第2話 転生神様の地球再星計画
「陽翔・・・・!」
地球は隕石の衝突で滅亡した。
「起きてよ!!ねぇ!」
雫はそう言いながら陽翔の体を強く揺さぶった。しばらくすると陽翔は目を少しずつ開き始めた。
「・・・・ここってどこ?」
陽翔の視界にはとても広く綺麗な草原が広がっており見たこともない植物がたくさん生えていた。
そして近くには光り輝く水が遠くまで流れていた。
「てか俺たちって・・・・」
陽翔がそういうと前から謎のおじいさんが声をかけてきた。
「ようやく起きたようじゃのう。転生者諸君」
「転生者?」
謎のおじいさんはそういうと色々と話し始めた。
「君達は死んで蘇ったのだから転生者じゃろ。そして君達は転生したことで神になったのじゃよ」
「か、神?!それにここはどこだよ!」
「ここは準神などが多く住むエデンの国じゃよ」
陽翔と雫はそんな突拍子もない事におどおどしつつも話を続けた。
「でも私達はなんで神なんかに・・・・?」
雫がそういうと謎のおじいさんは大きな杖を出し始めた。
「君達には地球の再星をしてほしいのじゃよ」
「地球は滅亡したはずじゃ」
「君達が死んでここに転生してくるまでに相当時間がかかってるからのう。生命は復活しているがひとつ問題ができてしまったんじゃよ」
おじいさんは深刻そうな顔をしながらそういう。
「問題って何ですか?」
「それがじゃな。あの日地球に落ちた隕石には魔物がいたんじゃよ。そして今地球には多くの魔物が生息しているのじゃよ。」
おじいさんはそういうと不敵な笑みを浮かべた。
「そこでじゃ君には勇者とやらの手伝いをしてもらいたいのじゃ!だから行ってらっしゃい!」
雫を見つめた。
「ちょ、え!!おっ・・・・」
そして陽翔と雫の周りに謎の青い光が放ち始めた。
「頑張ってくるんじゃよ」
@ @ @ @
陽翔達が気がつくとそこは見たこともない街だった。
「ねぇ、陽翔。どうする?」
「こういう時って大抵ギルド的なのがあるからそこに行くんじゃないか?」
「もしかして転生経験者!?」
「違うって!アニメの話!」
「じゃあ探してみる?」
陽翔達はさっそく街を歩き回りギルドの様な店を探しに行くことにした。
「それにしても俺らの時代と全然違うな」
「確かにね。そもそも元の地球で言うとどこら辺なんだろうね!」
「あれギルドって書いてあるぞ!行ってみるか」
そう行って陽翔達は急ぎ足でギルドと書かれている場所に向かった。
「へ〜人が凄いな」
「みんな冒険者なのかな?」
「ようこそカリメアギルドへ。見ない顔ですね!もしかして登録しに来たんですか?」
「あ、まぁそんな感じです」
「じゃあ、ここに名前を書いてください!!」
陽翔と雫はそれぞれ紙に名前を書いて提出した。すると受付の人がカードらしきものを差し出してきた。
「これは身分証明になるのでどうぞ。あ!私はメリアって言います!これからよろしくお願いします陽翔さん、雫さん!」
メリアは元気そうに言った。
「さっそくですがこちらの下級魔物討伐の依頼はどうでしょうか!」
「じゃあ、それで」
陽翔達は下級魔物に関する情報を聞いてギルドをあとにした。
「って依頼受けたけどどうやって倒すの!」
「ん〜魔法とか?」
「私達一般人だよ!そんなこと・・・・」
「でも俺たち準とはいえ神らしいしな。大丈夫だろ!」
「随分冷静ね!」
@ @ @ @
そんなことを話しているうちに陽翔達は下級魔物がいると言われたマルール大森林に到着した。
「なんか薄気味悪いね!」
「異世界ってそんなもんだろ」
パキ パキ
「!?」
どこからか木の枝が折れたような音がした。
「ねぇ、陽翔なにかくるよ・・・・!」
「気を付けろよ」
「!?」
「って蜘蛛?でっかいな。なぁ雫!」
陽翔達の目の前に現れたのは元の地球にいた蜘蛛より倍に大きな蜘蛛だった。
「シャーーーー!!!!!」
するといきなり蜘蛛は雫の方に向かって飛んでいった。
「キャー!!気持ち悪い!!!!!!」
そういった瞬間雫の手が光出し大きな光線を放った。
「え?」
「え!?」
「えーー!???」
雫の放った光線は蜘蛛を倒すどころか森を削ってしまった。
「今のって?!」
「わかんない。なんか手を出したら・・・・」
「手を出すか」
雫が言ったことを真似するようにやってみると陽翔も同様に手に光が纏い始め光線が放たれた。
「あ」
そして山が削られた。
「ちょっとやめとくか」
「あ、え、、ええ〜そうだね!」
「それよりやっぱり魔法ってのがこの世界にはあるんだな」
「そうみたいね!これを使って料理とかできるのかな?」
「やめとけ、家なくなるぞ」
「そうだね!またいつかするよ!」
「じゃあ、いこ・・・・」
「「キャーーーー!!!」」
どこからか女の子の叫び声が森中に響き渡った。
「今の叫び声なにかな?」
「わからない。とりあえず行ってみよう!!!」
「うん!」
そうして陽翔達は叫び声が聞こえた方へと走り出した。