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天地の変  作者: 匹々
元一の章
6/51

異常事態そのなんとか

「あれ?トワとイヴ?」

通りに差し掛かった時、聞き覚えのある声が聞こえた。喧騒が裂かれて場が静まり返る。

「やっぱり!また会ったね!」

市場のほうからルカが駆け寄ってきた。

「こっちに来て正解だったよ!ね!?」

呆気にとられたイヴに早口で捲し立てて来た方を振り返る。

「...まず落ち着け。声がでかすぎる」

歩いて来たレタに言われてルカがとりあえず口を閉じると、徐々に市場は騒がしさを取り戻していった。

「...誰?」

「途中で会いました。移動しながら士師をしているそうです」

「へー...」

しばらく考えてからルカとレタに向かって声をかける。

「ねえ。少し話を聞かせてくれない?」

「...誰?」

「オレはリア。向こうの研究所で所長をやってる」


「...遅い」

研究所に着いたリアが文句で迎えられる。

「留守にするなら言っといてって、いつも言ってるでしょ」

「ごめんって。こんなに開けるつもりはなかったの。それで、お客さん連れてきたんだけど、泊めていい?」

「私に訊くこと?それ」

「泊めるね」

「...まったく」

研究所には合わせて五人ほどがいるらしい。研究所の大きさを考えるとかなり少ない。

「心配させちゃったかなー。といっても毎度のことでみんな慣れてるから、未だにあんなふうに言ってくれるのはキウだけなんだけど」

廊下を歩いていると、誰かが作業をしている音が聞こえる。

「みんなやってることはバラバラで、やりたいことをやってるかんじ。互いに手を貸したり借りたり」

端の大きな空間まで歩いて振り返る。

「二人は宿は?」

ルカとレタに向かって訊く。

「今朝町に入って、探してたとこだ」

「じゃあここに泊る?部屋いっぱい余ってるんだ」

キウが来て部屋に置いてあった荷物をどかしてきたと伝える。一応4部屋。

「ありがと」

「あまり迷惑かけないようにね」

「まーね」

キウは他の者の手伝いがあるからと戻って行った。

「...ありがたいんだけど、余り過ぎじゃ?」

「いろいろあって」


荷物を部屋に置いて、5人は椅子に座る。

「この2人には途中で、助けてもらたんだ」

「「...」」

「2人はどうしてここにいるんですか?」

イヴがルカとレタに訊く。

「...別れた後、西のフフトナまで...お前いつまで黙ってる気だ」

「なんかテンション上がっちゃって。落ち着けない。アンタが話せばいいじゃん」

「あんま得意じゃないんだよ慣れてないから」

「...フフトナについてすぐに、竜が出たの」

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