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これは刀ではない。傘だ。

作者: いろはにほへと

君は知っているだろうか。

この世には、刀を模造した雨を凌ぐ便利な道具があることを。

ある時は日差し避けに使われ、またある時は紫外線カットに使われる、あいつだ。


傘。

文明の利器とも言えよう簡易型の防壁は、風は凌げない代わりに、体に降りかかる空からの涙を守ってくれる最高の一品だ。

元々「傘」は中国(百済)から伝来した物らしい。

日本書紀という書物に、こう言った事が書かれている。


「百済聖王の使者が552年に欽明天皇へ仏具の傘を献上した」


つまり、1400年以上前に伝わっていたという事だ。

……なんと歴史ある物なのだろう。実に素晴らしい。


では、起源はどこなのだろうか。

私が調べた限りでは、


「四千年以上前。古代ギリシア人が日傘として使っていた。その証拠に、古代オリエント文明の時代に描かれた壁画に、傘を差している人物がいる」


といった情報が多かった。


古代オリエント文明というのは、エジプト・メゾポタミア等、古代のオリエント地域で発生した世界最古の文明。


年表でいうと、古代オリエント文明が先。古代ギリシアが後。その差、約千年程。


古代オリエント文明の時点では国王など一部の人(富裕層の方々)が使っていたようで、古代ギリシア時代から一般の人が傘を使うようになったと言われている。


紀元前から傘の歴史がある事に驚きを隠せない……


さて。話は日本の傘事情に戻る。

日本の場合、四世紀末頃には、蓋・(きぬがさ)といわれる傘が、権威の象徴として用いられていたことが、考古学的に確認されている。


先ほどは西洋でのお話をメインとして取り上げたが、ここからは日本の歴史に基づいて話そう。


日本は独自に編み出した、「和傘」が流行していたと見受けられている。

江戸期の文政八年(約二百年ほど前)頃までに成ったとされる加藤史尾庵の『我衣』に、「日傘は古来より有りとみゆ」とある。


因みに和傘にも種類があり、

「京和傘」、「番傘」、「蛇の目傘」。これらを総じて「和傘」というらしい。


「京和傘」はその名の通り、京都らしい上品な雰囲気を漂わせながら職人の技とともに高級素材を用いて作られている。


「番傘」は、がっしりとして骨太の作りが特徴。

シンプルな作りで江戸時代に生まれて以降庶民の間で使用されていたという考察がされており、色合いにより、頑丈さや美しさ、しなやかさや何処か感じる温かさ等々。相反する雅を堪能したいのであれば、此方を重点的に見た方が良いとお勧めしよう。


そして「蛇の目傘」。骨組みが細く、持ち手部分が黒漆で仕上げられているのが特徴。

そしてとても華やか。その華麗さから歌舞伎の演技の幅を更に上げる道具としてされている。


因みに、元々は開閉式ではなく、それが開発されたのは18世紀のイギリスである。


……と、シーラカンスのような今尚生き続けている歴史なのであるが、


人間の新しきを求める心から、手元(ハンドルとも呼ぶ)を日本刀の柄の部分へと変化させた「刀傘」という存在により、私に眠る侍魂が大きく揺れ動かされた。


「仕込み刀」という暗器・武器を存じている方はいるだろうか?


仕込み杖・ソードステッキ・角指・グピティーアガー・袖箭ちゅうせん等、世界には色んな名称を持った暗器があるのだが、


その傘の存在によって我々の生活が危険にさらさねかねない事態が生じている。


……ドッキリという「魔の手」によって。


とんでもない心負担がかかる可能性があるそれは、非常に心地悪いものであり、且つ、非常に体に異常をきたしかねない。

現に私はその害を被った者の一人である。

もしそういった、人体に悪影響を及ぼしかねない驚かしをされる人間がいるのであれば、私はこう忠告しよう。


「ご利用は計画的に」




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