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論点先取・循環論法・論点回避

「どうも、後手こと解説だ。

 今回は"論点を誤魔化す"系統の誤謬(ごびゅう)、詭弁についてだ。


■論点先取


例:「彼は正直者だ。だから、彼が言っている事は本当の事だ」



 "論点先取"とは、理屈の中に結論が含まれている事だ。


 例文を言い直すと、『彼は本当の事を言う人間だ。だから、彼の言っている事は本当の事だ』となる。同じような意味の言葉を繰り返しているだけであり(同義反復)、一番肝心な『何故、彼が正直者だと言えるのか』が全く証明されていない。


■循環論法


例:「彼の主張は詭弁だ。だから間違っている」



 上記の論点先取の中でも、『理屈が結論を、結論が理屈を支える』構造を取っているものを"循環論法"と言うんだ。


 例文の場合だと、『詭弁だから間違いだ。なぜ間違いなのかと言うと、詭弁だからだ』と言っているだけになる。肝心の『どこが詭弁に該当するのか、間違いを犯しているのか』が全く論じられていないんだ。


■論点回避


例:「健康的な生活は〇〇健康法で取り戻せる。田中に必要なのは、〇〇健康法を

   毎日しっかりと続ける意志だ」



 "論点回避"とは、前提となる物事の真偽(正しいかそうでないか)を問う事な

く結論を導き出す事だ。


 例文の場合、『〇〇健康法は効果があるのか?』を論じる事なく『田中の〇〇健康法を続ける意志』に関する議論を行っている。このまま議論を続ければ、無条件で『〇〇健康法に効果がある』と言う結論が認められる事となる。そう言う意味では『多重質問の誤謬(ごびゅう)』と似ているな。


 どちらにせよ、『前提が正しいか否か?』に気を付けておこう。


※対処法※


 相手が『似たような意味の言葉』を繰り返してはいないか、相手の主張の論点はどこにあるのか、と言った点に注意しておこう。以前言った『相手の主張を要約する』は、こう言った場面でも役に立つぞ。


 その上で、相手の論拠に対して指摘を行おう。


 例文の場合なら『なぜ正直者だと思うのですか?』『なぜ私の主張が詭弁に該当するのですか?』『〇〇健康法に効果があると言う根拠はありますか?』……などだろう」


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