第漆話 戦い開始
一週間後、早速戦い開始。
因みに、今回の会談の内容を上官たちに伝えたところこっぴどく怒られた。
そりゃあそうだろ。
断ったものの私情のせいで、国同士戦い、お互いの領地を賭けてしまったんだから。
まぁ、決まってしまったんだからしょうがない。
早速俺たちは海上戦。
船の上にいる。
「いいか、今回は訓練では無い!
身を引き締めて戦え!特にワイアット、クロード
お前たちは"特に"期待してるぞ。」
邪悪な笑みでこちらを見るロニー上官の隣にいるこの人はメレディス・ヤング上官。
スナイパー、海上戦等々が得意なエリート隊員。
階級は、ロニー上官より一つ上の中尉だ。
「あんたら、バカね。」
すこし、ニヤけながら言うアシュリー。
「にしても、ここから少し離れたバミューダっていう都市が今混乱状態でやばいって言うのに、戦争している場合かよ…」
スタンが呆れながら言う。
ごめんね。そういうことしかできない。
バミューダっていう都市が今やばいって事は少し前にワイアットから聞いている。
まぁ、距離も相当離れているし、関わることはないだろ。
それより、今は目の前のことに集中しよう。
俺たちの乗っている戦艦は"ヴァンガード"という船。
"ヴァンガード"とは
終戦後最後に就役したイギリス海軍最後の超弩級戦艦また、弩級戦艦とは20世紀前半の典型的なタイプの戦艦のことを言う
byウィキペディア
「砲撃準備!!撃て!」
ドカーーン!!
轟音が響いた
いきなり撃ってきたんだけど!?
「ったく、アイツらいきなり撃ってきやがって…」
メレディス上官が、力強く拳を握りしめている。
相当イラついているな。
「まず、近代国家ローズンから撃ってきましたね。」
メレディス上官がイラついているなか淡々と隣で解説するローナ上官。
「ワイアット。なんか居るみたいだけど?」
クロードが指を指して言う。
その先には船の上で腕を組みこちらを見ている
テリーの姿がある。
「ロニー!あっちの戦艦を解析しろ!」
そう怒鳴るメレディス上官。
「はいはい、え〜"リシュリュー級戦艦"
全長247.8メートル、全幅33メートル。最大出力は…」
着けていたメガネを外し解析するロニー上官。
「もういい。分かった。」
そう言って話を遮るメレディス上官。
勝手すぎるだろ。
にしても、なるほど、解析のスキルか。
"リシュリュー級戦艦"とは
フランス最大の戦艦と言われており、第二次世界大戦中に完成し就役した戦艦
俺が関心していると、上から上層部から命令の
電話がかかってきた。それに出たのはメレディス上官だ。
「あ?もしもし?わかったよ…はいはい。
よし、お前ら反撃開始だ。ここからは全員能力の使用を許可する。」
能力の使用?どういう事だ?
そう思った時、周りの兵士たちが武器を持ち飛び始めた。
「よし、お前ら行ってこい!俺たちはここで指示を出す。」
え、飛べんの?
「何やってんの?ワイアットも早く行くよ。」
え。そう言われても…
焦る俺だが、その心配は要らないみたい。
《何,躊躇してんだよ。俺らの国は全員まず初めに飛んで攻撃できるように飛行魔法は全員使えるようになってる。
それにお前は俺の身体。最強の兵士の身体にいるんだぞ飛べるに決まってるだろ。》
確かに、
でも、どうやって?
《飛びたいと思うんだよ。
走るのと一緒だ。走ろうと思えば走れる。
飛ぼうと思えば飛べる。》
なるほど、むずいね。
飛べる。飛びたい。
そう思った時、
「遅いよ、ワイアット!」
アシュリーがそう言って俺を叩いてきた。
「痛いって…」
嬉しかった。魔法が使えたこともそうだが、何か
一つ乗り越えた感じがして。
(ワイアット。飛べたぞ!)
《当たり前だ。》
そうして、戦いが始まった。