第拾肆話 現状
「逮捕状……なんで?
裏切り……するわけないだろ!あいつが!」
そう言って俺、いや今はワイアットが身体の主導権を取り、テントの中にあった椅子を蹴り上げた
「ワイアット……」
アシュリーがそう呟く
アシュリーとワイアット、クロードは入隊時期が一緒でずっと任務や訓練を受けていて信頼できる友達、親友だった。
そんな親友がいきなり裏切って自分を殺そうとしたり、国から逮捕状がでるなんて信じられない。
「………」
黙り込むスタン
年齢は1番この3人から離れていて親のように3人を見てきた。そんなスタンでもかける言葉が見つからない
状況は悪い
アレストロの最強兵士の一人クロードが抜け、
メレディス上官は意識不明
悪状況の中、一人が口を出す
「なぁ、一旦同盟を組まないか?」
そう言い出したのはサンディだった。
1番協力しなさそうな奴がそう言い出したので皆驚いている
「どういう事だ?」
俺がそう言った
身体の主導権はワイアットから俺に戻った
「こうなったのは俺がお前たちに戦いを挑んだせいだ。認めたくないが、俺は利用されたって事だろ?だったら、俺はあいつらに腹が立つし俺にも責任がある。それに俺の兵士たちもやられた。」
「それなら、私もそうだぞ。
やろう?黒服の奴ら倒して、クロードを取り戻そうよ!」
それを聞いて、こちらを見るアシュリー
「どうするの?」
「ワイアット、クロードは逮捕状が出てるがまず本人に聞いてみるというのも手だと思うぞ?」
ロニー上官がそういった。
俺は答えが決まっている。
だが、ワイアットは……
そう思った時、
《あ〜もう、分かったよ。俺はお前が決めた方に動く。》
(え、いいのか?)
もう少し、駄々こねるかと思ったが、びっくり。
結構素直なんだな。
《なんだよ?さっさと話進めろよ》
そうだね。
「ああ、そうしよう。まず、クロードを奪還、話はそれからだ。」
という事で方針が決まった。
話している間にアレストロの応援が来てそこで事情を話す
応援部隊の人たちは
「え?そんな事あったの?マジ?やべーー」
みたいな反応をしていた。
取り敢えず、応援が来たのでメレディス上官を国の病院に輸送して、テリーとサンディの兵士たちもついでに同盟を組んだのでアレストロへ招待した。
皆いた方が、話を進めやすいし、作戦も組めるだろう。という事で、俺たちもアレストロへ戻った
―――――――――――――――――
次の日の夜
アレストロ軍事施設の屋上
「珍しい、ここにいたんだ,」
屋上にいた俺にアシュリーが話しかけてきた
「まぁね。クロードは星が好きだったて聞いたから、、」
「聞いた?一緒に見てたことあったでしょ?」
おっと、ワイアットから聞いたから来てみたが、
一緒にきてたんだね。
「ああ〜そうそう。」
慌てて誤魔化すおれ。
「なんか。おかしいね。クロードにも見せたかった。」
「また、次会った時、ここで集まろう。」
我ながらいい提案だと思う。
だが、身体の奥で
(えー)
という、めんどくさがっているワイアットの声が聞こえる。
我慢しなさい。そのくらい。
「いいね。それ。絶対集まろう。
ねぇ、ワイアット……」
「ん?」
どうした?まさか、ワイアットではない事がバレたか……
「……皆んなが,呼んでたから。行こ。」
そう言ってその場を離れた。
何か言おうとしたような?気のせいかな。
そうして、作戦会議に向かうのだった……




