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第二話

 家に帰り、俺は勉強机の前の椅子に座って一息つく。

 「あぁ・・・もうテスト週間だっていうのに」と思いながらも、愛用のアコースティックギターに手を伸ばす。いつの間にか家に帰ったら30分ぐらい弾き語りをするのが、俺の日課になってしまった。なぜか一日一回は弾き語りをしなければ落ち着かない。例えるなら、毎日欠かさずやっていたジョギングを一日抜かしてしまったときの不思議な喪失感と似ている。

 

 その後4曲ぐらい弾き語ったあと勉強に取り掛かるのだが、ここからが勝負だ。夕食までに15分以上何か勉強をやっていないと、夕食後に勉強に取り掛かるのが面倒になってしまう。しかし、15分やらないうちに夕飯が完成してしまうのがおちだ・・・。

 今日こそは勝つ・・・!

 

 「ユウト~。御飯よ~。」

 「は~い。」


 ・・・今日も・・・駄目だった・・・。

 いや、でもまだ終わったわけではない。夕食後にすぐ勉強に取り掛かればいいんだ!



 



 4時間後・・・

 

 何もしないうちに・・・12時を過ぎていた・・・。えぇ・・・。詳しく言えば、だらだらしていた故にこんなことに・・・。自分の怠けぐせに頭を抱える。いや、まだ明日がある!明日早く起きて・・・!

 どちらかといえば朝には強いという自信がある。いつものように5時15分に携帯のアラームを設定してベッドにもぐりこんだ。

 いつものようにwalkmanのタイマーを30分に設定して、好みの音楽を聴きながら目を閉じた。


 ・・・そう、いつものように・・・。



 ~夢の中~

 


 真っ白な空間にいる。遠くに少し開いた扉が見える・・・。その先から俺を呼ぶ女性の声がする。何だ?というより、もの凄く感覚がリアルだ。まるで実際に体験しているような、地面にしっかりと立っている自分の足から上半身の重みが確かに感じられる・・・。しかし、目の前の光景は現実のものではないことは明らかだ。あまりにも幻想的で、扉以外何もないのに、どこか美しくて・・・。

 扉の向こうに誰がいるのか気になった俺は、一歩一歩扉に近づいた。

 

 

 扉の前まで来て、少し立ち止まる。

 「・・・夢の中だし、いいか。」

 軽い気持ちでその扉を開いた。何も見えない・・・。まぶしい光が差し込んでいて何も・・・。



 そこで俺の夢は途切れた・・・。




 

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