ルカとドラネル
よし、これでやくそう10枚ゲットだ。
初クエストは、これでクリアだな。
さてと、帰るか。
こんなクエストじゃなく、もっと冒険者らしくドラゴンと戦ったりしたい。
そしてドラゴンバスターのルカとか呼ばれたい。
ドラゴンバスター……いいな。
「んっ!?」
誰か倒れてる
背丈から見て、俺と同じ11歳前後だろう
黒を基調としたビキニアーマーを着ている
腰まで伸びた銀髪
外見から、女の子のようだが……
もしかして死体!?
「あっあのう……」
その辺に、あった木でつつく
「ぐっぐああああ」
「ひぃ」
生きてる!? よかった!!
「大丈夫ですか?」
そう言うと、その女の子から地震のような音が聞こえてきた
その音は森中に響く
「「ぐぅうううううううう」」
それは、女の子のお腹を空かせた音だった。
「お腹すいたああぁ」
弁当にもってきたパンでもあげるか
クエストも終わりだし
「これでもどうぞ」
パンをその女の子に渡すと紅い瞳が一瞬光り、奪い取るようにとり食べる。
ガツガツ食うものだ。
食べ終わると、立ち上がった。
「ありがとう」
「ああ、どういたしまして」
これで、この子は大丈夫かな?
「「ぐぅううううう」」
そう思ったら、また女の子のお腹から音が鳴り響く
「お腹空いた」
全然足りなかったのか……
「しかたない、また倒れてもいけないから、なにか食わせてあげるからついてきて!!」
「おお!!」
そう言うと、その女の子は喜んでついてきた。
「俺の名前はルカ、君の名前は?」
「ドラネル」
ブロードルの街についた
この街は冒険者始まりの街として、有名な街だ。
俺たちは、冒険者の酒場に行った。
「ドラネル、ここに座ってて、メニューから食べたいものを選んで」
「おおおおおお」
「金は俺が出してあげるよ」
まだ初心者冒険者だけど、金なら田舎から出てくる時に、働いていた分の金がある。
冒険者になるために、金を稼いでいたのさ。
「これがいい」
「ならこの筆で頼みたい文字の上から筆で塗ると……」
メニュー表が光り出す。
「おおおおおお」
筆で塗った部分の文字が、メニューから落ちて走りだす。
「これで、注文できるから、頼みたいものあったら、これで頼むといいよ」
「おおおおお、すごいいい」
俺も初めて見たときは、このメニューに驚いた。
さすがは都会の街だ。
「はい、こちらが、ステーキセットになります」
ここの注文してから、くるのも早い。
「おおおおおおおお!!!」
ドラネルが、喜んでいる。
俺もメシにしたいが、クエストの受注品を受付の人に渡すのが先だ。
「ちょっとクエスト受注品を渡してくるから、好きなもの食べてて」
「あぅりがああとぅう」
食べてから、しゃべってほしい。
「クエスト依頼品を渡しにきました」
受付の人にやくそう10枚を渡す。
「はい、これで初級クエスト達成です」
冒険者の証のペンダントを渡し、魔法で記録してもらう。
「あとこれを」
報酬の銅貨を2枚もらった
「新しいクエストを受けますか?」
「魔物を倒すクエストとかないですか?」
「Fランク冒険者は、迷い猫の捜索とか、採取クエストがメインですね」
「そ、そうですか……」
もっと冒険らしい冒険がしたいぜ。
冒険者の酒場に帰ってくると、人だかりができていた。
なんで、こんなに人が多いんだ?
ちょうど、ドラネルがいた席あたりだ。
なんで。人だかりができているのか気になり、その人だかりの場所に向かった。
そうすると、大量に積まれた皿とお腹が大きくなってるドラネルがいた。
「おお、ルカ帰ったか」
「なっ!?」
何皿食ってんだああああ
1000皿、2000皿、それ以上か
「全部で金貨10枚の支払いです」
「えっえええええ」
そうして俺は、有り金のほとんどを失った。
財布だけじゃ足りなかったので、貯金もすべて出した。
「助かったぞルカ!!」
「あっああ……」
奢った結果、貯金もほぼすべてなくなるとは……
俺は膝から、崩れ落ち頭を抱えた。
これからどうしたら、いいんだ。