第26話 我が家
扉が開くとそこにはエマとアンゼが立っていた。
「なんで二人がここにいるでござるか!?」
「あら、皆さん既にお知り合いでしたか?」
「私は国王の娘の次女、【アンゼ・ラドフォード】よ!そしてこっちが私の側近兼親友の【エマ・ラクシュミー】よ」
「あ、改めてよろしくお願いします!」
「よろしくね!エマちゃん!!」
するとデリクは立ち上がった。
「今日はこれで話は終わりだ。陽翔達には用意した家に行ってもらうとしよう。ロイス連れて行ってやれ」
「かしこまりました。皆様こちらへ」
ロイスは陽翔達をまた馬車まで案内した。
そのあと馬車に乗ってから数分経つとすぐに家についた。
「おいおいおい・・・!!」
「なんでござるか!これは!!」
陽翔達が馬車から降りるととんでもない光景が広がっていた。
「庭があるぞ!!!」
「噴水もあるよ!!!」
「花が沢山咲いてるでござる!」
「そして家デカ!!!」
「さすが国王ってところね」
「随分立派な家だな!」
さらに陽翔達はロイスに家の前まで案内された。
「皆様、どうぞお入りください」
ロイスはそういうと扉を開いた。
「!?この人達は!」
「メイドでございます。デリク様が用意をと言っておられましたので」
「か、可愛い〜!!やっぱメイド服っていいな〜!!」
雫はメイド服にみとれていた。
「ま、まぁ、確かにメイド服っていいよな」
陽翔はメイドに見惚れていた。
「これからはこちらの者達と私が皆様の生活をお支え致します」
「あ、何から何までほんとうにありがとうございます」
「部屋数は十分ありますので皆様お好きなお部屋をお使いください。お部屋は二階にありますので」
「自分の部屋でござる〜〜!!!!」
エリウ達は階段を駆け上がり部屋まで向かった。
「ひっろ」
「各部屋このようになっております。陽翔様はこちらとは反対のあちらに専用のお部屋がございます」
「陽翔の部屋も見に行ってみよ!」
次に陽翔専用の部屋に向かった。
「いやひっっっろ」
「これだと陽翔は孤独感を味わいながら寝ることになるわね」
「嫌なことを言わないでくれ〜」
「大丈夫ですよ!私が一緒に寝ますから!」
「何を言ってるんだ、ラーニ」
ベルトがラーニの頭を軽く叩く。
「ついでに別の場所もご紹介致します」
@@@
「こちらが応接室です」
「ここも綺麗だな」
「お菓子があるでござる〜!!」
@@@
「こちらは厨房でございます」
「いやぁ〜相変わらずデカいな」
「これは料理作りたくなるわね」
@@@
「こちらはお食事をする場所でございます」
「机長すぎないか!」
「陽翔一番はじのあそこね」
「俺をはじに追いやるなよ!」
@@@
「ここは皆様の共有スペースでございます」
「めっちゃソファーデカいな!」
「一緒にゆっくり体を近づけながら寝れますね!!!」
「お前はいい加減にしろ!!」
ベルトはまたラーニの頭を軽くたたく。
@@@
「こちらは私やメイドの部屋でございます」
「ちゃんと休めるところがあるんだな!」
「はい。何かありましたらこちらに来て何なりとお申し付けください」
@@@
「こちらは大浴場でございます」
「ロイスさん、男子風呂って・・・?」
「私の部屋には小さなお風呂はございますが皆様とメイドの部屋にはないのでここで共有という形で・・・」
「最悪だ・・・・」
「陽翔良かったわね」
「何も良くない!!」
「メイドの方は入る時間が決まってますのでご安心を」
「ロイスさん一緒に入りません〜?」
「それは嫌です」
「ハハ〜ひど〜い」
@@@
「こちらが庭園です」
「見たことない植物がたくさんだ〜」
「綺麗〜」
@@@
「こちらは小規模ですが訓練場となっています」
「これが一番ありがたいかもしれない!」
「お気に召していただいたようでよかったです。この家はこのような感じになっております」
「案内ありがとうございました!!」
「それでは我々はベルト様一行も含めた夕食の準備がございますので皆様はごゆっくりお過ごしください。夕方程になりますと大浴場の方の準備が終わりますのでぜひ入ってください」
「わかりました」
「それでは」
説明を終えるとロイスは家の中に戻っていった。
「じゃあ俺自分の部屋見に行ってくるわ」
「それじゃあ私は庭園に行ってみる〜!」
「なら私も行くよ!」
「私も〜!」
「俺は陽翔についていくわ」
「私は厨房に行ってみるわ」
「行くでござる〜!!」
陽翔とベルトは部屋に向かい雫とカロルとラーニは庭園に向かいエレーナとエリウは厨房に向かった。
「よしベルト行くか」
「おう」
そう言い陽翔達は部屋に向かった。
階段を登り陽翔の部屋の扉を勢いよく開ける。
すると部屋の中で大きな声がした。
「いっだぁぁあい!!」
「なんだ!?」
そこにはメイド服を来た女の子が転んでいた。
「な、なにやってんだ」
「この家本当にデカいわね。よくやったわ陽翔」
「別にそこまで何もしてないけどな」
「でも陽翔あれでしょ。みんなと同じ部屋で寝れなくなるから寂しんじゃない?」
「そんなことあるか。そんな事言ってるお前だって俺と寝れなくなって寂しいんじゃないか?」
「えぇ寂しいわ・・・本当に」
「え!??」
「なんてね。もしかして私が本当に寂しいと思って喜んじゃった? さすが変態ね」
「い、いや別に思ってなんかいないぞ」
「ふ〜ん。そうなのね」
@@@
「次回は【第27話 我が家の探検】よ。いじるのって楽しいわね」