きれた顔で僕に言った「人間最初からできるわけない、みんなもそうだった。だから落ち込むなよ。この走行会毎月15日にやってるから、来たら?
僕はうなずいた。
家に帰ってからは父さんと少し話して今日を終わった。落ち込むなと思っていても前向きには、なれなかった。