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ドミノ理論(雪だるま論法、危険な坂道論法)

「もしかして、俺の出番って少ないんじゃね? どうも、先手こと聞き手です」

「後手こと解説だ。現実から目を逸らしつつ、今回も進めて行こう。


■ドミノ理論(雪だるま論法、危険な坂道論法)


例:B「学生達にバンド活動をさせるべきではない。悪い仲間とつるむようになっ

    て、その内不良になってしまうからだ」



 ドミノ理論とは『一つの出来事をきっかけにして、連鎖的に別の出来事が起こ

る』……と言う論理展開の事だ。


 確かに、Bの言う通りになる可能性はあるかも知れない。しかし『それ以外』の可能性を全く無視している。例えば『良い仲間と出会い、良い影響を受ける』『悪い仲間とつるんでも、不良になるとは限らない』……などなど。


 ことわざの『風が吹けば(おけ)屋が儲かる』『嘘つきは泥棒の始まり』なんかも同様の論理だ。ことわざとして使用する分には問題ないが、厳密な論理として見た場合は間違いだ。


 ただし、一つ一つの出来事に十分な因果関係がある場合は詭弁とはならないぞ。


例:「飲酒運転を認めると飲酒によって注意力が落ちた状態のドライバーが増え、

   結果事故の増加へと繋がってしまう。認めるべきではない」



※対処法※


 要するに、ドミノ理論とは『"論理飛躍"を重ねた理屈』である、と言う事だ。


 論理飛躍とは、『両者の繋がりが薄いにも関わらず結び付けられた論理』『正しい段階を踏まず、途中の段階をすっ飛ばした論理』の事を指す。


『A → B → C → 結論』……となるべきところを、

『A → C(飛躍) → 結論』……としてしまう事なんだ。


 こう言う場合は論理飛躍の箇所、つまりは"論理的な繋がりの薄い部分"に対して『なぜ?』と問うと良いだろう。 


例:B「学生達にバンド活動をさせるべきではない。悪い仲間とつるむようになっ

    て、その内不良になってしまうからだ」

  A「なぜバンド活動をすると、悪い仲間とつるむようになるのですか?」



 自分の意見は、自分では良く理解出来る。しかし相手にとってはそうではない。筋道立てて聞かなければ、正しく理解出来ないんだ。この点を失念していると論理飛躍が発生しやすくなってしまう。自分では"筋の通った理屈"であると思い込んでしまって、論理飛躍であると気付かないためだ。


 相手の意見だけでなく、自分の意見に対しても『なぜ?』と問う事は有効だぞ」


「やっぱり俺の出番少なくね? 先手こと聞き手です。じゃあまた次回」


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