第陸話 喧嘩勃発!?
さてと、会談が始まった。
(何について話すの?)
俺がワイアットに恐る恐る聞いてみた。
《今後の国の方針とか不満とかそう言うのを話す言わばお茶会的なもんだ。》
なんだ、案外軽い感じなのか。
と思っていると…
「んで、クロード、ワイアット。お前らの国の軍事力が俺の祖国、ソルトに匹敵してきているんだが、やめてくれるか?」
大きな声で巨男のサンディが言ってきた。
文句か?やめて欲しいね。
ていうか、知らんし。
《どうでもいい。面倒くさい。って言っといてくれ。》
呆れたように言ってくるワイアット。
まぁ、了解。
「どうでもいい。面倒くさいなお前。」
俺がワイアットの言葉を完コピ。喋り方も似せてみた。
案の定、サンディが食いついてきた。
「何だと!お前、最恐で有名だからって…」
「ワイアットに同感だ。悪いがそんなの知ったこっちゃ無い。」
クロードが割って入ってきた。
「くっっ……」
黙り込むサンディ。
そんな時、ある奴が口を挟んできた。
「私の国も最近発展してきたんだ!そこで、勝負をしないか?」
満面の笑みでそう言ってきたテリー。
「私の国とお前たちの国で勝負だ。あいにく私の国とお前らの国は隣国だ。だから、勝った方が相手の領地を一部もらうってのはどうだ?」
めちゃくちゃだ。お前俺たちに勝ちたいだけだろ。
私情が丸見えである。
(どうする?ワイアット?)
《俺はやる気満々だぞ?》
(なんで、やる気満々なんだよ!血の気多すぎだわ!)
変にやる気のあるワイアットを制止し、どうするかクロードに聞いてみる。
「なぁ?クロードどうする?」
頭を傾け驚いたようにこちらを見るクロード。
どうしたんだ?
「勿論。ダメだ。だが、珍しいね。ワイアットが乗り気じゃ無いなんて。」
島田が乗り気じゃないだけで、ワイアット本人はやる気全開だよ!
「なんで!ダメなんだ!」
俺とクロードの話を盗み聞きしていたようで文句を言ってきた。
「だって、そもそもテリーって過去に俺たちに勝ったことはあるのか?」
めんどくさそうに言うクロード。
適当に理由を付けてあしらう気だろう。
(因みに,この子何歳ぐらいなの?)
俺がワイアットに質問すると、
《テリーは、16歳だぞ。》
おっと、やっぱりワイアットより若かったか…
まぁ、簡単に諦めてくれるだろう。
そんなふうに思っていると…
「よし!テリー!俺がお前に協力してやる。
2国で叩けば流石に勝てるだろ。」
「ホント!じゃあよろしく!」
笑顔で握手する二人。おいおい、何やってんだよ!展開早いな。
俺がそう思いつつもクロードを見ると、まるで親を殺した奴らが目の前にいるかのように殺意に溢れた目をしている。
え、怖。
「え、えっと、私たちは何を?」
メーリンが聞いてきた。
確かにこの陸話一回も発言していないな。
「お前らは特に何も無い。俺たちの戦争の邪魔を
しないでくれ。」
「あっ、はい…」
いや、可哀想。
ということで、特に開いたところで意味のない会談は、ソルト国、ローズン国対アレストロの戦争が始まることになった。
勝った国には敗戦国の領地を3分の1貰うという、
バカみたいな結構やばい条件だ。
他の2国はどうするのかって?
それは、まぁ、観戦?だ。
ということで、戦いが始まることになった。
いきなり過ぎる戦争。
こんなあっさり個人の判断で戦ってもいいのか。
と思う作者。まぁ、フィクションだしいいでしょう。
それに、書いていて思ったのですが、まったく、始まって以降戦いがないなと思っていたので、次回から本気でやり合います。