表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/74

第21話 卒業試験 終

 陽翔が再び眠りについたあとエレーナとアンゼが無事に最終階層から帰ってくることが出来た。それから陽翔はエリウやエレーナに怒られ半日が過ぎた頃ようやく雫が目を覚ました。ゆっくり休むことが出来た雫は以前より元気になっていた。


 あとから陽翔達はアメリア達からとある話を聞くことになった。それはグレンドリアが魔王軍ではないということと結界魔法はヴァネッサがやったということ、そして陽翔は何かに狙われているということ。


 そのあと陽翔達は迷宮内での出来事をより詳しくヴァネッサ達に説明した。


 そして今日陽翔達は卒業試験を終えることが出来、魔法特訓が終了する。


「みんな今日まで短い間だったけどよく頑張ったわね〜!!!」


「あぁ!!陽翔もエリウも剣術が最初の頃よりも格段に成長することが出来た!」


「ありがとうございます!」


「これにて魔法特訓を終了します〜!!みんなおめでとうぉ〜!!」


「アンゼ達もこの学園を卒業だ。今までよく頑張ったな。これからはプロの冒険者として精進していくように」


「はい!!!」


 陽翔達はどっとした疲れを忘れるほどに喜びあった。


「あなたたち今回はありがとう。またいつか会えるといいわね」


「あぁ!またどこかで会おうな!!」


 心なしかアンゼは笑った。


「は、陽翔さん!今回は色々助けていただきありがとうございました!また怪我をしたら言ってください!いつでも治しますから!」


「ありがとう。エマさん。頼りにしてます!」


「は、はい!!」


 そう言いアンゼとエマは迎えに来ていた馬車に乗り込みどこかへと去っていった。


「なんだか凄い一日だったでござるな!!」


「確かにそうね。陽翔がいきなり馬鹿なことをし始めるし」


「いや、あれは仕方なかったんだって!それにあんま覚えてないし」


 陽翔が慌てて弁解すると雫たちは笑い始めた。


「なんで笑うんだよ!」


「いいや、ありがとう。陽翔。あなたのおかげでみんなここにいられる」


「なんだよそれ・・」


 陽翔は照れてそっぽを向いた。


「じゃあ、私達は帰るわね〜!!これからも頑張るのよ〜!!」


「陽翔!!俺との約束覚えてるよな!!」


「もちろん!!」


「陽翔約束って?」


「秘密だ」


 アメリアとダリアは馬車に乗り込んだ。乗り込み口からアメリアとダリアが陽翔達に向かって大きく手を振る。陽翔達も感謝と共に大きく手を振った。


「結構外暗くなったわね。宿どうするの?」


「それなら今日はこの学園の空きの寮室を使うと良いぞ。飯はないから・・・」


 そういうとヴァネッサは陽翔に「ほれ」といい銀硬貨30枚と空いている寮室の場所を書いた紙を渡した。


「これでなんか食ってきな」


「いいんですか?」


「今回あんなことがあったわけだしお詫びも兼ねてだ」


「ありがとうございます」


「じゃあ、私はこれで失礼するよ」


 ヴァネッサは学園の中に戻っていった。


 その後陽翔達は貰った硬貨を手に店を探し始めた。


「やっぱ王国の中心の方になるとどのお店の料理も美味しそうでござるな!」


「陽翔、早くお酒の飲めるお店を見つけなさい」


「お前酒好きすぎだろ」


「ねぇ!陽翔!あそこがいいんじゃない?」


 雫は指を指して言った。


「さすが雫でござる!!良いお店を見つけるでござるなぁ〜!!」


「ほら陽翔、早く行くわよ」


「わかったって」


 陽翔達は雫の選んだお店に入っていった。


エレーナはお店に入るとさっそくお酒を頼んでいた。陽翔達も自分達が食べたいものを次々に注文していった。お店に入ってからしばらくするとエリウはお酒を飲みすぎたのか少し眠そうな顔をしていた。一方エレーナは尋常ではない量を飲み食いしていたが全く眠そうではなかった。陽翔と雫はお酒が飲めないので仕方なくジュースを飲んでいたが雰囲気酔いをしたのか雫はやけに眠そうにしていた。


「そろそろ帰るか?みんな眠そうだし」


「そうね。帰りましょ」


 そう言い陽翔達はお店をあとにした。


「たくさん食べたから眠たいでござる〜!!」


「だな。明日はどうするか。まだ街をあんまり見てないから見に行くか?」


「でも私達お金がないよ!!」


「ならギルドに行って依頼を受けるしかないわね」


「ならそうするか」


 そんな会話をしながら学園に向かった。


@@@


「ここの部屋みたいだな」


 そう言い陽翔は寮室の扉を開けた。


「お〜!!ベッドが4つもあるでござる〜!!しかもお風呂付き」


「もはやホテルじゃねぇか」


「じゃあ、私先にお風呂入るね!」


 寮室に着いた4人は順番にお風呂に入ることにした。


「お〜い。俺上がったからエリウかエレーナどっちか入っていいぞ」


「じゃあ私が入るわ」


「私も入るでござる〜!!」


「ちょっと!なんでよ!!」


「いいから!こっちの方が効率いいでござる!!」


 エレーナはエリウに押されながらしぶしぶお風呂に入っていった。


「陽翔」


「なんだ?」


「ありがとね。私の為に戦ってくれて」


「いや、まぁ。せっかく命が戻ってきたんだしこんなところで死んだらあれだしな」


「やっぱ陽翔は凄いなぁ。昔から。私も陽翔を守るために頑張らなくちゃ!!」


「俺は別に・・・」


「いいや!!私は陽翔を守る。んで陽翔は私を守る!!これこそ理想の関係でしょ?」


「理想の関係・・・」


「ああー!!そこは忘れて!!!だからなんだろう。そうやってこれからも頑張ってこ?」


「そうだな!一緒に頑張ろ!!」


 二人は幸せそうに笑いあった。


@@@


「おやすみ〜」


「おやすみでござる〜!!」


「陽翔明日ちゃんと起こしてね」


「いや自分で起きろや!」


 最後にそんな会話をしてみんなは眠りについたのだった。





「ついに三章突入でござる!!!」


「一体何が起こるのかな!!!!」


「きっと一章二章に続き三章でも陽翔の変態っぷりが発揮されるわよ」


「そんなことしてねぇからな!!虚言すんなー!!」


「図星で焦ってるのよね」


「なっ!!」


「陽翔敗北でござる〜!!!」


「まだまだね」


「今に見てろよ!!」



@@@


「次回は【三章 第22話 王国探検】よ。陽翔のニヤ変に乞うご期待」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ