第36話 帰還パーティー
◇
そんな訳で闇穴を通って帰って来ました!
我が地球へ!!!
うーん!
長く異世界に行ってた事もあるけど直に感じる地球の大気の匂いはあまり美味しくないね!
「キュウビさま、白姉さま、リリファちゃんどう?実際に来た地球は?」
そう尋ねてみる。
◯キュウビ
この世界はアンテイしてるようじゃな
ワラワは善神だからテイコウなく迎えてくれたのじゃ
「霊信で見てたからそのままの印象でしか無いな
此方の調味料は私好みの物が多かったから歓迎パーティーを楽しみにしてるぞ」
〈我らエルフには生き辛い世界に感じますね。
空気中の魔力の少なさもですが大気が汚れています〉
そうリリファちゃんは言って【神聖魔法:浄】を使った。
本当に空気が良く無いんだろうけどちょっとショック
白姉さまもリリファちゃんも地球の神の拒絶対象から外れてた様で問題無く地球に来れて一安心したよ。
今私達が居るのは新宿ダンジョンのタワマンの最上階にある空間拡張された屋上庭園だよ。
ここは視界が晴れているのに向こうから観察する事が出来ない【不認】の結界が張られていて私達も気楽な姿で過ごせる快適空間なの。
『マリノおかえり〜!!!!待ってたよ〜〜!!』
「マリナただいま!!!会いたかったぜ我が半身よ!!!」
私達長く抱擁しあった。
同化してるのにこう直接抱き合うと何かこう来るものがあるね〜
二人が離れたタイミングでマリサが話しかけてくれた。
「マリノ改めて始めまして。私はマリサと言います。長い間貴方を待っていました」
もっと砕けて話してくれても良いのにマリサは硬い喋り方が好きなんだよね
「マリサこうして会うのは初めてだね。
これから宜しくね!どう?マリノボディは使い易いかな?」
マリサはマリナが新宿ダンジョン攻略した時に最上階に居たインテリジェンスロッドなんだよね。
それはそれは綺麗なクリスタルで作られた髑髏と脊髄の王笏だったんだよ。
髑髏と言えば肉付けしたくなる性なのが私なのです。
色々と肉や骨や皮を付け足して出来上がったのはこれまた絶世の三つ目の美女だったんだけど、マリサはその姿より私達双子の顔が良いって要望を受けてマリノ型に作り替えたんだよね。
「完璧です。全て問題無く動いていますよ!
あぁ本当に会いたかった!!!」
そう言いながら私に抱き着いて来てくれたので抱擁し返す。
背中をポンポンして少し落ち着かせるよ
何でも長い間一人だったから人恋しい見たいってマリナが言ってたしね〜
ゴホン!!!
と咳払いするモノが居た!
「ちょっとマリサ。私の方がファミリーに入るの早かったんだし順番飛び抜かすのズルいでしょ!
私もマリノ様にご挨拶するんだから早く離れて椅子に座ってお菓子でも食べなさいよ!」
そう言うのはチヒロだよ
そうチヒロは本来布系の無機物モンスターなので肉体等は無い。
今のチヒロが寄生してる身体は浜崎アリーを模ったものでは無くチヒロ好みの肉体を私が作り出して与えたモノなんだよね。
チヒロは鏡の前でファッションショーするのが好きだから顔も髪も身体もチヒロの思うままに変えられる様な特別仕様で作ってあげたよ!
マリサとチヒロはマリノ・マリナとして時々マリノナチャンネルで配信したりしてるから面白いの。
正直な所、私達の真似が上手くてビックリしてるんだよね。
私達こんな感じで喋ってたんだなぁ〜なんて他人事の様な感想が出ちゃったし
「チヒロも改めて宜しくね〜
その可変ボディも気に入ってくれた様で何より何より!
他に何か要望あったら言ってよね〜暫く私此処にいるから急がなくても良いけど」
「何も不満はありません!
この私の理想を体現出来る肉体、それも欠損したら修復されるスキルまで完備して頂いて感謝しかありません!
長く生きてマリナ様の眷属になれて本当に良かったと思う位に今の私は充実して生きてます!」
そう握手しながら全力で腕をフリフリされているよ
ここまで喜ばれると製作者冥利に尽きるもんだねぇ
「それじゃ今度はこっちが挨拶する番かな〜
キュウビさま・白姉さま・リリファちゃん順番にお願いね〜」
そう私は促すよ
キュウビさまと白姉さまは今でも格上の存在だけど立場は対等だと思ってる。
実際は向こうが寛容で優しいだけだけどね。
畏まるのはキュウビさまはお嫌いの様だし、これで良いの
◯キュウビ
マリナ・ドリー・チヒロいつもマリノーにせわになっとるキュウビなのじゃ
これからも末永くよろしくたのもう
「私達は出会いこそアレだが今は良い関係を築けていると思っている。
母様とリリファ共々宜しく頼む」
〈私はキュウビ様・白様よりもご一緒した時間は短いですがエルフ界をお救い頂いた上、私を異世界にまで連れて行って下さるご恩に必ず報いて見せます!〉
三者の挨拶が無事終わり私達ファミリーの顔合わせは終わったよ。
そうファミリーだ
図にすると
マリノ→キュウビさま→白姉さま→リリファちゃん
(母) (娘) (娘) (娘)
↓
マリナ→ドリー&チヒロ+マリサ
(妹) (眷属)(眷属)(?)
こんな感じドリー&チヒロは真血魔法によってマリナの血が入ってるからまさに血を分けた姉妹だね〜
マリサはなんか話しやすいし他人の気がしない位馴染んでるから私もマリナも既にファミリーとして認識してるよ。
そこへドリーがやって来て案内を初めたよ
「ご挨拶が遅れました。
私はこの世界では土屋ドリーと名乗っています。
いつもの様に気軽にドリーと呼んでください!
キュウビさま・白様・リリファちゃん改めて宜しくお願いしますね。
では早速パーティー会場に行きましょう!!!
マリナ様チヒロ&マリサと私で色々用意していますから楽しみにしてて下さいね〜」
ソワソワしながら私達を急かす
ドリーは早く会場に行きたい見たいだね
待たせすぎるのも可哀想なので私達も行く事にしようかな
「よし堅苦しい挨拶はこれで終わりだよ〜
今日はこれから宴の時間!!!!
マリナも準備はオーケー!?」
『もち!
私は今日の為に色々練習して美味しい料理を作れる様になったんだからね!!
あとあとお酒もあるよ〜!!
マリノ異世界に行ってたから一緒にお酒飲む事出来なかったから今日はマリノと絶対に一緒にお酒を飲むと決めてたの!!』
そう言えば獣人界に友好的な拉致されて向こうで成人迎えたんだよね。
あの時も一応お祝いはしたけどマリナは私と一緒に成人を祝いたかったんだね!
相変わらずマリナはとても可愛い奴よの〜
「お酒に酔えない体質になっちゃったのは残念だけどマリナと一緒に飲むの私も楽しみにしてたよ!!
勿論私もお酒用意してま〜す!!
これは獣人界のお酒達
そしてこれはエルフ界のお酒達
そしてそしてこれはオーク界のお酒達
どれも私が飲んで好きな奴買ってるからマリナの口にも絶対に合うよ!」
そう言って私は闇穴から大量のお土産としてお酒を出したよ!
勿論おつまみもだ!
「うわ〜マリノ様私も飲んで良いですよね!!!」
勿論オーケーと私はドリーに答える
ドリーは天狗であり元はドワーフなだけあってこの子も酒飲みなんだよね
マリナと一緒にいつも大量に飲んでるのをマリナ越しに良く見てたんだよ
「マリノ私の分もちゃんとあるんだろうな?
母様に多量の酒は良くないかも知れないからマリノは酒は控えめに飲むと良いと思うが
私の神目に狂いは無いから間違いないな」
白姉さまもお酒の事になると五月蝿いんだよね〜
人の物欲しがる癖が出てウザ絡みして来るのが厄介
◯キュウビ
ハクよお主ワラワをダシに飲もうとするでない
〈白様はお酒の事になると普段の冷静な姿が影に潜みますからね。
私はその姿も愛らしいとは思いますけども〉
そんな感じで私達の帰還パーティーは楽しく時間が過ぎて行ったよ
あーなんて平和で素敵な時間なんだろう
モンスターを狩るのも楽しいけどこのゆったりした時間もまた最高なのだと改めて確認出来た
『マリノ早くこっちに来てよ〜
このお酒私のお気に入りなの!!
マリノに飲んでほしくて私飲みたいの我慢してるんだから早く来てよ〜
あとあとマリサとチヒロがお酌したいんだって!』
「はーい」
今行きますよ〜
今夜は盛り上がりすぎて寝れなそうだね!!
この章は次で終わりになります。
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