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第23話 アモスセガ・オントラ平野

 陽翔達は魔服の素材を手に入れるべくアモスセガ・オントラ平野へと馬車で向かった。


 出発から一時間ほど経つと目的地に無事つくことが出来た。道中は太陽の日差しが入り込む隙間すらないほど木が生えていたがオントラ平野に着くとまるで別世界と思うほどに木はなく一面に草や数多の花が咲いていた。


「綺麗なところでござるな!!」


 エリウがはしゃいでいると雫が一人しゃがんで何かをしていた。


「見て陽翔!花で冠できたよ!!」


「なにやってんだ」


「それはなんでござるか!!!」


「これはね!こうやって頭の上に乗せるんだよ!」


 雫はエリウの頭の上に花で作った冠を乗せる。


「可愛い〜!!」


「雫は器用なのね。あとで作り方教えてよね」


「お前も流されんな」


 そのあと少しだけ花で冠を作る講習会が開かれた。


 一応陽翔も作った。


@@@


「よしスルクワームを探すぞ」


「スルクワームってどんな見た目なの?」


「真っ白でちょっと大きいわね」


「ありがと!じゃあ手分けして探そ〜!!」


 そういい陽翔達は二人ずつに分かれて探し始めた。


「それにしてもここは木がないからすげぇ暑いな」


「もう夏だからよ」


「エレーナの魔服って熱くないのか?」


「暑いに決まってるでしょ」


「暑いなら脱げばいいのに」


「着てる状態のメリットが多いから脱がないのよ」


「夏は不便だな・・・・」


 歩きながらそんな会話をしていると・・・


「あそこにいるわよ」


「本当に真っ白なんだな。ちょっと気持ち悪いけど・・」


「可愛いじゃない!さぁ糸を吐かせるわよ」


「言ってることとやろうとしてることがめちゃくちゃだ」


 エレーナはスルクワーム拾い上げると魔力を込め始めた。


「それは何をやってるんだ?」


「魔力を注ぎ込むと強制的に糸を吐かせられるのよ。ほら」


 するとスルクワームは口から糸を出し始めた。


 しばらく糸を出しているとスルクワームが灰色に変色した。


「色が変わったぞ」


「糸が尽きると灰色になるのよ。ほっとけば勝手に白色に戻るわ」


「ちょっと心が痛むな」


「気にしてたら終わりよ。ほらあそこにもいるからやってみなさい」


 エレーナはスルクワームがいる方を指して言った。


「よし魔力を流し込めばいいんだな」


 陽翔は集中してスルクワームに魔力を流し込み始めた。


「おぉ!!出来た!出来たぞ!」


「上出来ね。さぁどんどんやるわよ」


@@@


「中々いないでござるな」


「そうね〜。あっ!あれは違う?」


 雫はうっすら見えた場所に走り出した。


「これでござるよ!!」


「本当にこれなの?ウサギじゃない?」


「あれ?」


 はてなマークを頭に浮かべているとウサギらしき生き物が振り返った。


「シャーーーー!!!!」


 するといきなりウサギは牙を出し飛びかかってきた。


「うわぁ!!」


 雫に飛びかかったウサギをエリウが斬った。


「これじゃないでござるね」


「うん。明らかに魔物だね」


「魔物でござるな」


@@@


「エレーナ、俺あっちの方探してきてみるよ」


「迷子にならないでよね」


「わかってるよ」


 そう言い陽翔はみんなから少しだけ離れた場所に向かった。


「ここらへんにさっき白いの居た気がするんだけどなぁ〜」


 陽翔は辺りを見渡す。


「お!いたいた!」


 するとスルクワームを見つけ早速魔力を込め始めた。


「ごめんよ〜。少し糸をもらうな〜」


 スルクワームは灰色になった。


「よし獲れたし戻るか」


 糸を回収し戻ろうとした時・・・・


バーン!!!


 陽翔達が来た道の方から銃声らしき音が聞こえてきた。


「なんだ!?」


 陽翔は急いで音が聞こえた方に走っていく。


 すると・・・


「お姫さんよ、抵抗なんてせずに俺達についてきてくれねぇか?」


「・・・やめてください」


「早く貴方だけでもお逃げください!ここは私共が!!」


「お前ら動いたら撃つぞ」


 そこには銃や剣を持った男三人が女性を襲っていた。


 その中に陽翔は足を踏み入れた。


「お前たち、何をしているんだ!!」


「あ?なんだお前」


「俺は陽翔だ。その武器を降ろせ」


「うるせぇな。だまれ」


 男は陽翔に向かって銃を突きつけた。


「なんだ?ヒーロー気取りか?」


「ヒーローじゃない。ただの一般人だ」


「死ね!ガキが!!」


 男は陽翔に向かって銃を撃った。


「黒刀・吸収」


 陽翔は刀に付与魔法を行った。


「馬鹿な!??」


 すると弾丸は闇の中へと吸収されていった。


「おぉ!エレーナにこっそり教わったこれ使えるな!!」


「何なんだお前!!!」


「だから一般人だよ。いや冒険者か」


「このガキがお前らやっちまえ」


 剣を持った男二人が陽翔に向かって走ってくる。


「死ねーーー!!ガキーー!!」


「俺らに勝てると思ってんのか!!」


「ダリアさんの方が強いだろ。これ」


 陽翔は男達の剣を簡単に避ける。


「おら!!」


 陽翔は刀で男達の剣を弾き飛ばした。


「!?」


「まだやるか?」


 すると男二人は怯えどこかに走り去っていった。


「あ、逃げやがった」


「あいつら!!ふざけんな!!」


「冒険者さん!!危ない!!!」


 女性がそういうと陽翔は何事かと振り返ると男が銃を陽翔に向かって放っていた


「よそ見してんじゃねぇよ!!!」


(まずい!!間に合わ・・・・)


 男が放った弾丸は陽翔の腕に当たった・・・・



「これは!!!今度こそスルクワームでござるよ!!」


「確かに!!白い!少し大きい!!完全にそうだ!」


「よしやってみるでござる!!」


「シャーーーー!!!」


「ま、魔物だったでござる!!」


「はぁ。私達魔物しか見つけてないよ」


「似たようなやつがいすぎでござる!もう一掃してみるでござるか?」


「やってみよう。波動で風を起こせば見つかりやすいかも!」


「行くでござるよ!!おら!!」


「「シャーーーー」」


「周り魔物ばっかだったでござるーーーー!!!!」


「どうしてーーーー!!!!」


@@@


「次回は【第24話 魔服】でござる!もう素材集めはこりごりでござる〜」

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