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閑話・バイオロイドのミーティング

本作はみどりいろさんからいただいたものになります。

side:ヒルデ


 私はバイオロイドのヒルデ。宇宙要塞シルバーンの中央司令室を任されている。


 ・・・とは言っても、別に要塞を脅かす敵がいるわけでもないからギャラクシー・オブ・プラネットの頃を考えたら開店休業のようなものよ。ここにいたらいたですることはそれなりにあるんだけど。

 ギャラクシー・オブ・プラネットの頃は司令や有機アンドロイドの達が複数必ず詰めていたものだったけど、今は私と数名のバイオロイドでも十分なのがその証拠。

 ただ、メインコンピュータルームのあいりとか、まだシルバーンに残ってたり久遠諸島とここを行き来しているアンドロイドは少ないけどいる。そのうちの二人が中央司令室にふらっと訪れた。


 「今日、バイオロイドの打ち合わせ会があるんだよね?こっちからは口出さないからアタシも混ぜてくれないかな。どうせ暇だからね」


 彼女はナザニン。万能型の有機アンドロイドで設定年齢は19歳。

 ペルシア系のスレンダー黒髪美人で、司令曰く、元の世界の外国人タレントでイラン系の女性がいたので外見上の参考にしたとのこと。

 ギャラクシー・オブ・プラネットでは主に他プレイヤーとの商取引や折衝などの外向きな交渉任務を担っていた。もちろんエルなどの古参アンドロイドもしていたけど、古参の娘達は何かと忙しくて、彼女らが出られなかったことが多かったから、独自の判断が必要な案件は主にナザニンが担っていた、自他ともに認める『タフネゴシエーター』。

 万能型なので、他のアンドロイドのように策を練るとか謀をするとかもできないわけじゃないけど、本人曰く苦手ってことらしいけど面倒くさいだけなのかもしれない。


 後にエルが自分でも五分五分に持っていくのが精一杯だっただろうと話してた極めて厳しく難しい交渉ミッションを、ナザニンの硬軟織り交ぜた粘り強い交渉のおかげで51:49まで持っていくことができた任務はアンドロイドの娘たちで語りぐさになっていたわね。後日談としてその任務のあとナザニンは精神的に疲労困憊で2週間休みをもらって要塞内のリゾート施設でひたすら寝てたって。


 ナザニンがうちのアンドロイドのなかでも少し異色かもしれないのは、ギャラクシー・オブ・プラネットの運営側に警告されず、かつ司令も怒るに怒れないギリギリのレベルの『汚い』というか『グレー』な交渉や取引もこちらの利益のためなら厭わないところ。もちろんきれいに済ませられるときはしないようだけど。

 本当なら今の尾張で自分のスキルが活かせるのにとナザニンは言うけど、現地の商いがわかっている湊屋殿もいるし、朝廷や幕府の交渉なら京極殿がいるし、なにより尾張滞在を賭けたじゃんけんでシンディやリースルなどにことごとく負け続けているから、時折尾張でイベントあって忙しいときに駆り出される以外は久遠諸島でバカンス・・・ゲフンゲフン・・・『仕事』をしてたり、リーファと雪乃にくっついて船旅したりと気ままに地球ライフを満喫して、たまにシルバーンに戻ってきて色々顔を出してるって。


 もう一人の黙っている方はルフィーナ。戦闘型の有機アンドロイドで設定年齢は17歳。

 欧米系の顔立ちだけど目つきは鋭いクールビューティ。眼は左が赤で右が黒でいわゆるオッドアイになるのかな?髪は『ロッソスクーデリア』といわれる赤でルーズサイドテールと呼ばれる後ろ髪を1つの髪留めでまとめて前に垂らす髪型。身長は180センチだから司令のアンドロイドの中では大きい方。

 必要無い時は一切喋らないけど、喋らせると意外に饒舌ね。喋り方は硬めでかっこいい男性のよう。

 所属は戦闘部でジュリアの補佐の一人だったけど、以前ナザニンが交渉の帰りに襲われて少し騒動になったことをきっかけに危険予知能力が戦闘部でも屈指の存在だった彼女がそれ以来ナザニンのほぼ専属の護衛になり、ナザニンが交渉や折衝などでシルバーンを出るときは必ず彼女がつくことになった。ナザニンがシルバーンにいるときはもちろん本来の任務についていたけどね。今もナザニンがシルバーンもしくは久遠諸島を出るときは一緒に行動しているけど、普段はシルバーンのトレーニングルームで能力を磨いてるってくらい結構ストイック。

 得意な武器はレイピアとマンゴーシュの二刀流だけど他の武器はもちろん問題なく使えるし、遠距離武器も格闘、そして軍隊戦闘や戦艦の戦闘ももちろんやれる。




 バイオロイドにとって本来打ち合わせなんて必要ない。バイオロイドは全員シルバーンのメインサーバーを介して司令や有機アンドロイドの娘達が遠隔制御できるようになっているから情報の伝達もサーバー通して全員で共有することができる。

 とはいうものの、ギャラクシー・オブ・プラネットのゲームから離れた世界にいることだし、年に1回ぐらいは各セクションの主だったバイオロイドが顔合わせてもいいんじゃないかってことになった。そうでもしないと、シルバーンの表面積でさえアフリカ大陸とオーストラリア大陸をあわせたくらいなのに要塞の総床面積なんてとてつもなく広いんだから、そんな機会でも作らないと直接顔合わせることも無いから。まあ顔を合わせるだけならその気になればVRでできるんだけどね。だから実情は打ち合わせという名の食事会でついでにだべってる感じ。


 今日集まったのは中央司令室担当の私、記憶媒体セクションのトビアス、農畜産セクションのユキ、工業生産セクションのセルファ、戦艦セクションのガンザ、そしてさっき司令室にきた有機アンドロイドのナザニンとルフィーナ。他にも様々なセクションに担当のバイオロイドはいるけど今日はこれだけね。


 司令室の近くにある、少人数の打ち合わせができる程度の会議室で皆が集まったわけだけど、ユキが要塞の農畜産セクションでできたものを加工してランチを作ってきてくれたので、それを食べながらの打ち合わせになった。


 他愛のないだべりの中でたまに真面目な話になる。




「ねえトビアス、いま記憶媒体の総容量って増設予定含めてどのくらいになるの?」


「地球の情報を取り込むために急遽増設している分を含めるとあと10年以内で1ヨタに達する見込みだ」


「ひえぇ、いつの間にかそんなになってんだ。ていうかそんなに要るの?」


「先のことも見越してるからな。開発製造部には媒体のさらなる小型化を打診してある。アーカイブ保管場所も先を見越して数リージョン確保予定だが、最終的には開発製造部の判断次第だ」


「そうか、司令って収集癖あるもんね」


「そうそう、正直『えっ、こんなもの集めてどうするの?』ってみんなでドン引きしてたものもあるけど、こっちの世界に来てから意外に役に立ったねってのもあったから、司令の収集癖も案外馬鹿にできないのよね」


「ああ。それもあって多めに確保しておかないと、いざというときに足らないのも困るからな」


「そういえば司令室の報告にあったけど、メインコンピュータルームのあいりが収集したデータの選別するAIの開発に入ったって。分類はもちろん、優先度によってそのまま残したり高密度で圧縮したりするみたい」


「それはありがたいな。少しでも増設のスピードが遅くなるならそれに越したことはない」


「でも最近あいりってプロイと一緒に日ノ本に行ってるんじゃないの?」


「うん。でもリモート端末持って行ってるから合間に作業するって」




「戦艦もたまに飛ばさねえといざってぇときに動かねえからな」


「無人機はともかく大型艦とかはどうすんの?リーファも降りちゃてるし」


「そこにいるルフィーナも含めてアンドロイドの連中が手すきの時には頼んで動かしてもらってるが、最近はほとんど地球に降りちまってまともにいねえからな。開発製造部を通して地球にいる司令やエルたちに許可はもらってるから連中の手が借りられねえ時は俺たちだけで動かしてるさ」


「どうせ敵なんていないから大丈夫だけどね。私も一応司令室からサポートはできるし」


「まあな。維持のための航行なら俺たちでもできるってわけだ。地球の人間たちが宇宙に飛び出すまでは問題ねえが、そっから先はいつまでできるかはわからんな」


「そういえば地球に少し前に降ろした大鯨型帆船は大人数乗船用も作って今稼働してるけど、クリッパー型ってまだなの?司令からそんな話きてなかった?」


「少し前に鏡花から図面もきて、もう船体はもちろん製作済みだし、先のガレオン型・・・じゃねえな大鯨型と同じく見た目の時代なりの武装以外にも超小型の反重力エンジンと核融合炉搭載で、オートバランサーと通信機やレーダーもつけてて、武装として高速魚雷とレーザー砲も装備済みだから、あとは司令の判断待ちだ。司令のOKが出ればいつでも久遠諸島に降ろせるようにしてあるさ」


「相変わらずもはや帆船じゃないな。この時代だと明らかな過剰武装だが」


「それは今更だな」


「最初の帆船作ったときにエルが万が一もあってはいけないってことでああいう武装になったのよ」


「帆船に離水航行を標準装備してるおかげで方々の海を飛び回れるからな」


「離水航行利用しているバイオロイドや雪乃にも評判がいいのよね。あれのおかげで移動が楽で早いから。リーファは少し退屈そうだけど」




「今日のお米とお餅ね、司令の世界で業務用での用途だった多収品種のうるち米ともち米をちょっとDNA改良してもらってこの時代の小氷期に対応できるよう冷害にも強くして、病害にもある程度対応できるんだけど、味自体はどうかな?司令の世界のいわゆる『ブランド米』よりは味が落ちると思うけど」


「俺は食えれば問題ないぞ」


「それじゃあ感想にならないじゃないの・・・うん、悪くないわね。今の日ノ本なら十分じゃないかしら?すでに下で栽培されてる『尾張米』とか『南蛮米』とか呼ばれてるのとまた違うんでしょ?」


「うん。あとお餅は何かの機会があると結構な数を民衆に配ってるから、もち米も足りないわね」


「やっぱり下は穀物最優先なのか?」


「そうみたい。絶対的に食糧が足りないから。あとは小麦や蕎麦もかな。司令はできるだけ国内生産したいようだけど人も足らないからもう少し先かしら?あとは大豆もそろそろ考えなきゃいけないかもね。味噌や醤油の消費量が伸び続けてるし、現状の向こうの大豆生産量だと間に合わないかも」


「あとは砂糖ね。季代子たちが蝦夷地で甜菜の生産始めたけど成果が出るのはもう少し先だし、どっちにしても今までどおりここで作って久遠諸島経由で持ってかないと。蜂蜜やリキュールの需要も相変わらずだし」


「しかし、蜂蜜酒はまだばれてないのか。いい加減気づく人間もいるだろうに」


「薄々気づいてる人はいるかもしれないけど、どうやって造るかもわからないだろうし、そもそも蜂蜜自体が超高級品である以上造るにも造れないでしょう。万が一造れたとしても品質は絶対にうちが造ってるものより格段に落ちるし今司令が出してる値段では到底出せないわね。粗悪だからと買い叩かれることはあるかもしれないけど」




「そういえば、鉄も鉄鉱石は地球の産物にしれっと小惑星からとったのを混ぜたり、船に積んでる鉄鉱石まるごと小惑星のだったりするんだろ?地球の資源をできるだけ残すっていう司令の方針はわかるが、あれ、大丈夫なのか?後の世で騒ぎにならねえか?」


「それは大丈夫よ。私んとこの工業生産セクションでプロイの指導のもと成分調整してるから。それにたとえ調整してなくても後の世の歴史家や専門家なんて勝手に解釈してくれるわよ」


「あと、スペイン人が捨てたプラチナをアンドロイドの誰かが回収してたっけ。あれどうしたの?」


「硫黄島の地下とかうちのセクションでインゴットに加工した後貯蔵してあるわよ。本格的に使えるようになるのはもうちょっと先だろうし。あと、開発製造部から念のためある程度作って貯めておくように言われてた宝石なんかもあるわ。もちろん全部人工宝石だけどね」


「宝石?なんでまた?」


「元々はヨーロッパや明国から銀を掻っ攫うためじゃなかったっけ?『奥三河の方の』オパールとか『久遠諸島の方の』赤珊瑚とか『志摩の方の』真珠とか」


「まさに詐欺の手法だな」


「どうせわかりゃしないんだからこの時代やったもん勝ちよ。人工宝石っていったってプロイが現地の本物を詳細に成分分析して寸分違わぬものを作ってるんだから」


「でも、そこまでやるまでもないって方針に変わったみたいだから現状は『宝の持ち腐れ』ね」


「そうなのよ。まあ嵩張るものでもないから邪魔と言うほどじゃないけど」




side:ナザニン


 バイオロイド同士はサーバーを介してデータ共有できるから話すことなんて無いと思ってたけど思いの外話が弾むもんだね。実際に顔をつき合わせて話したほうが共通理解が深まるんだろか。


 うん。このナンとパラクカレーとシラーズサラダも美味いね。バイオロイドのユキがアタシが来ることを知って急遽作ってくれたみたい。この取り合わせアタシの大好物なんだよ。

 今の織田領で粉物の需要は高いし、カレーも先に降りてったアーシャが天竺の煮込み料理って言って持ち込んだんだっけ。今度尾張行ったら自分でもナンとパラクカレー作ろうかな?

 どうせだからシラーズサラダも添えたいね。リリーが牧場でトマトも玉ねぎもきゅうりも育ててるはずだから、あとはレモンか。できればミントも欲しいけど、なければ仕方ないね。

 あ、そういえばパラクカレーに入れるホウレン草はまだあの時代日ノ本に入ってなかったんだったね。日ノ本に駐在することになったらパラクカレー食べたいからアタシがホウレン草持ち込もうかな?

 今回のは鶏肉のパラクカレーだね。ホントは羊肉のほうがアタシの好みなんだけど、鶏肉でも十分美味いね。


 ふと隣を見るとルフィーナもナンを食べてる。・・・あれ?この、たしかこのところグルテンフリーとか言ってた気がするけどやめたのかな?バイオロイドの話の邪魔にならないように声をひそめてちょっと聞いてみる。


「ねえ、あんたナンとか食べて大丈夫?」


 するとルフィーナはこっちにギロリと睨むように向いた。でもこれはこの娘のいつもの振り向き方だから別に怒ってるわけじゃない。


「ああ、普段は食べないが呼ばれた席で食べずに手もつけないのは失礼だろ。私も一応儀礼くらいはわかっているつもりだ」


 バイオロイドとかの内輪の食事なんだから儀礼とかそんなの気にしなくていいのに。まあこの生真面目というかクソ真面目なところがこの娘のいいところなんだけどね。

 ていうか、以前司令から聞いた話でルフィーナはイタリアをモチーフにみたいなこと言ってたような気がしたんだけどなあ・・・顔つきは多少それっぽいけど髪の毛や眼の色は明らかにイタリア人じゃないし。イタリア人ぽいラテン的に明るいところなんてあの娘と一緒にいる限りでは見たこと無いし。・・・そういえば髪の色の設定って『ロッソスクーデリア』・・・イタリアのモチーフってそういうこと?ということは眼の赤黒もそういう意図でもあるのかな?


「それにたまにはこの手の粉物というかグルテン系の食事もいいものだ。このナンもそうだがフォカッチャにしろピッツァにしろパスタにしろ、こんなものは得てして美味いからな」


 そう、グルテン系の食事自体を否定して拒絶してるわけじゃないんだよね、この娘。

 普段の食事は玄米のおにぎりと合成プロテインと野菜のスムージーで済ましてて食事もストイックなんだけど、外に出ているときはアタシや相手に合わせてくれている。まあ、アタシにはそんな食事を続けるのは無理だね。ケティほどじゃないけどアタシも食べること好きなんで。

 それとこの娘、食事もこんな感じだけど暇さえあればシルバーンの戦闘部のトレーニングセクションでずっと戦闘シミュレーションとかのトレーニングしてる。その様はまさにアスリートというか求道者だね。

 そういえば設定時はバストがそれなりにあって激しく動くと邪魔だってぼやいてたけど、こっちの世界に来ても暇さえあったら鍛えていたから体型も締まって、まだいわゆる細マッチョまではいかないけどバストの筋肉割合が多くなって邪魔じゃなくなったって喜んでたっけ。


 それと、アタシはもう気にならないけどこの娘は真面目に喋っていても、今のように粉物にかけて『こんなもの』とかそういうオヤジギャグ的なものが稀に入ってくる。初めに聞いたときはウケを狙ってわざと言ってるのかと思って少し笑ってみたら『真面目に話しているのに何を笑っているんだ』って叱られた。どうやらそういう性分というか設定らしい。

 ただ、あの司令がどう考えてもそんな設定するわけないんで多分以前アンドロイドの中で少し話題になった『性格のランダム設定』ってやつね。アンドロイド設定時に稀な確率で意図しない性格が混ざることがあるってアレ。マーガレットのオタクっぽい喋り方もそうらしいし。




「さて、そろそろ良い時間だけど、ナザニンから今後の戦略や方針についてなにかある?」


 食事会もお開きっぽくなってヒルデからなにか言えって振られたけど、アタシ戦略練るとか策謀巡らすとかそういうのあんま得意じゃないだけどなぁ。アタシはあくまで現状の戦略と方針をもとに相手との折衝交渉するのが役目でそれに関連する能力のばしてきたし。そういうメンドクサイのは司令はともかくエルとかメルティとかに丸投げだね。


「アタシは別に。何かあればエルかメルティあたりから連絡あるだろうし、そっちからも何かあったら言っておけばいいんじゃない?」


 アタシがそういうと進行役のヒルデが軽く苦笑する。しょうがないじゃない、そういうの得意じゃないんだから、アタシが下手なこと言ったら混乱するだけでしょ?


「それじゃあ、とりあえずお開きだけど別に時間を決めてるわけじゃないから、それぞれの都合で三々五々帰ってくれていいからね」


 ヒルデの言葉を潮に男性型バイオロイドの二人は自分のタイミングで席を立ってそれぞれの持ち場に戻っていったけど他の女性型はまだ食べながらダベってる。

 アタシもどうせヒマだからなんとなーく付き合ってるけど、となりにいるルフィーナは付き合わせる必要ないね。


「あんたトレーニングの途中だったんでしょ?今日はもうアタシもシルバーン出ないから好きにしていいからね」


「そうか。では遠慮なくそうさせてもらおう。実のところおしゃべり会と言うかいわゆる『女子会』というか、そのようなものはあまり得意ではないからな」


「そういえばそうだったっけ。っていうかあんたも一応女子のくくりのはずなんだけど、まあそれぞれだね。付き合わせて悪かったね」


「いや、いいさ。・・・私はいつもの場所にいるから出かけるなら呼んでくれればいい。ではな」


 ルフィーナはそう言うと部屋を出ていった。


 その後少しの間バイオロイドたちとダベってたけど、まあただのだべりね。ケータリングロボットに食事の片付けを任せるとアタシはバイオロイドたちとミーティングルームを出た。


 さて、この後今日はどうするかね。どうせヒルデもいることだし、ちょっと中央司令室でも行って現状の把握でもしておこうか。いつ司令に呼ばれてもいいようにしておかないと『タフネゴシエーター』の名がすたるからね。



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― 新着の感想 ―
[良い点] オオー、オットアイ?の嫁さんが出てきた。 雪乃が多分アルビノっぽいイメージだし、後はロマン溢れる義肢義足搭載の嫁さんでも出して差別意識を無くしていくか? これだけ髪の毛から違う嫁さんが居…
[一言] ヲタなんて単語初めて聞いた……
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