表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/19

ー覚醒3ー

一日に二話投稿!いぇい!

一日二話よりも、一日一話ずつ真面目に書けって話ですよね。すみましぇん。






閃光が収まり、夜の帳が落ちる。草薙剣を振り下ろした先を見るがそこには血だまりができていたが、ライの姿はどこにもない。

―――おかしいな。前は血が苦手だったのに。今は何も感じない。

そうか、私が()だった頃の記憶を思い出したからか。不思議と嫌な感じはしない。彼は私で、私は彼。

そう納得した瞬間に力が抜ける。すかさず両脇の二人に抱きとめられた。


「「大丈夫 (か)!!??」」

「うん、大丈夫。二人のおかげでこうして生きてる。()()助けられたね」


ありがとう、と腕の中で礼を伝える。そのまま地面にへたりこむ。右手の草薙剣はいつの間にか消えていた。


「我が主、ずっとずっとお待ちしておりました」


青龍が私の前に跪く。


「姿かたちは違えど、その強大な霊力そして、高潔な魂は当時と何も変わっていない」


騰蛇が青龍の隣に並んで跪く。


「「我ら十二天将(じゅうにてんしょう)が主、安倍晴明様」」


いや、今は少し違うな、と二人が笑う。

長い長い夜が終わり、朝日が顔を出す。


「十二天将の青龍の力の継承者、寅若(とらわか)竜太郎(りゅうたろう)と申します」

「同じく十二天将の騰蛇の力の継承者、巳嵜(みさき)連吾(れんご)と申しまーす」


優しい朝のひかりが二人の顔を照らし出す。


「では、改めて私も名乗らせていただきます。私の名前は(さかき)麻結莉(まゆり)です。助けてくれて本当にありがとう。」







―――――――――――――――――





今日から、いや、昨日か。昨日から私の部屋になった場所の窓際のベッドに沈みながら眠気が来るのを待つが、いっこうに来てくれる気配はない。当たり前か、引っ越してから色々ありすぎた。

あの後、互いに自己紹介をした後に、イケメンな彼らはキラキラした目をしながらこう言ったのだ。


「あなたは安倍晴明様の生まれ変わりです。」

「ほんとに、現れるのが遅えよ。危うく死んじゃうところだったよ。」

「はぁ。」


なんだか嫌な予感が。


「僕たちともう一度、契約を結んでください!お願いします!」

「俺たち十二人の主にもう一度なってくれよ。あんたの力が必要なんだ」


「お、お、お、」


「「お、お、お?」」


二人が私の言葉を復唱する。かわいいなコンチクショウ!じゃなくて!


「お断りします!!!」




という会話を繰り広げていた。

私は引っ越すときに決めたのだ。普通の高校生になると。引っ越す前は、中学生までは私はいじめられていた。遠足も、修学旅行も行ったことがない。だから、高校は私のことを誰も知らない、父の実家近くのところを受験した。今度こそ、普通の生活を・・・!そう思っていたのに。

正直、私が安倍晴明の生まれ変わりと言われてもピンとこない。確かに私の中には彼の記憶があるが、ところどころがあやふやで、青龍と騰蛇のことと、草薙剣のこと以外、彼のことはあまり思い出せていない。私なんか彼らの役には立てない。むしろ足を引っ張ってしまう。今日、昼からもう一度会う約束をしているから、そこできちんと断ろう。

イケメンのというよりは美形の顔が大好きで、彼らの顔は大好きだからできればずっと眺めていたいけれど、背に腹は代えられない。


―――――――――――



「よぉ、さっきぶりだな。榊さん?」


家の前に黒塗りの高級車とヘタレイケメンな騰蛇こと、巳嵜連吾くんが立っていた。しかも、ちょっぴり怒り気味である。イケメンが怒ると少し怖い。だが、イケメンである。


「こ、こんにちは。巳嵜くん?」


頭の中ではドナドナが大音量で流れていた。

























次話は説明回みたいな感じになると思います。

皆さんの応援が励みになります!ぜひ、ブックマーク登録を!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ