菓子下されの日
本作はYVH様より頂いた作品です。
本当はこれに合わせて本編書きたかったんですけどね。
タイミングが合わず(笑)
YVH様、ありがとうございました。
六月半ば頃に、久遠家で行われていた行事。
元は朝廷で行われていた、疫病退散を祈願して菓子を食する行事が由来。
この日、家中の者たちに
甘夏大の焼き饅頭「うずら焼き」
金団
小倉羊羹・芋羊羹
花の形に作った練り切り
落雁
牡丹餅三種(小倉・きな粉・抹茶)
カステラ
以上、十種の菓子が、杉の葉を敷いた広蓋(長方形の盆)に乗せられて下賜された。
更に饗応として清酒・切蕎麦。酒がダメな者は甘酒・蕎麦がきが出され、もてなされた。
尚、任務等で当日出ていた者たちには帰還した時に、同じ物が慰労金と共に
下賜されたという。
また、久遠家経営の孤児院では、孤児たちに冷やし飴・黒糖を使った駄菓子
ジャガイモの薄揚げが振る舞われた。
工業村でも。村人たちに白玉入りの冷やし汁粉が振る舞われた。
のちには清州・那古野にも、上記の菓子十種・清酒十荷・甘酒十荷が
献上される事になった。
理由としては。菓子下されの日になると、何故か家中の者ではない男女が多数
参列するようになったからと言われている。
- 八屋、覚書より抜粋 ー