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第1話―B「私がレッド!?新たな戦隊ヒロイン爆誕!」

「魔法少女じゃねえええええ!」

鏡に写った私は、戦隊レッドの姿をしていた。

項垂れて、私は落ち込んだ。

「ブモォオ!さっきからうるせーぞそこ!」

「・・・」

黙っている私に、怪人は怒りながら蹄を指したあと何故か固まってしまった。

「モ?赤・・・あか」

赤赤赤とボソボソと呟き、怪人は直立から四つん這いの姿になった。前足で地を蹴る姿は怪人というよりほぼ牛である。

「アカァァァァ!!」

「あわわ」

「友美、下がって」

眼を赤く光らせた怪人はかなりの勢いで私に突進してくる。

「避けて!」

ブレザーの子が私に向かって叫ぶと同時に、怪人はひっくり返る様に飛んでいった。

「え?」

私が怪人の顎に向かってアッパーを入れ込んだからだ。

「ももおぉぉぉ」

怪人は脳震盪を起こした様でピクピクと痙攣している。私は倒れている怪人に跨り、ただただ無言で殴り続けた。そう、子供が見たら泣くぐらい。その後ろで何故かブレザーの子は恍惚な笑みを浮かべている。

「怪力系ヒロイン・・・いいわあ」

「そこの貴方」

「私?」

私が殴り続けている間、少女はブレザーの子の元へ駆けつけていた。

「貴方から水のマナを感じますわ、この子を受け取ってくださいまし」

少女は箱から龍を模した物を取り出して渡す。

『ウォルタだ』

龍からは寡黙そうな男性の声がした。

「もしかして、これで私もあの子みたいに変身できるの!?」

「ええ」

「きゃあああ!うそうそうそ!」

「本当です」

「きゃああ!」

「お、おねえちゃん?」

男の子が軽く引いているようだ。

『騒がしい』

ブレザーの子ははしゃぎながら変身する。変身した姿は私の青バージョンだ。

「青龍ブルー!」

変身し終えたブレザーの子はそう叫び、青龍を模した玩具の様な剣を構えて決めポーズをとる。武器なんてどっから出てきたんだ。

「モ゛、ぶ、二人目だど・・・」

「さあレッド!トドメを刺すからそこどいて!」

「え?ああ、はい」

我に返った私はササッと退いた。退いた途端よろよろと怪人は立ち上がろうとする。殴っただけじゃ駄目だよなあ。ブレザーの子、もといブルーは剣についているボタンを押し、構えながら怪人に向かってゆく。

「はあああ!!」

ブルーは切りつけた。

「ブモアアァァァ!?」

切りつける瞬間閃光が走り、怪人は血飛沫を上げずピシリと音を立て、家の外壁が崩れるように怪人が崩れていったかと思うと怪人の中から女性が現れた。まるでサナギから出る蝶の様。女性はぐったりしており、フラっとその場で倒れた。

「ママ!」

後ろにいた男の子がその女性に駆けつける。変身を解き、私達も駆けつけた。

「う、うーん」

「ママぁ」

「太郎・・・」

目が覚めたお母さんはぐったりしつつも優しく男の子の頭を撫でた。

「真歩ー救急車、多分もうそろ来るよー」

「えっいつの間に連絡したの!?」

「真歩がー変身した後ー。真歩がー怪我しても大丈夫なようにー」

「友美・・・」

友美の有能さと友情に私は嬉しくて感動した。暫くすると救急車のサイレンの音が聞こえてくる。

「戦士様、あまり人目に触れてはいけませんわ。別の場所へ移動しませんと」

「移動ってどこに・・・」

「だったら私にまかせて!」

ブルーは親指を立てウィンクする。



「ここよ!」

ブルーに案内されてやって来たのはステンドグラスが印象的な喫茶店だった。

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