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第65話 魔闘祭⑤ 激戦へ

「まずはお前ら全員のお手並み拝見と行こうか!!!」


 そう言うと男は掲げていた大きな地面の欠片を空中に投げ捨てる。


「何をする気だ?」


 するとその大きな欠片は空中で突如割れ、バラバラに下に落下してくる。


「こ、こんなのどうすれば!!」


「落下物は私達に任せろ。君はセドを殺れ!」


「お、俺がですか!!」


「君はこの尋常ではない数の落下物を処理出来るのか!」


「い、いや・・」


「安心しろ。レティシアもリールもついている」


「わ、わかりました!!」


「ファルス、私と落下物を処理するぞ」


「はい!!」


 そしてファルスさんとヴァネッサさんは落下物を攻撃しようとしていた。


「【風化剣(ふうかけん)】」


 するとファルスさんの手に風で出来た剣が生成されていく。


「【風化嵐乱(ふうからんらん)】!!!」


 ファルスさんが剣を上に振ると制御できぬ嵐のように風が上へと吹き上げ落下物が陽翔達を避け地面に落下していく。


「やっぱその魔法で剣生成出来るのずるい」


「ヴァネッサさんもやろうと思えば出来ますよ!」


「そう簡単には出来ないんだ・・・。まぁ、いいか。それじゃああとは私が消そう」


「相変わらずです。ヴァネッサさんは」


 ヴァネッサさんは両手を落下物に向けて広げだした。


「まずは、右手で落下物を凍結。そして左手で氷ごと燃やし尽くす!!」


 すると次々に落下物が空中で氷漬けにされていく。そしてもう一方ではその凍らされた落下物は炎で完全に溶け尽くされていた。


「あんなてきとうでこの威力とはな・・・。さすが学園長だな!!」


@@@


「陽翔くん、私達はあいつをできるだけ引き付けるからタイミングを見計らってトドメを!」


「はい!!」


「私手伝えることないから上の応戦してくる〜!」


「上?」


 リールさんが向かった先は雫達がいるところだった。どうやら複数のフードを被った人達がまた来ていたようだ。相手は何人もいるなか雫達はリクシアやアンゼさん、国王達を守るため必死に戦っていたが人数不利により少し押されてようだった。


「ちょっと! 何人いるの!!」


「今だあ!!!」


 敵はよそ見をした雫に斬りかかる。


「!?」


「【光弾(ライトバレット)】」


「ぬあああ!!!」


 エレーナがギリギリで魔法を放つことができ敵は下に落下していった。


「ありがとう!」


「よそ見はしないほうがいいわよ」


@@@


「おい、エリウ! ガンガン行くぞ!!」


「兄さんはついて来れるでござるか!!」


「なめるなよ!!!」


 エイトとエリウはどんどん敵を斬り裂いていく。しかしそんなエリウを見ていた雫がとんでもないことに気づく。


「あれ? エイトなんでいるの!!」


「え?」


「エイトは国王様の護衛で外に・・!!!」


「わ、忘れてた!!!」


 本来はここが危険だからと言ってリクシア、アンゼ、デリク、レシア、エリック、エマ、ソフィアを外に避難させる担当をエイトが担っていたのだがそれを忘れていたのだ。


「国王達は!!」


「きっと外よ! 早く!!」


「ちょーーーと待ったー!!」


 ちょうどそこにリールが戻ってきた。


「ここは私に任せて〜! なんせ騎士団だからね!!」


「リール、任せるでござる!!」


「はあーい」


 リールはエイトの代わりに外にいると思われる国王達の元へ向かった。


「エリウ! もっと行くぞ!!」


 エイトとエリウは勝手にどんどんと敵に向い攻撃をしていく。


「貴方達何してるの! 私達は近距離戦に限界が・・・!!」


 その時エリウとエイトが前に行き過ぎたことにより別のルートから来た敵にエレーナが剣で斬られてしまった。


「エレーナ!!」


「・・・・【光弾(ライトバレット)】!」


 エレーナを斬った敵は壁に弾き飛ばされ崩れた瓦礫の下敷きになった。


「エレーナ! 大丈夫でござるか!!」


「・・・・大丈夫よ。ただ腕を少し斬られたくらいだから」


 エレーナは敵に右腕を斬られてしまい血を流していた。


「それより貴方達、前に行き過ぎないで・・」


「ごめんでござる・・・」


「すまん・・」


@@@


「おい、エリック! しっかりしろ!!」


 エリックは飛ばされた時に打ちどころが悪く意識が少し回復したものの未だに朦朧としていた。


「エリックさん・・・死んではダメです!! せっかく新しく希望が・・・・」


「だ、大丈夫です。わ、私が絶対に・・・!」


「エマ・・・」


 私は失敗なんてしない! 陽翔に頼まれたんだから!


「ここにいたのか! 国王様よ〜!!」


 するとそこには数十人のフードを被った敵がやってきた。


「貴様ら何が目的なんだ!!」


「お父様!!」


 デリクは敵に立ち向かった。


「何がか? そこのお嬢様さんをこっちに渡してほしいんだよ」


「そんなことをするわけがないだろ!!」


 デリクは大きな声で怒鳴る。


「なら。もう力ずくしかないか。お前ら殺れ」


 そして何十人もの敵が一斉にデリク達を襲おうと近づき始めた。


「お父様!! 逃げて!!!」


「・・・・」


「「や、やめろ・・! やめ・・・」」


「ギャアアアア!!!」


「なん・・・で・・・」


 至る所で死を感じる者達の声が響き渡る。


「こ、これは!!?」


「あっぶな〜い。ってギャハハ!! 仲間割れしてるしてる!! 斬ってる斬ってる!!」


「・・!?」


 そこにはリールが来ていた。


「リール! よく来てくれた!」


「おやすいごよ〜」


 デリク達に襲いかかろうとした敵の中の中心的人物が絶望の顔をしていた。


「お、お前は・・・まさか・・!」


「あ〜、ダメダメそれ言っちゃ」


 リールはその敵にナイフを投げた。


「ッ.....」


 そのナイフは敵の喉に突き刺さりそのまま地面に倒れた。


「毎度リールはやりすぎですよ・・・」


「そんなことないってば!! それよりあちらに王城に向かう馬車が来てるので、どぞ〜」


「ありがとう」


 デリクはエリックを持ち上げる。


「急いで王城に向かうぞ。王城の治癒員をかき集めるんだ」


 そしてデリク達は大急ぎで血まみれた地面を走り馬車に向かう。


「これでこっちは終わりかな〜。ほんと弱いって損だよね〜。ギャハハ!! まぁいいや。あっち戻らなきゃ」


@@@


「やっと殺りきったのかな?」


「どうやらそうみたいね。きっと今頃あの騎士団長の方も終わってる頃ね」


「ってことはあとは・・・」


「陽翔のところだけでござる!!!!」


@@@


「お父様、リールは少しやりすぎではないですか?」


「それは確かにそうかもしれんが助けられたんだ。文句は言えないぞ」


「はい・・・。エマ、無理はしないでよ!」


「わかってます! かならず・・・」


@@@


【???】


「ここが? 噂には聞いていたがこれまでとはな。本当になにもないところだ」


 学園内での戦闘中とある一人の男がアーウェイル・リーベルト王国に足を踏み入れた。


「次回は【第66話 閉幕】だよ〜!! 次回もよっろくね〜!!」



評価やブクマなどなど....。よろしくお願いします! きっときっとモチベに繋がります!

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