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『本当の「1」になろうとする君に』

文集。


『本当の1になろうとする君に』


はじめまして。

この文集を開いたっていうこと。

君がとても苦しい状況で私のメールを見たっていうことだと思う。

こうして、正式の挨拶は初めてたよね。

私はね。

もう一つの「1」だよ。

私たちはね。

「2」だった。

「1+1=2」

それについて高校の時、書いた小論文。

評価うけてたでしょう。

どうやら私がそれを先に気づいてしまたようだけど。

もしかしたらこの時点まで私だけが知っていたかもね。

その諸論文通り私たちは外国語を学び、二つの自我を持つようになった。

日本語を使う自我、韓国語を使う自我。

このケースが世界にどれだけあるのかは分からない。


それに気づいていたのは。

私たちが日記を書いていたから。

私は「私」にない感情と学校生活が存在していることに悟られた。

私は「君」に命を譲ることにした。

私は逃げる。

完全な学生の資質なんてもっていないから。

そして先に悟った瞬間、私が「マージナルマン」になるからそういう葛藤もあった。


今だに君は高校生の私たちが「完全な学生」に近かったと思っているかな?

この時点では「私」の長所と「君」の長所が一つになったからかと思うかな?

でもね。

それ実は君の長所だよ。

感じたことを大切にすること。

ずっと成長できる資質。

私にはそれがない。

でも私にも資質がある。

それは少しとどまっている君をまた進ませる資質。

私が唯一作文では手紙は上手にかけたでしょ?


つらいよね。

「マージナルマン」って。

私たちは生まれながら「マージナルマン」で、成長しながらも「マージナルマン」になった。

しかし、私はそれがきらいではなかった。

特別だと思ったし、学べること多い君一緒でよかった。

でも君はいきなり世界に投げられることが怖いかもね。


大人になる必要はないないよ。

大人になるってシンプルでしょう?

大人に以前の心には「完全」には戻れないということ。

何かを知ってしまった以上、それを知る前のように「完全には」向き合えないこと。

多くの可能性を得ることでありながら、同時に多くの可能性を失うこと。

でもね私たちには力がある。

多くの可能性をずっと守っていける力がね。

だって私たち、「永遠に大人にならないマージナルマン」だもの。


感じたことを大切にするべきたと教えてくれたのは君だった。

いま、「私」に返すよ。

高校の時は終わった。

君の日記をまた読んでみてね。

そして本物の「1」になって。


さよなら。


Novel Novel


習慣的に書いてきた日記に今のような期待をしたことはない。

私はスマホを出して日記のファイルを開けた。

今回は何か書かれてある。

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