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第40話 魔人

陽翔は魔人の攻撃をなんとか刀で受け止めることが出来たが頭から血が流れてしまった。


「・・・魔服って凄いなぁ。絶対着てなかったら死んでたわ」


「大丈夫!??」


「あぁ!大丈夫!」


 陽翔は立ち上がる。


「へぇ〜。これで生きてるんだ。運が良いってのも辛いもんだね」


「お前は誰なんだよ!」


「僕?別に良くない〜?言わなくて。負けるやつに名前を教えて何の意味があるのさ」


「そうか、なら勝ってやるよ!」


「勝つ?笑わせないでよ〜。それより忙しんだからさ。こっちは」


 陽翔は強く刀を握る。


「戦い慣れてないのがバレバレだよ。冒険者くん」


「そんなこと知らねぇよ!!【黒刀・斬】!!!」


 陽翔が攻撃を仕掛ける。


「そんな攻撃をしても意味がないよ?」


 陽翔の攻撃は魔人に当たった。だがしかし魔人には傷ひとつすらつかなかった。


「なんでだ!?」


「君達はもう負け確定だね!!!」


「陽翔!気をつけて!前!!!!」


 すると魔人が陽翔に向かって攻撃しようとしてきていた。


「【黒丸(ブラックボール)】」


 魔人が放った魔法は周りの草木を巻き込み陽翔に近づく。


「陽翔!!!」


 陽翔は魔法に巻き込まれまたしても飛ばされてしまった。


「もう終わりかな?」


@@@


【エリウ・雫・エマ】


「陽翔達はこんな時に限ってどこに行ったの!」


「わからないでござる!でも今はあそこまで向かわなければ行けないでござる」


 三人は門まで走り続けていた。


 すると奥からたくさんの人が走ってきていた。


「一体なにが・・・!?」


 戸惑っている雫達に一人の男が声をかけてきた。


「お前たちも早く逃げるんだ!!」


「何があったんでござるか?」


「出たんだよ。魔人が・・・」


「魔人・・・・・」


「今男と小さい女が戦ってるみたいなんだ。だから今のうちに逃げるんだ!」


「小さい・・・・?もしかして」


「エリウ、エマ!急ぐよ!!二人が危ない!!!!」


「・・・・・・」


@@@


【王城】


「国王様!!魔人が現れました!!!」


「な、なんだと?!どこにだ!」


「門の近くの森にて一名の魔人とそれに交戦中の二人の男女が目撃されました!」


「なっ!早く騎士団を向かわせろ!大至急にだ!!!」


「はっ!!!!」


@@@


【陽翔VS魔人】


「陽翔!動いちゃダメよ!余計に血が出ちゃうわよ!」


 魔人は陽翔に少しずつ近づいていく。


「ここは私が!!!!」


「そこの子の攻撃が効かなかったのをもう忘れたのか?」


「そんなの関係ないわ!」


「僕はあると思うけどな〜。まぁいいか。結果は既にひとつしかないんだし」


「そうかしら?【光檻(ライトジェイル)】!!」


 エレーナは自分と陽翔を光の檻で囲んだ。


「本来は敵を拘束する為に使う魔法を自身に使うとは、君おもしろいね」


「戦いにおいてそれのあり方に縛られることが敗北に繋がるのよ」


「でも甘いね。その魔法は発動者の魔力量またはその質によって強度は左右されるんだよ」


「何が言いたいのよ」


「つまりは僕より質の劣る魔法を使う君のそれは簡単に壊れる」


 魔人はエレーナの魔法に向かって攻撃をした。


「!?」


 するとエレーナが作った光檻(ライトジェイル)は砕け散ってしまった。


「ほらね。さぁ、ここからどうする?」


「・・はぁ・・・・はぁ・・・」


「陽翔!まだ血が流れてるんだから・・・!」


 陽翔は刀を使ってなんとか立ち上がっていられるような状態だった。


「まだ立ち上がるのか?諦めの悪い子だな〜」


「・・・人を殺したやつが何いってんだよ」


「仕方ないんだよ。それが僕がやらなきゃならないことなんだから。わかるだろ?君達だって」


「そんなことがわかるわけないだろ!」


「わからないの?君達だって魔物を殺す。魔人を殺す。そうなんだろ?」


「だからなんだ・・・!!!」


「僕はあの方に救われた。また楽しみをくれた。だから殺す。それが僕だ」


「そうか・・・・」


「陽翔!もうこれ以上喋るのは・・・!」


 陽翔は立っているのがつらくなりその場に力が抜けるように座り込んだ。


「なんだ。限界じゃーん!」


 魔人はまた攻撃をしようとしていた。


「させないわよ。【(シャイニング・)(ディスターバンス)】!!!」


 空から無数の光線が不規則に降り注ぐ。


「なっ!!」


「油断したみたいね」


「僕に攻撃を当てるなんてやるね。なんてね、当たっても意味ないよ」


「なんで!?」


「まだわからないのか」


「・・・・」


「もう終わらせようか。僕はこう見えても忙しいんだ」


 そう言うと魔人は手に魔力を集中させはじめた。


「これでバイバイだ」


「!?」


「【大黒丸(ブラックボール)】」


 魔人は最初に放った魔法よりも倍の威力のものを放った。


@@@


「!??」


「なんでござるか!あの黒い爆発は!!」


「きっと何かあったんだよ!早く急ごう」


「で、でもここからじゃ遠すぎてまだ時間が・・・」


「ならあそこの馬車を借りるでござるよ!!」


 そういいエリウは近くに置き捨てられた馬車を取りに行った。


「早く皆乗るでござる!」


「エリウ、操作出来るの!?」


「昔少しだけやったことがあるでござるよ。それじゃあ、しゅっぱーーつ!!!」


「ちょっとーーーー!!あらすぎーー!!!!」


 馬車は速いスピードで左右にくねくねしながら進んでいったのだった。



「次回は【第41話 魔神】でござるよ!!私はペーパードライバーでござる!!!」

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