表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/42

閑話・あるシルバーンの日常

本作はYVHさんに頂いた作品になります。


以下YVHさんのコメントと本編になります。


 今回は要塞メインで書いてみました。

作中には、オリジナルになるバイオロイドの事も書かれています。

お気に召して頂ければ幸いです。

 タイトルは あるシルバーンの日常 です。

後、登場するバイオロイド達たちの紹介です。

  - 月宙域・宇宙要塞シルバーン ー



 -シルバーン最重要中枢区画バイタルバート・中央司令室ー



 side ヒルデ


 私はヒルデ。地上に降下したアレックス司令以下、首脳陣に代わって

このシルバーンを預かる事になった者。今日も、ここは喧騒に包まれている。


 『こちら地上、シベリア開拓部隊。定時報告。

  開拓は予定通り進行中。作業中に発見した氷漬けのマンモスは発掘の後

  シルバーンに移送する指示を受けている。そちらの受け入れ準備は整っているか?』


……シベリア開拓部隊も、凄い物を見つけたわね……

発見当初は、妹のヒルドが大騒ぎだったわね……


 「こちら中央司令室。準備はすでに整っている、早急に送られたし。

  ……遅れると、ヒルド博士のO・HA・NA・SI☆だぞ(笑)」

 『!?了解した、早急に移送する!報告、終わり!!』


あらあら……


 『報告。こちら第三十八層・工業区画。鉱物精錬部・銅銭鋳造班。

  地上から回収した鐚銭と新規に材料を加えて鋳造した

  新銅銭五万貫分の銅銭鋳造が完了。中央司令室、以後の指示を』


 「こちら中央司令室。所定の規定に従い、港に待機している輸送船で

  地上の小笠原諸島拠点に輸送せよ」


 『こちら銅銭鋳造所。了解した。報告、終わり』


銅銭の改鋳作業は順調そうね。一年経つか経たないかだけど、改鋳量は百万貫を越えたかしら?

ほとんどは小笠原諸島の拠点に備蓄されているけど、大変な量ね……

!あっそうだった。忘れる所だったわ。


 「オペレーター。その輸送船にミツバチを使った果物栽培の副産物で採れた『天然蜂蜜』を積んで地上の小笠原諸島拠点に送って」


私の指示に、オペレーターが了解の返事をしつつ、更なる指示を乞う。


 「了解しました。輸送船乗員に伝達します。拠点到着後は?」


オペレーターの言葉に、私は地上からの指示を思い出しつつ、蜂蜜の事を伝えた。


 「拠点に到着したら、現地の「ご家老」に渡して。彼から尾張に居る司令に送ってもらうから」


私の言葉にオペレーターは、了解しました。と答え、輸送船の乗員と地上の「ご家老」に通信を入れ始めた。


 『こちら地上。白鯨型無人潜水艦運用部隊・第◎班、定時報告。

  現地時間、○○時。大西洋××海域に於いて、イスパニア方面から来た船団を襲撃、これを殲滅。

  尚、戦果確認の際に。諜報部隊から報告のあったコンキスタドール、及び宣教師の死亡を確認』


……これで、少しはイスパニアの新大陸支配は遅れるかしら?

もう少し早く対処が出来ていれば……いえ、これは考えても、詮ない事ね……


 『!緊急報告!!

  こちら地上。白鯨型無人潜水艦運用部隊・第△班!大西洋・アフリカ沖合にて交戦した船団を殲滅するも

  敵方のガレオン船よりの砲撃により、白鯨型無人潜水艦・WH-05の眼球型カメラ一基が破損!』


あら、驚いた……

まさか、あの時代の武装でカメラ一基とは言え、損害が出るなんて……

っと、指示を出さなきゃね……


 「現地部隊に伝達!戦果確認は良いから、現海域より速やかに活動拠点まで撤退!!」


私の指示に、担当オペレーターが現地部隊への通信を行う。


 「!?了解しました!現地部隊に伝達しますっ!!」


担当オペレーターが現地部隊に私の指示を伝えるのを聞きながら、今回の事を考えた……


(恐らくはラッキーストライクの類なんだろうけど、対策は必要ね。

 デブリ用の対物シールドの装備をするように、報告と一緒に司令に具申しましょう)


 『こちら技術開発部。シルバーン全体をカバーする光学迷彩システムが完成しました。

  これより稼動します』


考え事が纏まった頃、転移当初から懸案だった地球からの目を誤魔化すシステムの完成の報せが入った。

 場所によっては天動説が幅を利かせていた時代だけど、一部の人たちが天体観測をしていたことも事実だったから

月の傍に、同じ大きさの物があったら将来的に大騒ぎになるのは目に見えていたから、この報せは朗報ね。


 ※後年、十六世紀頃の天体観測記録の一部を根拠に「月・二重衛星説」を唱える者達が現れるが

  その後の観測では月は一つしか確認できなかったため、今日では「当時の観測機器の不備による誤認」

  「提唱者自身の売名行為」等、完全に与太話の類として認識されている。

  尚、その事に付いて話を聞かれた久遠家出身の天文学者は、その事を明確に否定しつつも非常に目が泳いでいたという逸話が残っている……


 登場バイオロイド達


 ヒルデ:型式番号 BR-000 現在、地上で活動しているバイオロイド達のプロトタイプ・女性型。


 容姿はショートボブの黒髪に、スレンダーな体型の十八~二十歳くらい。


 他のバイオロイド達と違い、シルバーン中央システムの制御を受けつつも


 エルを始めとする有機アンドロイド達と遜色のない自我を有する。


 余談だが。容姿決定の際に、司令のアレックスが「ある部分の事」に言及した際に、副官エルから大氷結地獄コキュートス並の視線を

送られて沈黙したというエピソードがある。



 ヒルド:型式番号 BR-001 ヒルデと同じ生体部品で組み上げられたバイオロイド・プロトタイプ二号機。



 生物工学が専門。


 備考・マッドサイエンティスト


 【後書き】

 以上になります。

 内容が要塞寄りの為、本編とは雰囲気が離れてしまいましたが……(汗)

ご笑納下されば幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] この作品でだけでも、ステラーカイギュウの保護区を作って下さい。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ