3話 「戦争」
目を開くと、
目の前には青空が広がっていた。
虚無感…
いや…これはある種の爽快感、
と言っていいのだろうか。
「ああ、俺は負けたのか…」
今までで一番重い身体を起こすと、
遠くのクレーターにウィルが座っている。
生まれてこの方500年
一対一どころか、
複数を相手にしても、
一度も負けたことが無かったが、
負けたのだ…
いっそ清々しい。
物思いにふけっている余韻は無かった。
クレーターの横で、
天狐が人間の兵士に襲われている…
兵士には歴戦を思わせるような身体の傷、
その傷のせいか、ガラが悪く見える。
ウィルを見ていたから、立ち振る舞いに
品位が無く感じるのだろうか。
敵を見つけた時の人の立ち振る舞いは、
皆このような感じなのだろうか。
バカだからよくわからねぇ。
ウィルが説明してくれていた事、
妖狐の事何一つ覚えていない。
でも、天狐がウィルに時折見せていた、
敵意じみた目の理由が、これなんだろうか。
難しい事を考えるのはやめだ。
とりあえず天狐を助けなきゃいけねぇ。
そこらへんに転がっている、
小石を兵士に向かって、
デコピンで飛ばす。
小石は兵士の籠手に命中し、
兵士の剣を弾き飛ばした。
兵士たちは、俺の姿を見ると恐れ、
あたふたしていた。
「ふぅ…」
天狐の無事を確認すると、
ため息が出てきた。
ウィルが立ち上がり、
俺の方に歩いてくる。
待てよ、、
ウィルは何で天狐を助けなかったんだ…?
ウィルが俺の方に向かう途中、
兵士たちが全員駆け寄り、
膝に手を付き何か話しをしている。
兵士たちは何度も頭を下げると、
俺の方へ向かう、ウィルの後ろに、
整列して付いてきた。
ウィルは何をするつもりだ?
兵士を引き連れて、とどめを刺すのか?
ウィルとは短い付き合いだが、
そんなことするような奴じゃない…
少なくとも、俺の知る限りは。
まさか俺を殺すため、道化を演じていた…
なんてことは無いと思いたい。
不安をよそに、近づいてくるウィルの表情は
透き通っている。
そして笑顔だ。
察した、、
これはお前は強かったと認めよう、
[僕が勝ったけど]
という笑顔だ。
まあ、それは事実か。
天狐の事は…
おそらく同じ人間として、
攻撃することが出来なかったんだろう。
良い方向に結論づけよう。
しかし、
彼の言葉、今までの俺の思考を、一掃させた。
「オーグン…悪魔軍と戦争になったらしい。
僕たちの助太刀をしてくれないか?」
戦争…
ここ数百年なかった事だ…
俺は参加したことがない。
でも聞いたことがある。
異なる派閥同士が殺しあう。
あれはいつだっただろうか…
浮浪のオークが言っていた。
戦争は最高だと。
敵を殺し、
何でも奪えるのだと。
俺は魔族や人間を殺したことはない。
別に平和主義って訳じゃあない。
ほとんどの場合、
戦闘にすらならない。
殺すくらい、本気で戦ったことがないんだ。
本気で殺そうとしたのは、
ウィルとイルスぐらいだろうか。
ゆえに戦争に対する、
憧れみたいなものが、ずっとあった。
『種族間不干渉』
これがある限り、
戦争が起こるとは無かった。
なぜこんなに戦争に憧れているかって?
自分の強さを示したい?
ちゃうちゃう
そのオーク曰く、
奪えるものは、食糧や金品だけじゃない。
女
女を孕ませることが出来るのだと。
そしてそれが戦争の醍醐味だ、
とオークは言っていた。
無論オークの言う戦争は、オークの村同士の戦争だ。
だが、今回ウィルの言う戦争は、
人間対悪魔軍、
そこにオーガの俺が、
人間側として参戦する。
べ、べ、別にオークみたいに、
無理やりとか殺してからやりたい、
とは思ってない…
それだけは誓って良い。
で、でも万が一…
人間の女の子が、男の悪魔に襲われている時に…
彼女を身を挺して守り…
「大丈夫か…かわいこちゃんよ…」
『危ないところを助けて下さり、感謝します。
あの、私で良ければ…』
とか言われたら。
ズキューーーン
うん、これで行こう。
いきなり結婚とか、
がっついてもダメだって、
ウィルが言っていたしな。
「…グン」
「オーグン‼聞いてた?」
「はう…?」
おーそうだった、
ウィルの祖国へ向かう途中だった。
周りには馬に乗ったウィル、
ウィルに何度も頭を下げていた、
兵士長らしき人
天狐がいた
いけね、
自分の世界に入りすぎた…
「はぁ…」
ウィルはあからさまにため息を付いた。
自分の下半身に視線を向けると、
そこには大きな傘が立っていた。
オウ マイ アンブレィラ
「オーグン、ちゃんと聞いてよね」
「ああ、悪い悪い…」
兵士長の男が、今後の作戦を話しているようだ。
「今王都の城壁を悪魔軍が取り囲み、
攻防戦が日夜行われています。
定石通り、
我々は悪魔軍の本陣に、外から奇襲をかけましょう。
ウィル様とオーグン殿程の戦力が、
外から襲ってくるとは、
思っていないでしょうから」
天狐もあの後は、襲われることなく、
何事も無く、
移動すること数日…
懐かしの王都、
夢にまで見た人間の国…
まさに今攻撃を受けている。
崩壊…とまではいかないが、
明らかに厳しい戦いだ。
さらに目を凝らすと、
妖精を連れた、人間の女の子、
鎧に身を包み、剣で敵を撃退している、女の子が、
敵の攻撃を苦しい表情で、耐えているのが見えた。
(実際は男の方が圧倒的に多いが目に入らない)
気付いたら走り出していた。
「ちょっと…オーグン!
全く…コウセイ!」
ウィルの隣にいた兵士長が膝まずく、
「はっ」
「オーグンについていって」
「はっ」
兵士長コウセイはすぐ馬に乗り、
俺を追いかけてくる。
まあ良い、
こいつがいても良いだろう。
俺は全速力で前線に走った。
女の子達を助けるために…
ちょうど今、
コウモリと犬が混じっているような、男悪魔が、
槍のような手で、女魔術師に、とどめを刺そうとしている…
そこを助けるのだ。
妄想通りに…
「罪深き人間よ死ねぇ‼」
「っっ…‼」
ガキィイイン
「何ぃ⁉」
「⁉」
うん、計算通り…
俺の強固な背中で、相手の攻撃を防ぎ、
俺の逞しく、優しい腕で、
女の子を包み込む。
女の子は頬を赤らめ…
…いや、少し驚いた顔してるな、
そりゃそうか、
死ぬ寸前だったもんな。
ここでゆっくり手を解き、
決めセリフだ。
絡まる視線
高鳴る鼓動
ドクン ドクン…
かわいこちゃん なんて、
キザ過ぎる言葉は出ない、
まずいここで何か言わないと、、、
そうだウィルが言っていた言葉だ!
「おおおお、俺とお友達からお願いします」
「きゃああああああああ」
おお、周りで黄色い声援、
こんなの初めてだ。
心なしか、いつもの浴びせられる叫びと、
大差ないように感じるが…
この子も逃げないでいてくれる。
(腰が抜けて動けない)
しかし、、
ウィルの教えがここまで有効とは‼
「皆の者ぉおお!」
兵士長かコウセイとか言ったな、
「ウィル王子とオーガ族族長オーグン殿が
友好関係を結ばれた!!
この場を今しがた耐え凌げぇ!!」
バリバリ バリバリ
遠くの敵の本陣に雷雲が集まっていく。
ウィルも戦闘態勢か、
「お、おいコウセイ様とウィル様が戻られたのか」
「あの何度も王都に攻めてきた、
オーグンが味方だって‼」
「勝利への兆しが見えたぞぉお」
人間の士気があがっているな。
「へぇ、コウセイだっけ?
あんたも結構人気なんだな」
「っっっ‼」
バシッと軽く叩くと、
一瞬悶絶したような表情を見せた。
「い、いえウィル王子とオーグン殿と力ですよ」
「そうか、俺も自分の欲望だけじゃなくて…
ウィルの友として役目を果たさないとな」
俺はそこらに転がっている小石を集め、
悪魔の男 ドゴッ
悪魔の男 バゴッ
悪魔の女…可愛い… あとでお話出来るかな?
悪魔の男 ズゴッ
人間の男…はやっちゃダメか
悪魔の男…悪魔の男……
小石で悪魔の男だけを、
死なないように手加減して片付けた。
「お、オーグン殿なんと…
しかしまだ敵が残っていますぞ…?」
「バカヤロぉー!
ウィルみたいな、女も傷付ける奴と一緒にするな!
俺は女の子の為に戦うんだ」
ドゴオオオン
雷鳴が鳴り響く。
「あのバカ王子、あれじゃ見境ないだろ」
あの雷で、一体何人の女の子が死んだだろうか…?
何故、あんな鬼畜が、モテるのだろうか…?
結局、世の中、顔か…?
肩書か…?
「ん?」
足元に大きな影が濃くなっていく。
ドォオン
「わっ危ね…」
空からでかい…
熊と鳥を組み合わせたような、
悪魔が落ちてきた。
「3大魔族の長オーグンと見受ける、
悪魔軍幹部パズズだ。
いざ勝負!」
ーーーーウィル視点ーーーーー
「はっ 僕は気絶していたのか…」
このクレーターの中の岩盤に、
座るようにして、
気を失っていたのか?
オーグンは?
周りを見渡すと、
妖狐が自分の国の兵士に襲われている、
「くっ… 間に合うか…」
手に魔力を込めるも、
兵士の剣は弾き飛ばされた。
遠くでオーグンが小石を飛ばしたのか…
オーグンとの戦いにも負け、
自分の国の兵士も止められず、
「完敗だ…」
でも、清々しい。
思えば、、
国でこんなに思い切り戦ったことも、
自分の感情すら、
表に出したことも無かった。
元からオーグンが、
ただのシャイな奴って分かったから、
負けても危機感は無かっただろう。
オーグンのほうに向かって歩いていく、
と兵士たちが集まってきた。
「う、ウィル様!!
王都が悪魔軍に攻め入られています、
援軍を…」
「そんなことより妖狐を襲ったのは何で?」
「も、申し訳ございません
自分の監督が生き届いておらず」
「コウセイ…責任者が君だから
これ以上は言わないけど」
「は、はい…」
悪魔軍か…
オーグンとの戦いで、
ほとんど消費しちゃったからな…
オーグンの方に近づいていくと、
何やらいつもと表情が違う、
負けた僕を憐れんでいるのだろうか?
まあ今回はいい、
それより協力を仰がなくては。
戦争…
その言葉を聞いたオーグンの顔は、
気持ち悪い顔になった。
短い付き合いだが分かる。
オーグンがこの顔をする時、
変態的な事を考えている時だ。
戦争のどこに、その要素があったのだろうか…
オーグンは自分の強さの顕示欲、
みたいなのは無いのだが、
オーグンの思考はよくわからない。
王都に戻ると、
立ててた作戦を全部すっぽかし、
オーグンが戦争の中心に飛び込んでしまった。
まあ、何考えているのか分からないが、
味方も無差別に殺したりするような奴じゃない、
とりあえずコウセイを付けたし、
大丈夫だろう…
そんなことより僕は、
やるべきことをやらなきゃ、
敵の本陣は目の前だ。
ーーーー天狐視点ーーーー
おいらは規模が違う程の喧嘩を見せられた、
冗談でも彼らの攻撃を、
一撃でも食らうと即死だろう。
おいらは彼らの喧嘩を、
眺めるしか出来なかった。
お互いが最後の力をふり絞りぶつかった。
二人は吹っ飛び同時に気絶した。
ここまで互角だとは…
仮にもオーガは、はぐれ者のおいらですら、
耳にしたことがある程の魔族。
互角のこの人間は何者なんだ…
人間なんて弱いくせに群れて、
しかもずる賢くて、
より弱いものを痛ぶる。
最低の種族のくせに…
「うわっ なんだこの地形は…」
背後に数人の兵士がいた、
に、人間…
「ん? おいおいおいおい
こいつは妖狐じゃねぇかい」
人間の一人が、
おいらに剣を振り上げながら、近づいてきた。
「やめろ‼」
「はっ 何言ってんだ、コウセイ…兵士長
こいつを狩れば英雄として、
一生遊んでも余るほどの金が手に入るんだ。
今更あんたの命令なんて、聞けるわけねぇだろ」
そう…人間なんてこんなもんさ
でも足が動かねぇ、、、
怒りと恐怖で…
くそ…くそ‼
突きつけられている剣が怖い、
弱きを狩る人間の視線が怖い…
「テン…生きて」
くそ…走馬灯か…
ソラ…お前を殺した人間に、
結局何も出来ないのか。
おいらに向かって、
振り下ろされた剣が、
弾きとんだ。
オーグンだ‼
小石一個、
しかもデコピンで、この威力…
やっぱりオーグンは強い、
ソラ…おいらは何としても生きるよ。
オーグンに付いていくんだ、
たとえ虎の威を借る狐だとしても、、、
生き延びるんだ…
そう思っていた…
「うぉぉおおお‼」
が
戦場に着くとオーグンは、
戦いが一番激しい所に行ってしまった。
周りは全員人間…
全員敵…
何とかして逃げ出さなきゃ。
ウィルが本陣に攻め込むのか、
何とかどさくさに紛れて、
ここを離れるんだ。
なるべく小さいもの、
…ネズミ…ネズミに化けて、
この場から逃げ出すんだ。
『変化』
幸いウィルに付いていくのに必死で、
誰も僕に気付いていない。
ドゴォオオ
ウィルの魔法だろうか…
この音と光に、みんな気を取られている…
このまま踏まれないように、足元を抜けて…
何度かこけたが、
よし…何とか人間達から抜け出せた
後は遠くに逃げるだけ…
「おい、どこいくんだよ」
くそっ 見つかった…
いや、こいつ…
おいらに切りかかってきたやつ。
ずっとおいらを狙っていたんだ…
「自分から一人になってくれるなんて
あーありがてぇーー」
だ、ダメだ…やっぱり震えて動けない
「コウセイもいねぇえし
ここなら誰も口出しするやつぁ…いねぇ!!」
「なんでおいらには、力が無いんだ…
なんでおいらには、勇気がないんだ」
「震えちまって、
可愛いなぁああ、、
こんな雑魚を狩るだけで英雄なんて、
ははぁああ!
なんて軽っちいんだ。
伝説とやらの、武神ウィンザードとやらも、
たかが知れているんだろうな。
…ん? うわっっ‼」
ビュオオオ
チンピラ兵士の前に風の渦が起こり、
奴だけ吹き飛ばされる。
「ちくしょう何だってんだ…
ぎゃああああ」
吹き飛ばされたチンピラ兵士、
目の前にオーグンの顔があり発狂する。
「なんでお前ら…戦争は…?」
ウィルが腰の抜けているおいらに、
手を差し伸べてくれている。
「ああ終わった」
「うん終わったよ」
「ぱ、パズズ様がたった一撃で」
「本陣崩壊‼本陣崩壊‼直ちに退軍せよ」
遠くの方で悪魔軍が撤退している。
「なんでおいらを助けるんだ…
おいらはお前らを利用し、
都合が悪くなったから、逃げようとして…」
喜び…ではない、
うれしいわけでもない、
悔しいわけでもない、
安堵したわけじゃない、
涙が止まらない。
でも涙が出てくる理由がわからない。
しいて言うなら、
張り詰めた糸が切れた感覚、だけが残っている。
そうかおいらはずっと怖かったんだ…
生まれた時から、
親に異質ということで捨てられ、
仲間のソラを人間に殺され、
力が弱いくせに寿命がないこの身体で、
一人で怯えながら数百年生きてきた。
ずっと怖かったんだ…
死ぬときは殺される時、
いつも恐怖が身近にあった。
ソラと過ごした時間。
家族のような安堵や安心感とは違う。
恐怖からの解放…
ただそれだけ…
でもそれだけで無意識に涙が出るほど、
日々の恐怖がこんなにも、
自分を追い詰めていたんだ。
オーグンはチンピラ兵士の頭を持ち上げる、
兵士の身体は宙づりになった。
「今度俺らの友達を傷つけようとしたら
許さないからな!」
友達…
いつ友達になったんだか分からない。
おいらには友達なんていないんだから、
でも、なんか悪くはない…かな…?
「ごめんね…人間にも色々な人がいるから」
ウィルはそう言いながら、
おいらに治癒魔術をかけてくれた。
気が付かなかったが、
戦場から逃げる時、
ネズミの姿で、必死に逃げていたせいで、
身体は傷だらけだった。
ウィルの魔法で、
一瞬で痛みは無くなった。
人間のくせに…
…いや、こいつは、
おいらにあまり関わろうとしなかった。
それはおいらに対する、
敵意のようなものだと思っていたけど、
今思い返せば、
その表情は敵意ではなく、
謝罪のようなものだった。
ソラが狩られたのは、百年以上前…
寿命が短い人間のウィルが、関わっているはずない。
頭の切れるウィルの事だ、
チンピラ兵士も言っていた、
英雄伝のようなもの、
そこから読み取ったのだろう。
チンピラ兵士はおいらを狩る事に躍起になり、
ウィルは妖狐という種族の事を、よく知っていた。
オーグンとウィル
この二人は信用できる。
「ウィル様!
王よりオーグン殿一行を王宮に招待せよ、
とのことです」
コウセイが伝令からの言葉を伝えると、
オーグンは恐怖で小便を漏らした、
チンピラ兵士を離した。
情けない走り方で林の中に逃げていった。
ウィルはつまらなさそうな顔をしながら、
「僕たちは招待を受けるために、
帰ってきたわけじゃない。
もう行くよ」
「そ、そうだな」
オーグンは少し残念そうな、表情を浮かべている。
「そ、そんなこと仰らず…
妹様も含め王族の方全員が、
オーグン殿にお会いしたい、
とのことなので」
「い、妹‼」
オーグンの動きが止まった…
ウィルは珍しくまずいって顔をし、
おいらに目くばせをしてきた。
ここはおいらがウィルに、
借りを返す時なんだ。
●キャラクター紹介
名前:天狐
種族名:妖狐
魔魂:A?
魔躰:E
寿命:?
能力:相手の魔魂を自在に操れる
一言:「おいらは生きるんだ」
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筆者が泣いて喜びます。
⚫︎囚われ姫は魔王に救われる
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恋愛に憧れるが運命を定められた姫を封印が解かれた暴君魔王が攫う物語です。
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