第参拾話 余話
「黒服達の量、どうなってんだ!」
メレディスも戦場に出て、黒服達の相手をするが、
みんな大嫌いなGのように、湧いて出てくる。
「おい!メーリン、バリアを解け!中に入れん!」
メレディスがそう大声で言うも、メーリンは解かない。
それは、ワイアットとの約束があるから。
どんな事があっても、バリアを解くな。
俺が銃声を出す。その時に、バリアを解け。
(解けないよ……)
「どうなってる?」
「あの、解けないと入れません。」
テリーや、サンディの国の兵士たちも入る事ができなく、渋々バリアの外にいる黒服達の相手をすることに。
中では、、
「どうやって、俺の中に入るんだ?」
クロードがそう言って、俺を見つめる。
「……ワイアットが死にかけのところに俺の魂が宿った。だから、一旦この身体を気絶させて……」
「わかった。」
そうして、クロードは俺の顔をぶっ叩き気絶させる。
そして、案の定俺の魂は一時的に出れた。なんて簡単。
そして、クロードは自分の致命傷にならないところをナイフで刺して隙を作る。
俺はクロードの身体に入ることができた。
「死ね!」
ノックスが、そうして刀を振り上げる。
クロードの中に入った俺は、驚いた。
クロードはすぐに再生能力で身体を戻す。そうして、倒れたワイアット抱え、をノックスの攻撃を避けながら距離を取る。
ここまで冷静に考えること、動くことができた。
「なに事!?」
ワイアットが起きた。
「あれ、身体が戻ってる……クロード?」
「今は俺、」
その言葉を聞いた瞬間、ワイアットは少し黙り込む。
「やるしか無いのか?」
ワイアットは聞いてくる。
それに俺は静かにうなづく。
「ああ、ごめんね。倒すにはこれしかない。」
「そうか、名前は?」
ワイアットがそう言って聞いてきた。その言葉に俺は驚いたがすぐに答える。
「島田広樹、サラリーマン。だったよ」
「そうか、、覚えておこう。広樹……いい兵士だった。」
ワイアットは微笑んだ。
初めて見たその顔に驚いたが、俺は何か安心した。
「ああ、」
《成功だな。》
(クロードか、)
そうして、俺はクロードに変わった。
「またな!ワイアット!」
クロードはそう言ってノックスに向かって走っていく。
「馬鹿正直に突っ込んできたか!後ろには、ワイアット、、殺す!」
そうして、刀を振り上げる。そこから出た黒い領域は、何よりも大きく、広がっていく。
手応えがあった。クロードを飲み込んだ。そして、微かに ワイアットの魔力。
「勝った……」
そう確信した。だが、
「お前は、絶対に、殺す!」
そうして、ノックスはワイアットに腕を切られる。
動揺するノックスに、ワイアットはすぐに次の攻撃に移る。
その間0.05秒
「どうした?殺すんだろ?やってみろよ……」
「ど、、うして!」
血に濡れたその顔は、最強、いや最恐の兵士としての顔だった。
「やめ、、」
「狙って引き金を引く。簡単……だな!」
バン!
帝国内に銃声が響き渡った。
そうして、バリアが解除される。
帝国はみるみるうちに崩壊していった。
全て終わったのだ。
「ワイアット!無事か!」
アシュリーとロニー上官がそう言って、銃声のした方に向かうと、そこには瓦礫の上に座るワイアットの姿があった。
「おう……終わったよ。全て……」
2ヶ月後
一つの慰霊碑の前に、ワイアットが現れる。
「久しぶり、クロード、広樹……」
そうして、ワイアットが胸に手を当てる。
「静か……だな、アシュリー達が待ってる。
またな。」
そうして、外には、アシュリーとツキがいる。
「ワイアット!、早かったな!」
「まぁな、話す事ないし、」
ツキの元気な姿を見て少し微笑むワイアット。
「ツキ、話すなら今のうちに話な。私狙っちゃうよ?」
「うん、あのね、ワイアット、、」
少しもじもじするツキ。
「好き!」
「おう、そうか。」
「って、軽っ!」
驚くツキ、だろうなと思っていたアシュリー、
「まだ、14だろ?数年経って変わらなかったら、また言いに来い」
ツキの頭を優しく撫でるワイアット。
それを見て、アシュリーは微笑む。
「さ、行こう。ロニー上官待ってる。」
「メレディス上官?って人の退院祝い?」
「あの人抜け出してた来てたのかよ……」
「抜け出して……あれ?」
そうして、俺の物語は終わった。
ここからは、ワイアットの物語だ。
転生したら最強兵士の身体に居着いていました。
完結
完結です。読んでくれた人ありがとね、
ワイアットの戦いを見たい人は、Ⅲ部見てね。
次回からⅠ部を書きます。




