表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

爆縮と体温の機知(3)

表面デジャビュ

黒い円の中に

薄く映る顔がある

白球の中に

透明なレンズが入っている

薄汚れた黒点に気づけたら

毎日が変わるような気がして

ダラシないオムライスを

スプーンで食べた


吹き出しの中に

何かを入れたいから

…を使って見たら

現実世界では

何も入っていないのと同じ

受け取り方が様々だから

何処かのキャラクターみたいに

持って歩こうかと思った


硝子の中に

間延びした顔が入った

太さよりも細さなら

違うところにも

使ってみていいのかもしれない

性格の細さとか

心の細さとか

考えてはやめた

太っていることも

悪くは無いのだろう

使いたい人が

使いたい所で

使っているだけだから


未練は無いよ、と

嘘ついた日から

僕の毎日は

エイプリルフール

そんな悲しい字面を

思いついたけれど

未練は無いよ、を

変えてしまえば

誰だって、毎日が

エイプリルフールかもね

そんな風にも思った

でも、きっと違うはず

嘘を上手に使える人が

文字を上手に使えるはずだから


部屋の中でマトリョーシカ

布団に包まればマトリョーシカ

大きくしたってマトリョーシカ

それだけしか無い人も

居るのだろうか

行ったり来たりで

終わるのだろうか

置物のテレビ番組を見ながら

窓辺の猫と置物の猫

欠伸の姿はマトリョーシカ


夢の中では

ノートを広げて

内側の空気と外側の空気を

混ぜ合わせている

綺麗に折り畳む形は

アコーディオンのようで

ハードカバーの本を

そうやって

自由に演奏している

型が外れているからか

誰にも見せられない音階は

寝息と混ざって枕の中


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ