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第21話 自演と嘘つき


……


ここは霧の深い未探索エリアの湿地帯……


そこに“ソレ”は居た!(私です)


『アレは!?

皆様見て下さい!!!

あれ!

あのキツネさんですよ!!!

ほら!配信端末(メアリー)画面に映すの遅いですよ!!!

見失う前に…………

あっ!

ちょっとだけ映りましたね!!!』


絶賛自作自演中です!


マリナも結構演技上手くなったなあ


◯ヒビキ

 三本尻尾の黒狐は流石にアリーちゃんのお眼鏡に叶ったか

◯ヒスタミンミン

 二尾のキツネでもかなりレアなのに三本とかマジかよ

◯サシミン

 とうとうアリーちゃんがテイマーデビューする日が来たのか!

◯蟹工西

 闇属性の釧路狐か 闇属性自体このダンジョンじゃ殆ど見かけない位に珍しいからここで出会えたの本当に運が良い

◯ケンソウ

 子狐は簡単にテイム出来るけど成獣は大変だよ

殺さない様にでも実力はちゃんと相手に見せる必要がある

◯イレ検班No.9

 この黒狐の使う黒い霧は新宿ダンジョンにいるイレギュラー個体の使う魔法と似た物の可能性があります。同じなら魔法の減衰、黒霧を広範囲に広げて視界不良の中から何かアクションをして来る可能性があります。気をつけて下さい。

◯ササカマ

 ドリーちゃんやったれ!

◯サシミン

 このフィールドで黒霧は逆効果だね目印にしかなってない。黒狐は防御目的で展開してるかも知れないけど油断は禁物


タイミングを見計らってドリーが登場!


ドリーは【土魔法:柱】で作った硬質六角棒を【土魔法:変】で扇状に変化させ

【風魔法:突】にて指向性の超すごい突風を生み出した!


濃霧と黒霧に覆われていた視界があっさりと晴れる。


◯浜崎姉妹ファンボーイ1

 凄いドリー様の一薙ぎで辺り一帯の霧が吹き飛ばされマシた!さすドリです!

◯ヒビキ

 霧の中にいない!??

 誘導??囮!?どっちにしてもかなり頭良い個体だ

◯ラスト

 消えた?逃げられた?


勿論逃げてはいないよ!


これからマリナの背後から強襲していい感じに戦い続ける予定だよ。


マリナの実力を見せつつ黑狐の強さもアピールする


そして何か良い感じにマリナの攻撃が私に入って後は流れで


そこまで詳細に詰めてないだけとも言うよ!


まあそんな感じで行くつもり!


『待ちなさい黒狐ちゃん!

アナタは私の運命の人?キツネなのよ!

素直に私の元に来なさい!』


私は尾剣をマリナの斬撃に合わせて応戦


放たれた【土魔法:礫】を【闇魔法:魔弾】で相殺しながらなるべく引き伸ばす!


この手の遭遇イベントは短過ぎるとダメって思うんだよね!


戦いの中でお互いを認め合い育む絆


そんな感じをリスナーに魅せて行く!


『本当にやりますね私の血吸の鉄剣の斬撃をここまで防ぐとは!

流石B級モンスターと言う事ですか

是が非でも私と一緒に来て欲しくなりましたよ!!』


ドリーも参戦!


正直ドリーはあまり加減が得意じゃないから手加減しやすい【菩薩掌】混ぜつつ襲ってくるけど


まあツライ、まじキッツイ


本来【菩薩掌】で連撃して完封出来るほどのコンボを食らわせるんだけど今回マリナに手柄を持たせる都合上、単発蹴りで行動を阻害しつつスタミナと魔力を削って来る。マジでキツイ!

【菩薩掌】なのに蹴りでも効果あるのズルイわ


今度私も真似しよ!

ドリーが出来る事は私も可能だしね!


何度目かの【菩薩掌】の蹴りを喰らいとうとう地面を転がってしまったよ!


ぐえー


『やっとここまで追い詰める事が出来ました。

私達はあなたを殺したい訳じゃない。

むしろ生涯の友として一緒に生きて行く!

その為にあなたに私の力を見せたかった!

これ以上傷付ける意志はありません!

勿論治療はさせて頂きます。

どうか、どうか私と一緒に来てくれませんか?』


◯ヒビキ

 ドキドキ

◯マルタイ

 あの紳士的な黒狐の表情。深い知性を感じる

◯フーフー

 なんて綺麗な毛並みなんだ。黒の様で光の加減で緑や青様々な光をはなってる

◯サシミン

 おおお!!黒狐が頭を下げてアリーちゃんの元に!!!!!

◯マーリン

 とうとうテイマーアリーちゃんの爆誕だ!!


……



……



……



「‡£µ¤∃∝∇∉∌βⁿ√∌β」

〈ちょっと待った!!!!〉


『なに!???????

だ……だれなの!??』


マジで誰??


いきなりの新キャラ登場に私焦ってます!


◯ヒビキ

 なんだ?なんだ?謎言語が聞こえるぞ

◯浜崎姉妹ファンボーイ五

 黒狐ちゃんの前に誰か降り立ったぞ!??

 ここ釧路でもそこそこ奥地の未探索ゾーンだったよな??? 


「【翻訳】あ、あー、すまない!

これで君たちにも聞こえているだろうか」

「【翻訳】その黒狐は私の知り合いの子でね。

ずっと探してたんだけどやっと見つけたんだ。すまないけど此方に返してくれないか?」


相変わらず聞こえるのは謎言語なんだけど謎スキルのお陰か言葉の意味が伝わって来る


コイツ…………


なんて嘘つきなんだ!!!


黑狐は私だぞ!適当な事言いやがって!!!


少し頭に血が上りつつも私は見せ付ける様にマリナの方に行くアピールをする。


因みに肉スライムな私に血なんて無いよ!気分の話だね


いそいそと私を抱き寄せるマリナは優しくてとても良い!


「【翻訳】黒狐も君を認めているのは分かるけどその子は私が探し求めた子なんだ」


取り敢えず直ぐに襲ってくる気は無いようだね


『突然出て来て状況が良く分かりません。

見た所、善性のイレギュラー個体の様ですが……

このまま膠着状態では埒が明きません

話し合いを設ける気があるなら自己紹介は必要でしょう。

私は浜崎アリーと申します現在はC級探索者

連れのこの子は土屋ドリー』


ドリーは軽く首肯し挨拶してる。勿論警戒はしてるし念話で色々教えてくれてるけどヤバい情報しか出て来ない


〈あれヤバいですね【心眼】効いてませんし【直感】的に勝てる気がしません〉

〈シンプルに完全な上位の存在です。精神的にも肉体的にも〉

〈アレがなんでマリノ様に目を付けたのか分かりませんが戦えば瞬殺です〉


私も【鑑識眼】60%使ってるけど狐獣人さんのステータスは見えない

他人やモンスターのステータス・スキルって本来は見れ無いんだけど私の【鑑識眼】は別

な、はずなんだけど性能落ちてるとは言え一切効かないなんて初めての経験だよ


汗なんて流れないけど気持ちは冷や汗でびっしょり


「【翻訳】私の名前は■■■■■■

むっ

翻訳出来ない様だから名乗りは無理だな。

この見た目通り白くてとても美しい。正にこの世の美を集めた様な美しさだろう?

白姉さまと呼ぶ事を許そう」


そう自ら白姉さまと呼ぶ狐獣人は実際滅茶苦茶綺麗だった。


私より美人初めて見たかも


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