都市部ほど飛沫感染は空気感染に近づくはず
原因は路面である。舗装道路は直射日光によって均一に暖められる。さらに保温効果も高い。このような路面ではその上に熱い空気の層ができる。大きな飛沫は路面に落ちるが、小さな飛沫はこの層によって路面に到達することなく漂う。さらに温度差により上昇気流のような対流も発生する。そのため、飛沫が上下に拡散される。この動きはシャボン玉を使えば見ることができる。シャボン玉がいつまでも地上すれすれを飛び続ける光景を見たことがあるだろう。
シャボン玉がどこまで広がるか観測すれば、飛沫感染がどの範囲まで到達するのか予測することができる。田舎では、草にじゃまされて地上付近を遠くまで飛ぶことができない。風がなければ遠くまで舞い上がっていくこともできない。街中では、路面からの熱で上昇する。ビル風などでより遠くへ拡散される。
多くの日本人は密集はきらいだが、孤独もきらいだ。どこかの集団に属していないと気が休まらない。ときどきその集団に属していることを確認しないと安心できない。そのため緩い集団を作る。今回のウィルスにとってはそれでも十分な密集なのだろう。
現状は、飛沫感染だから間隔をあければいいという簡単なものではない。都市部では空気感染と変わらないと思って行動しないと身を守ることができないだろう。