第28話 異世界探訪エルフ編①
※異世界探訪エルフ編は第23話より未来の話になります。
マリノ視点
◇
私は今異世界にいる
いやちょっと前も別の異世界にいたけどね!
「さーてファミリーの皆!
配信はちゃんと見えてますか〜??
キュウビさまの神通力で【霊信】スキルを弄って見たけどどんな感じでしょ??」
◯マリナ
すご!配信風にレイアウト変わってる!
◯キュウビ
ほうほう!ナカナカじゃのう〜神通力でスキル改造なんてハッソウはマリノーくらいじゃろて
◯ハク
私もファミリーの仲間なのか?
偉大なお母様もファミリー入りしてるのはちょっと解せないが
と言うかマリノの真横に居るから私も映ってるな
母様ピスピス!
◯キュウビ
マリノーはワラワを産むからハハじゃろて
ハクはワラワのムスメゆえワレらはファミリーじゃ〜
◯チハル
私の様なモノまで呼んで下さるとは有り難き幸せ
◯マリサ
チハル貴方は自分を卑下し過ぎですよ。
◯ドリー
マリナ様とマリノ様はちょっとくだけた喋り方しても怒らないよ
「そうそう気楽に気楽に行こう〜
私達はこれから何千何万年と一緒なんだからさ〜
それより【鑑識眼】の三人称視点どう?」
◯マリナ
私としてはマリノの背後ばかり見てもなあって感想かな 見たいのはマリノの顔なのに
◯ドリー
ゲーム動画見てましたけどそれに近い視点で良いと思います
◯キュウビ
キュウビは視点キリカエきのう欲しいの〜
◯チハル
私はマリノ様視点が見たいです
「なるほどなるほど!
一人称視点と【霊視】視点で私の魂を映して顔のリアクションを見せるワイプ機能がアレば良さそうね〜」
◯マリナ
それでオケオケ
◯チハル
しかし異世界とは本当に綺麗ですね
私は京都に引き籠もって居ましたが地球の他の光景とは違う雅さを感じます
◯キュウビ
ここはエルフをシュとする世界っぽいの〜
ここまでカンタンに入れたあたりソウトウ負けてるようじゃ〜
◯ハク
いくら私達が善よりとは言え他異世界の神格持ちがサクッと入れたからな
そんな日常会話をしつつオークを見聞
私達の足元には見かけたので序に倒したオークの死体が転がっている。
「この世界の敵性個体はオーク見たいだね〜
地球のダンジョンに居た個体よりがっしりしてて入れ墨入ってるのが特徴?
だらしない豚さんって感じじゃないね
後は衣服もしっかりとした作りだよ」
◯マリサ
【鑑識眼】視点ですから視認対象の善悪が分かるのが便利ですね。誰視点での善悪か気になりますが
昔はこの手の知識あったんですが残滓的な私ではもう知識が残ってないの悲しいです
◯ハク
善悪とは人やそれに類する存在が決めるモノではない。分かりやすく言えばこの世界の神による善悪だな
人の身体も病原体を勝手に攻撃して身体を守る機能があるだろう?それは自分の意志じゃない筈だ
それと同じだ
◯ドリー
分かりやすい様で微妙に分かり辛いですよ!
◯チハル
糸ではない粘性の素材で衣服は接着されてる様ですね 知能レベルと技術は相当あるんじゃないでしょうか?
そんな会話をしてる中【地獄耳】に反応あり
「お!
第一村人発見かな!
黑狐早速向かいたいと思います!!」
オークは取り敢えず取り込んでおく
◯ハク
中々な速さだ
◯マリナ
白姉様ズルい!私も乗りたい!
◯キュウビ
たのしいのう!
ゼッキョウましんとかはこんな感じなのじゃ?
◯マリナ
私達遊園地行ったことないので分かりませんよ
爆速で駆け抜ける
「そろそろ見えるよ!
お!
ん……
……
エルフさん達がいるけど全員死んじゃってるね」
私は心の中で合掌する
皆も暫く思念による書き込みを止め黙祷してる様だ
◯チヒロ
このエルフの方々は身なりが良さそうですね
でも馬車移動なあたりオークより文明レベルは低そうです。
◯マリナ
グロ注意
◯ドリー
今更この程度で目を逸らしたりしません!
「死んでるエルフさん取り込んで記憶を覗くね〜
んーやっぱりオークに襲われた見たいだね。
さっき殺したオークと別個体かな?
エルフさん達殺されて時間経ってないのに魂はここには無いな。
魂を捕まえる技術を持ってる可能性高いかも。
あら、馬車内に隠しギミックがある見たい」
◯マリサ
お宝ですか??
◯キュウビ
わくわく
◯チヒロ
魂系のスキルか技術持ちオークですか
「上手に隠蔽してあるし魔法による封印がかかってますね〜
正しい順序で解かないとこっちに強力な魔法ぶち込まれる罠タイプ見たいです。
じゃあサクサク解除しますか!」
覗いた記憶を使い丁寧に手順通りに操作する。
魔力を調整して解除したよ
コレは……
◯マリナ
赤ちゃんですねカワイイ
◯ドリー
赤ちゃんはどの種族を見ても可愛いモノですね
◯マリサ
他のエルフさんと雰囲気が違いますね
◯キュウビ
ハクはよダイテやらぬか
ミライのワラワをだくレンシュウじゃよ
「この子普通の赤ちゃんではないね皆んなにもステータス共有するよ」
ステータス
リリーファ・ララ・エルフィン・ローハイン
種族:ハイエルフ[ロード]
【天網】【天意】【浮遊】【霊話】【瞰視】
【念動力】【光輪】【光糸網】【光波】
【光転換:魔力】【魔力変換:生命】
【生命変換:魔力】【老廢置換:魔力】
【老化速度低下:停滞】【時間回帰:分】
【神聖魔法:癒】【神聖魔法:鏡】【神聖魔法:護】
【神聖魔法:剣】【神聖魔法:盾】【神聖魔法:槍】 【神聖魔法:弓】【神聖魔法:矢】
【神聖魔法:浄】【神聖魔法:封】【神聖魔法:滅】
【神聖魔法:集光】【神聖魔法:放射】
【植物魔法:育】【植物魔法:操】【植物魔法:枯】
【植物魔法:変】【植物魔法:誕】
【水魔法:露】【土魔法:肥】【土魔法:像】
【人形操り】
◯ハク
リリファちゃんね〜 よちよち
◯マリナ
このスキル数赤ちゃんにしては多すぎますね
◯マリサ
気品ありますからこの地の王族なのかも知れませんね
そんな事をみんなで話し合ってると赤ちゃんから念話が飛んできたよ
〈此度は私の救出に力を貸して頂きありがとう御座います。
私はリリーファ
神より貴方様方の出現はお伺いしておりました。
どうかどうか私達をお救い下さい。〉
◯ドリー
赤ちゃんなのにちゃんと挨拶出来て偉いなあ
◯キュウビ
みためはアカちゃんじゃがマリョクをみるに結構いきておるとおもうのじゃ
◯ハク
お喋り出来て偉いねえ〜 よちよち
◯マリサ
この子から神の残滓を感じます。この世界の愛し子でしょう。スキルを見てもそれっぽいですし
「【翻訳】まず最初に従者のエルフさん達を助けてあげられなくてごめんね。
私達はこの世界を救いに来た訳じゃないけど結果的にこの世界を救う事になると思う。
まずはリリファちゃんを安全な場所に連れて行く事が優先かな?
良い場所あるなら教えてくれるとそこに連れて行ってあげるよ」
〈従者の者は皆覚悟しておりました。
私の小さな体では彼らの遺体の不浄を浄化出来ても地に帰し弔う事は出来ません。
可能であれば彼らを浄化した後に土葬する手伝いをして下さると彼らも来世を良きモノに出来ると思います〉
◯マリナ
この世界は土葬文化なのね
〈神の啓示にて皆様を迎えるべく行動中にオーク共に襲われる事になってしまいました。
異世界からの救済者に助力を乞うのは神の巫女たる私の使命なのです。〉
「【翻訳】なるほどなるほど?
それでリリファちゃんを何処に連れていけば良いわけ?」
〈神巫女は救済者様と共にあります。
私は救済者様に同行させて頂きたいと思います。どうか寛大な心で迎えて頂けないでしょうか?〉
◯マリサ
この世界の神は巫女を赤子にして拒否し辛い様にしてるんでしょうか?ちょっと悪趣味ですね
◯ハク
まあ生存戦略としてその様な手段に出ているのだろう。世界が終れば全部終わりだからな
◯マリナ
救済者=私達の世界で言う善性イレギュラー個体かな?
「【翻訳】やる事変わらないしいいよ!宜しくリリファちゃん!」
〈なんと寛大な御方でしょう。
是非とも!宜しくお願い致します!そして世界をお救い下さい!
救済者様のお名前を教えて頂けないでしょうか?
その美しい白銀の髪に煌びやかで艶やかな七つの尻尾!
溢れる神力!!!
嘸かし高名な方とお見受けします〉
◯ハク
プププ……
◯マリナ
勘違いしても仕方無いよね
白姉様は黑狐マリナの上に座ってリリファちゃん抱いてるんだし
◯キュウビ
センニュウカンはいかんのう
ワラワも子供じゃったから人型にはまだなれなかったのじゃ
ここで初めて白姉さまは口を開いた
「【翻訳】私はハクだ。
高名で美しく神格持ちなのは確かだが、この世界で私は何かするつもりは無い。
ただの黑狐のお供でしか無い。
その頼み事はこの黑狐マリノに頼むと良い。
見た目と気配は邪悪だが私には劣るがこの世界を救える程度には強いから安心せよ」
〈この邪悪なテイムモンスターが救済者様!?!?!?
嘘でしょ!?!?!?〉
◯マリナ
本音出てるよ!
◯ドリー
まあ仕方無いですよね。マリノ様悪そうな造形好きですし。
◯チハル
私はマリノ様のお作りになる作品好きですよ
「【翻訳】あはは!
良くあるスレ違いって奴だね〜
私は気にしてないよ!
改めて私の名前はマリノ!
これからこの世界を救う救済者だよ〜
宜しくね〜」
―備考―
◯マリサ 新キャラ その内書きます




