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プロローグ
私は魔法少女オタクだ。
私のママが〈魔法少女キョムランシリーズ キョムアース〉の声優として出ていたのがキッカケで、中学二年生になった今でもキョムランシリーズを観ている。
ママは「声優になったらどう?」と役者への道に誘ってくるが、私が憧れているのは声優じゃない。
魔法少女だ。
私は魔法少女そのものに憧れているんだ。
可愛いだけじゃなく、どんな時でも諦めない心を持ち、周りを笑顔にさせるその姿に私は憧れているんだ。
憧れの魔法少女に近く為に、私は日々の努力を怠らなかった。
なのに・・・
なのにどうして!
「魔法少女じゃねえええええ!」
私は今、戦隊ヒーローのレッドに変身させられていた。